主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
アナウンス
アナウンス
乗客
初兎
乗客
初兎
アナウンス
アナウンス
乗客
初兎
初兎
今日もまた、一日が始まる
初兎
初兎
If
初兎
初兎
If
If
初兎
If
初兎
If
If
初兎
俺は
___男性不信だ
If
初兎
If
初兎
きっかけは
元彼の性暴力
If
初兎
If
If
初兎
If
初兎
If
If
初兎
If
初兎
If
初兎
If
初兎
だから正直仕事に行くのだってキツい
さっきみたいにちょっとぶつかられただけで大袈裟に驚いてしまうし
会話だってままならない
だから平日は本当に
苦痛だ
If
初兎
初兎
でも
If
初兎
まろのことは
If
If
初兎
If
初兎
初兎
好き…なのだろうか
初兎
社員
初兎
初兎
初兎
初兎
初兎
俺は男だけど
男が好き
でも、男性不信
矛盾しまくりで自分でも結局誰が好きで誰が嫌いなのか、よくわからない
でも、これだけは言える
こんな世の中は、
嫌いだ
ーお昼休みー
初兎
初兎
If
初兎
初兎
If
初兎
初兎
If
初兎
If
初兎
If
If
初兎
If
初兎
上司
初兎
初兎
上司
初兎
初兎
If
初兎
初兎
If
If
社員
If
社員
社員
If
If
社員
社員
If
If
社員
社員
If
If
If
上司
初兎
If
If
ああ、
壊したい
初兎
初兎
初兎
初兎
初兎
初兎
初兎
会いたい…
If
If
If
初兎
初兎
If
初兎
If
初兎
If
If
初兎
If
If
初兎
If
初兎
初兎
If
If
初兎
If
初兎
初兎
If
なんだよ、それ
俺よりお前の方がずっと辛いはずなのに
If
初兎
初兎
If
If
初兎
初兎
初兎
初兎
初兎
笑うなよ
そんな辛そうな顔で笑うなよ
思い出すから
あのことを、
思い出してしまうから
ー回想ー
If (幼少期)
If (幼少期)
Ifの父
Ifの父
If (幼少期)
If (幼少期)
幼い頃俺は
父親から性暴力を受けていた
If (幼少期)
Ifの父
Ifの父
If (幼少期)
Ifの父
Ifの父
父は心が弱い人だった
そして、可哀想な人だった
勤めてた会社が倒産し母に逃げられ、両親は死去し兄弟からは煙たがられ、友人からも距離をおかれている
父は何も悪くないのに___
ただ少し、日々の鬱憤を家族を殴ることで、俺を犯すことで発散させてるだけ
Ifの父
If (幼少期)
Ifの父
Ifの父
If (幼少期)
Ifの父
Ifの父
Ifの父
Ifの父
Ifの父
Ifの父
If (幼少期)
If (幼少期)
俺は___必要とされてる
形がどうであろうと、必要とされてる限り、俺は死なない
だから、それが正しい愛し方なんだと
そう知った
初兎
If
If
初兎
If
If
初兎
初兎
If
___父はたまに自嘲的に笑う時があった
そして、その時は大抵俺に何もしてこない
唯一父が俺を必要としていない時だった
それが、怖かった
父に必要とされなかったら俺は死んでしまうんじゃないかとら怖かった
さっきの初兎の笑い方が父に似ていて、怖かった
死んでしまうんじゃないかと思った
でも
今は俺が誰かを必要とする番だから
だから俺は、初兎を必要としなくなったら
死んでしまうのではないだろうか___
初兎
疲れた
また今日も、怒られた
初兎
初兎
俺はが男性不信になるきっかけとなったのは
元彼___、あの赤髪の人だ
毎晩毎晩俺の事を犯し続けて、俺は本気で死んでしまうんじゃないかと思った
いや、いっそ死んでしまいたいと思った
あの人___りうらは、 俺の周りに男性不信と性嫌悪という
深く赤い
愛堀を掘った
回想
初兎
りうら
初兎
りうら
りうら
りうら
初兎
りうら
初兎
初兎
りうら
りうら
りうら
初兎
初兎
りうら
りうら
りうら
りうら
初兎
りうら
初兎
初兎
りうら
りうら
りうら
りうら
壊したくなる♡
初兎
初兎
りうら
りうら
初兎
初兎
また思い出してしまった
あれがりうらとヤった最後の夜
次の日
りうらは交通事故で死んだ
あっけない最後だった
俺をあんなにも苦しめていた存在は、
たった1台のトラックによって消し去られてしまったのだ
そうして俺はりうらから逃れることができた
でも
りうらが残した愛堀だけは
どうしても消えない
でも、それでいいのかもしれない
逆に、それがあるから俺は、自分を守ることが出来ているのかもしれない
自分を苦しめた人に守られるなんて皮肉な話だけれど、
それがあるおかげで俺はもうあんな目に遭わずにすんでいる
もし俺に男性不信と性嫌悪という愛堀がなければ
また同じことを繰り返していたかもしれない
そう考えると、少し恐ろしい
If
初兎
If
If
初兎
If
If
初兎
でもまた俺は
1つ愛堀を埋めようとしている
いふまろと関わることによって
りうらの残した愛堀が
俺を守るための愛堀が
少しずつ
埋められていく___
初兎
If
初兎
初兎
初兎
If
初兎
初兎
If
初兎
初兎
初兎
初兎
If
If
店員
店員
初兎
初兎
If
初兎は何かで自分を守っている
初兎はそれを自分で愛堀と呼んでいたけど
違う
愛堀なんかじゃない
それはもっと深くて暗い
初兎に誰も近づけないという、誰かの意思だ
それがあいつの言っていた元彼なのかはわからないけど、
多分___、いや、絶対そうだ
俺は昔から人一倍人の心情の変化に敏感だった
勘が鋭かったというか、 なんとなく人の考えていることがわかったのだ
今から思えば、俺がそんなふうな感性を持つようになったのは、父親のせいだったのかもしれない
だから誰かが嘘をつけばすぐにわかったし、言っている言葉が本心かどうかもすぐにわかった
結果、俺は誰も信じないことにした
みんな、嘘ばかりだ
嘘をつかないやつなんていない
自分を時には良く、時には悪く偽り
人に嫌われたくないがため、自分を嘘で囲う
どいつもこいつもそんなやつらばっかりだ
もう疲れた
この力のお陰で会社で困ることは無いけど、
こんな能力はいらなかった
特に、初兎に会ってからは 毎日そう思った
初兎は、不器用な人間だった
男性不信と性嫌悪という体質を隠そうとすればするほど
初兎は小さくなっていくようだった
自分を殺して、殺して
それがどれだけ辛かったことか
俺には、わかる
初兎はきっと、今でも俺のことが怖いはずだ
それでも、少しだけ
彼の中に俺を残せたなら
彼の髪色によく似たアイボリーに
アイボリー色の彼に
少しでも俺という
藍を彫れたのなら___
初兎
初兎
初兎
初兎
If
If
初兎
初兎
If
If
初兎
If
初兎
If
If
これは、賭けだ
君が「うん」と言ったら
___俺の勝ち
初兎
If
If
今までプライベートで会うことなんてほとんどなかった
ましてや俺から誘うことなんて
___あるわけがなかった
今までは、「仕事」という囲いがあったから、俺は安心してまろと喋ることが出来た
でももしプライベートで会ってしまったら、俺たちは
どうなってしまうのだろう?
仲が深まって、またあんなことになったら___
考えるだけで恐ろしい
でも
まろはそんな人じゃないはずだ
きっと俺のことを
正しく愛してくれる___
だから
俺は
初兎
初兎
初兎
まろが少し微笑んだ
ーIf宅(マンション)ー
If
If
あの後初兎と会う約束をして、それぞれ家に帰った
初兎は不安でいっぱいの顔をしてた
___心なんて感じ取らなくてもわかる
きっと、俺と元彼のようなことになることを恐れているのだろう
If
きっとその悪い予感は当たってしまう
俺は
___人を正しく愛せない
If
If
俺が
俺の愛し方が正しくないんだと気がついたのは
中学生の時
まだ同性愛を理解されない頃だったにも関わらず、俺が付き合ったのは男子だった
今思えばすごい確率だと思う
男同士の恋で、しかも両思いだなんて
でも___
愛し方の違いのせいで俺はそいつを傷つけた
そいつも初兎と同じことになっているのではないかと思うと、
随分前のことであっても罪悪感がある
俺は、初兎が好きだ
あいつもきっと俺のことが好きだ
でも、きっと結ばれることはない
なぜなら、あいつが1番恐れているのは俺のようなやつだから
人を罵り、殴り、自分の言うことを聞かせることで快感を得るような
そんな方法でしか愛を感じられない俺のようなやつを
きっと1番恐れているから
初兎
待ち合わせの20分前に駅に着いてしまった
原因は色々考えすぎて眠れなかったこと
でも俺は、まろなら大丈夫なんじゃないかと
少しだけ期待をしていた
淡い、淡い期待を抱いていた
___なのに
初兎
If
If
正しく愛せない___
所詮、淡い期待だったのだ
1日楽しく遊んで、最後にこんなことを言うべきか悩んだけど、
やっぱり伝えておかないとと思った
___きっと受け入れて貰えないけれど
それでも
___いい
If
初兎
初兎の顔が歪んだ
それがあいつの意思なのか、俺の涙のせいなのか
俺にはわからなかった
初兎
If
初兎は雑踏に紛れ、夜の街に消えていった
追いかけようと思えばすぐに追いついただろう
でも
俺にそんなことをする権利は無いと思った
だから___
___俺は駆け出した
初兎
初兎
初兎
まろもだった
あの人と、りうらと同じ人種だった
どうしよう
初兎
初兎
どうして
どうしてこんなにも残酷なのだろうか
少しくらい
初兎
空を見上げる
月どころか星1つすら出ていない
曇った空
初兎
涙がこぼれる
寂しいのも、悲しいのも、苦しいのも
全部、全部
消えてしまえばいいと思った
やっぱり人を好きなんて
ならなければよかった
結局こうなる
わかっていたはずだった
今もわかっているはずだった
でも
初兎
やっぱりまろが
好きで仕方がない
苦しいのに
辛いのに
どうしても
初兎
なんで
なんで
りうらの時はこんな気持ちになったことはなかったのに
この思いは「好き」という気持ちではないはずなのに
どうして
___こんなにも胸が苦しいのだろう?
もう
初兎
もし、昨日まろに遊ぼうなんて誘わなければ
もし、まろと親しくならなければ
もし、まろと関わらなければ
もし、まろに出会わなければ
もし、あのままりうらが死んでいなければ
もし、違う場所に生まれていれば
もし、まろと出会う前に死んでいれば
もし、俺なんて生まれて来なければ___
この苦しい気持ちは
なかったのだろうか?
でも、結局いくつ「もし」を並べたって、これが現実で、これが事実で
ここから動くことが出来ないだろう
初兎
いや、どうせ死ぬのだったら
彼に、抱いてもらおう
俺の心に深く掘られた赤い愛堀を
彼の愛で、
藍で埋めてもらうのだ
___いや、
埋めてもらうんじゃない
上書きしてもらうんだ
深い、あの赤い愛堀よりもずっと深い藍で
俺を
初兎
初兎
If
俺は、もう後悔しない
「もし」なんて言わない
だから、
初兎
初兎
いふまろ…
初兎
初兎
If
なんで俺がここにいるとバレたのだろう
いつから気がついていた?
結局初兎を追いかけて、ここまで来た
あいつが、俺の名前を呼んでいたら行こうと、
そう思って隠れていたのに
初兎
初兎
いふまろ…
俺は
彼に抱きついた
強く
強く抱きしめた
If
彼は微笑んだ
俺は、冷たいコンクリートに彼を押し倒した
そして
彼の唇に、そっと口付けた
あの日から俺の心の愛堀は、
赤ではなく藍になった
あの日から、アイボリーの彼には
赤ではなく藍が彫られた
いつか死ぬまで
俺はずっとまろに抱かれ続ける
でも、嫌じゃない
俺が自分で選んだことだし
何より
彼が俺に藍を彫っているときが1番
___幸せだから
𝓣𝓻𝓾𝓮 𝓔𝓷𝓭
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
コメント
5件
うア゙ア゙ア゙ア゙ア゙好きすぎたア゙ア゙ア゙!!いふしょーもっと書いてほしい...!です...!
めちゃめちゃ好きです!!