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シャークん
俺はいつものように目を覚ます
起きて、ご飯食べて、会社に行って…
同じ日々の繰り返し
昔の記憶はない
とても大切な出来事があったとか
俺は死にかけたらしい
誰かが助けてくれた
ズキッ
シャークん
誰だかなんて覚えていない
その事故以前の記憶は全て消えてしまったんだから
シャークん
仕事が終わり家に入る
シャークん
誰かが返事する訳でもない
俺の声だけがその場に残った
シャークん
ふと紫色の瞳が頭に浮かんだ
シャークん
綺麗なアメジスト色の瞳
その人が頭に浮かぶと俺の頭痛はもっと酷くなる
嫌な思い出なのかもしれない
何度か思い出そうとはしたことがあるんだ
でもその度に頭痛が酷くなっていく
きっと俺の中では思い出したくない記憶なんだ
シャークん
様々な憶測が飛び交う
虐められたとか
鏡の中の俺は悲しげな表情を浮かべている
シャークん
でもきっと紫色の瞳の彼は
俺にとっては思い出したくない人なんだろう
布団に潜る
明日は休日だしゆっくり眠ろう
大きく欠伸をして
ゆっくりと目を閉じた
???
???
シャークん
俺は適当に返事を飛ばす
何故か彼は顔が塗りつぶされたように黒くなっていて
誰だか検討もつかない
シャークん
何故か懐かしい気持ちがする
???
シャークん
???
彼は黙り込む
口を開いたかと思えば
???
???
???
そんなことを言ってきた
シャークん
???
???
???
???
優しく語り掛ける彼には涙が流れている
ポタポタと垂れるその雫はとても綺麗だった
???
大粒の涙を流しながら
大きく吃逆をしている
???
???
???
その声が聞こえた瞬間
彼の黒く塗りつぶされた顔はくっきりと見えるようになる
誰だ
分からない
でも…
絶対に忘れてはいけない
大切な人
ゆっくりと瞼を開けるとそこはいつもの俺の部屋
シャークん
俺の目からは溢れんばかりの涙
シャークん
あの子…俺の大切な人
嫌な思い出なんかじゃない
違うのに
何があったか思い出せない
シャークん
シャークん
俺は物置を物色する
たくさんの物の中に一つだけ
古びた箱が見つかった
俺に見つからないような位置に置かれている
涙で視界がゆがみながら
その箱の蓋を開けると
そこには写真
俺は大きく目を見開いた
この子だ
丁寧に名前まで書かれている
シャークん
その名前を見た瞬間
俺の頭にものすごい情報が入ってくる感覚に襲われる
シャークん
全部
昔…忘れていた出来事
この子に会いたい
そんな衝動に駆られた
でも
シャークん
スマイルは俺を救ってくれた
大きなトラック
信号無視をして突っ込んできたトラックから
スマイルはその場で息を引き取った
シャークん
俺は涙を拭い
その写真を額縁に入れた
朝日が額縁を照らす
俺は手際よく準備を終わらせ
シャークん
そう写真に声をかけてその部屋を後にした
( 主¯꒳¯ )
シャークん
スマイル
スマイル
シャークん
( 主¯꒳¯ )
( 主¯꒳¯ )
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
( 主¯꒳¯ )