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亡霊との生活

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亡霊との生活

11 - 第11話 気になること

♥

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2023年11月13日

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ある日の仕事帰り、ドイツはいつもよも疲労が溜まり、リビングにあるソファーに飛び込む様にそのまま身を任せ、倒れ込んだ

🇩🇪

はぁ……疲れた……

🇩🇪

ナチス……ちょっと寝るからしばらくは起こさないでくれよ……?

………寝る前に一ついいか?

🇩🇪

短い話ならな……

なぜそこまでして働く?

疲労が溜まり、もしかすれば死に至るのに何故そこまで君は働く?

🇩🇪

そんなの常識じゃないか……

🇩🇪

働かないと、生活ができないそれだけ……

🇩🇪

だから俺たちは働いてるんだよ……

だが、働いた分の金は更に上の奴らに取られるとか言われているではないか

それなら働いて稼いだ金は少ないだろ?

無意味にも程がある……

いっそ、お前が勤めている会社破壊した方が良いかと思うが……

🇩🇪

いや、お前亡霊だからできねぇだろ。

亡霊だからできる事もあるんだぞ?

🇩🇪

おい……もしかしてそれって……

ああ……君の体を使って……破壊したりもしかしたら再び……!

🇩🇪

それだけはやめろ…

🇩🇪

またみんなから色々と言われてしまう……

そうか……

🇩🇪

…………

どうした、一眠りしないのか?

🇩🇪

いや、さっきまでは眠気がすごくあったが

🇩🇪

今は不思議とそうじゃなくなった。

そ、そうか

……また一ついいか?

🇩🇪

ああ

時々だが……赤旗の奴らを見るんだが……奴らはなんだ?

抹殺すべき人種達なのか?

🇩🇪

いや、そうじゃない……

🇩🇪

そいつらは……冷戦の影響でそうなったのか……

🇩🇪

偶然にもその色にしたのかの2つだ

🇩🇪

別に社会主義を唱えてる奴らでは無い。

🇩🇪

まあ……資本主義的な活動はしていても、政治では社会主義的な奴らもいれば……

🇩🇪

完全な資本主義となった奴らもいるしな……

なるほど……

てっきり、奴らはあいつを再び呼び起こすように、また紛争を起こすのかと……

🇩🇪

まあ……国連からは「戦争はしないように」って完全に言われてるかな

🇩🇪

特に、お前のせいでそうなったんだがな。

私と君は同じ……だから実質君も同伴者だぞ?

🇩🇪

……否定したいがしきれないな……

それに……

🇩🇪

それに?

まだあの人種がいるんだな……

🇩🇪

ん?

ユダヤ人種の事だ、特にイスラエルというやつ……

てっきり、滅んだのかと思っていたのだが……まさかとは思ったぞ

🇩🇪

てか、なぜそこまでしてユダヤ人種を抹消したいんだ?

……奴らが争いの根源だからだ

🇩🇪

適当な理由つけて、よく言えるな。

適当……?

お前……誰に向かって言っているのだ?

🇩🇪

ん?かつての大悪党の亡霊だが?

グヌヌ……はぁ

本来なら、そのまま頭を吹き飛ばしてやりたかったが……

今の私は亡霊、そんなのは到底できないな。

🇩🇪

ほんと、お前って結構そういう人殺しには躊躇ないよな

🇩🇪

まるで……楽しんでる様な狂人……

狂人?私はまともだが?

🇩🇪

(ダメだ……このまま進めたら終わりがない……)

🇩🇪

とりあえず、この話は終わりだ

🇩🇪

このまま話せば、疲労が溜まるだけだ……

……今更にはなるが……

🇩🇪

今度はなんだ?

なぜ、眼鏡をかけてる?

🇩🇪

ん?これか?

🇩🇪

そうだなぁ……昔から目が悪かったからな……

🇩🇪

それか、分かれた影響で俺は悪い部分を。

🇩🇪

あいつは……いい部分を取ったからこうなったのかもしれないな……

🇩🇪

だが……俺は「運」という所だけは良かった……だから……だから……

🇩🇪

俺は……俺だけが……

はぁ……もうそやつの事は忘れろ

🇩🇪

んなもんできるわけねえだろ!!

🇩🇪

どれほど……会いたかったか……どれほど信じ続けたか……

🇩🇪

それほど待っていた奴を忘れろ?……冗談じゃねぇ……

引きずれば引き摺る程、自分を苦しめるぞ?

それに、そんなお前の姿を奴は望んでいるとでも言えるのか?

🇩🇪

っ…………

だったら、忘れろ。

そして、もう引き摺るな

どうせ死ぬ前の奴らがいつも言うような「心の中で生きてるから」

とかどうたらこうたら言って、いるのかもしれないじゃないか。

まあ、亡霊である私が何を言ってるっていう話だがな。

🇩🇪

………………

🇩🇪

お前って案外優しいんだな

私はそういう、情のようなものは一切無いが

お前だけは……不思議と情が移ってしまうのだ……

🇩🇪

そうか……

🇩🇪

あ、もうこんな時間か……

🇩🇪

ナチス、もう寝るぞ

トラウマだったはずの人物だったのに、不思議と長く話せた自分自身に対して、不気味さを感じたが……

仕事の疲労が彼の体の上に大きく乗っかっているかのように、とてもだが体が動かせそうになかったため、そんな事を考えれる時間はなかった……

だが、彼はある些細な事に関して気になっていたため、最後の力を振り絞ってこう言った……

🇩🇪

なぁナチス……

ん?

🇩🇪

俺たち、過ごしてから数ヶ月立っているが……

🇩🇪

なぜ、俺の体を乗っ取らないんだ?

乗っ取られたいのか?

🇩🇪

んなわけないだろ、気になっただけだ

そうだなぁ……

こうして、ある人間の日常を見るのが楽しい……だけだな

もし、乗っ取ればこんな映画のような感覚がなくなってしまう

ならば、このままでもいいでは無いかと思っていたから……だな

🇩🇪

ふっ……やっぱりお前は変わったな……

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