宮城
滋賀
おそらく相手の宮城は、僕を舐め腐っているのだろう
まぁ、誇れる物が琵琶湖ぐらいしかないから当たり前と言えば当たり前かもしれない
相手は7大都市、東日本の中でも優秀な方だろう
そんな宮城に、僕に勝ち目はあるの?
宮城
滋賀
滋賀
僕は最初っから命を捨ててでも戦争を止めに行くつもりだった
でも、死ぬのは怖い…それは誰だって同じ
負けず嫌いの大阪も、プライドが高い京都も、頼りになる兵庫も、いつもヘラヘラしてる三重もみんな、死ぬのは怖いって、そう言ってたんだ
だから、この恐怖は僕一人だけが感じることじゃない
今はまだ分からないけど、宮城に負けて死ぬことになるなら、せめて結果を残したい
役立たずになんてなりたくない
僕が死んでも、その後みんなに「ありがとう」「頑張ったね」って言ってもらいたい
だから、諦めることなんてあってはいけない
滋賀
宮城
滋賀
宮城
そう言う宮城は、先程の余裕そうな様子とは一変して、表情から雰囲気まで真剣になっていた
自分では分からないけど、宮城から見た僕も多分そうなのだろう
ここで宮城を倒せなくても、ダメージぐらいは与えよう
みんなの心に残って、みんなの役に立てる僕でありたいから
佐賀
熊本
佐賀
先程まで一緒に家にいた鹿児島くんは、寝不足で頭が痛いらしく、今は寝ている
だから、今は熊本くんにも戦争のことを伝えて、一緒に外に出て来ていた
熊本
佐賀
熊本くんが急に川の方を凝視したから、何があったのかと思い、視線を同じ方向に向けた
そして見えた物は、川の浅瀬に落ちている誰かの靴だった
よく見るとそれスニーカーで、どこか見覚えがあるような気がした
熊本
佐賀
僕が「いいよ」と言ったのを確認して、熊本くんはすぐに走り出したので、慌てて追いかけた
川に近づくに連れて、ゴツゴツした岩が連なっている場所が多くなって来た
そのせいで歩きにくく、熊本くんに置いていかれそうになりながらも、必死に岩の上を歩いた
ようやく追いついたかと思ったら、熊本くんは先程見たスニーカーを手に持って固まっていた
僕は不思議に思い話しかけようとしたが、熊本くんの絶望したような表情を見て、言葉を飲み込んだ
熊本
佐賀
流石に心配に感じたから、意を決して声をかけた
そんなに絶望した表情をするなんて、よっぽどのことだと思ったからだ
佐賀
佐賀
熊本
熊本
長崎のだよ
佐賀
どこかで見覚えがあるとは思っていた
でも、それがまさか長崎くんのだなんて思っていなくて、僕は唖然とした
僕は誰かと出かけるとき、あまり靴は見ていないから、すぐには分からなかったのかもしれない
熊本
佐賀
熊本くんは目に涙を溜めながら、長崎くんを探し始めた
僕も勿論怖かったけど、熊本くんはもっと怖いだろう
僕は知ってた
熊本くんは、長崎くんのことが好きだって
どれだけ進んでも、ゴツゴツした岩が連なっている道が途切れることはなかった
熊本
俺は長崎の名前を必死で叫びながら、長崎を探した
もう今の俺は、長崎を見つけることしか脳がないようだった
佐賀を置いて来てしまったことにも関わらず、俺はそのまま進んだ
俺は、いつも一緒にいてくれて、俺のことを大切にしてくれる長崎が大好きだ
だから、何がなんでも助けたい
喧嘩したときのことも、謝りたい
仲直りして、今まで通り一緒にいたい
死なせるなんてことはあってはダメなんだ
コメント
9件
滋賀ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 長崎ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!
長崎いいいいいいいいいいいいいいい‼‼‼‼‼‼‼‼
長崎生きろおおおおお!しんじゃいや!