「そっちいったよー!!」
「先輩ナイスです!」
校庭から、生徒たちの声が聞こえる
どうやら今は体育の授業らしい。 ベースボールをしているようだ
バットを振って、ボールを投げて、走って、叫んで
そんな生徒たちの姿を 僕は教室の窓から見ていた
羨ましいな、と思った
僕と、全く違ったから
生まれた時から衣食住がしっかり用意されていて 自分のことを愛してくれる家族が、仲間がいて
過去の僕にないものを全て持ってたから
昔の僕は死にたがりだった 生まれた時に衣食住はあったものの、ある程度育ってからは そんなものなかった
愛してくれてる人が居なくなった 奴隷のように扱われていた 地獄のような日々だった
それでも、今は
聖葵
先生
リユ
…!
聖葵
よかったら
一緒に授業、しませんか?
一緒に授業、しませんか?
リユ
…
リユ
うん…!
みんながいるから幸せだよ