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 ー 春 ー

ー あの日 ー

ー 私は君に、また恋をする ー

ー 1年 C組 ー

新学期

不安な気持ちと共に

私の手汗が出てきた。

私は人見知りで

仲のいい子はいるが

あまり大親友とも言えない

そんな関係の子が多かった。

でも、幼馴染の柚とはクラスが一緒で

私はただただ嬉しかった。

瑞稀〜!

やったよ、同じクラスじゃん!

瑞稀

ね、本当に良かった!

柚は優しくて、頭が良くて

人見知りじゃない…友達も多い。

だから時々、私は

柚に嫉妬してしまう事がある。

そんな自分が嫌いだった。

凄いね、みんな可愛い子ばっかり!

瑞稀

本当だね〜

瑞稀

これから、楽しみだな…!

私はわくわくする気持ちと

不安な気持ちを紛らわすために

窓の外の空を見ようと

窓の方へ振り向こうとした

その瞬間、目に入ってきたのは

侑斗

…。

私が3年生の頃に好きだった…

侑斗がいた。

瑞稀

…っ。

侑斗と同じクラスになるのは

中学1年生の時以来だ。

それはある日のこと

瑞稀

柚ちゃんおはよ!

おっはよ!

なあなあ、知ってるか?

瑞稀

え、何が?

侑斗がお前のことすきだって!

瑞稀

え…?

侑斗が私のことを好きっ…て!?

瑞稀

まさか〜!

本当に?

瑞稀よかったじゃん!

瑞稀

ええー…??

え、まさか侑斗が…、?

侑斗

…はよ。

いや、きっと間違いだよね

侑斗

…おはよ。

もう、勘違いしちゃ、だめだよね

私ったら…

侑斗

おはよって!

瑞稀

…わっ!!!

侑斗

そんな驚く?

瑞稀

あ、いや、う…ん。

意識しちゃうよ…。

侑斗

じゃ。

瑞稀

うん…。

すると、侑斗は蒼の方へ

走って行った

この時の私は、侑斗が好きだった。

だから、両思いだったんだ、

そう、私は思っていた。

いや

そう思ってしまっていたんだ。

私は噂で

侑斗と他の子が付き合ってるって

聞いてしまった。

ねえ、大丈夫?

瑞稀

…うん。

大丈夫じゃない

今にも泣きそうだよ…

目が熱い

気が付いたら私は

涙を流していた。

瑞稀

うっ…。

大丈夫じゃないよね。

よしっ!

こんな時はいつもの場所に行こう!

瑞稀

ひっ…うん。

いつもの場所

このお店にはよくお世話になっている

真由美

あら〜いらっしゃい!

真由美

今日はどうかしたの?

まあ、色々ありまして…

瑞稀

あはは…

真由美

そうね〜

真由美

恋のことかしら?

!?

瑞稀

!?

真由美

図星かしら?

真由美さんにはかなわないな〜

真由美さんはここのレストランの

店長さんだ。

でも、私にとっては家族と一緒

瑞稀

…はぁ…。

瑞稀

私、失恋したんだな…

でもやっと諦めがついて

いい機会かもしれない。

今はあいつの事なんか忘れよう。

すると、お店のドアが開いた。

侑斗

…はぁ

瑞稀

えっ!?

な…

瑞稀

ちょっと、柚隠れさせて

えっ、あ、うん

まさかここで侑斗に会うなんて

…最悪だ。

まじ、お前カッコ悪いなー!

侑斗

うるせーよ…

一日で別れられるとか

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