この作品はいかがでしたか?
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天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
⚠あてんしょん⚠ ・ノベルらしきものを書きます、全文テキストです ・前回書いた蘭竜春の脳イキプレイの次の日の話的なやつ。 ・R15くらい(えっちを匂わせる単語が入ってるだけ)、平和な世界線
AM5:30 寝起きの頭には騒々しいアラームの音で目を覚ます。 半開きの目をごしごしと擦りながら、重たい上半身を起こした。 両サイドには、呑気に寝息を漏らして寝ている灰谷共の姿が。 朝から嫌なもんを見たなと、眼前に垂れた煩わしい横髪をぐしゃっと 乱雑に掻き上げる。 ズキズキと痛む腰を優しく摩る、なんてことはしない。 痛む腰をバチンッと音を立てて叩きつけ、蘭を跨ぎ床に足をつける。 刹那、その音に竜胆が薄ら目を開け唸ったがまたすぐに夢へと落ちる。 部屋のドアに手を掛けながら、大きく欠伸を一つ。 フラフラと覚束ない足でなんとか洗面所へと辿り着く、バシャバシャと顔を洗い、両頬をパチッと叩く。 「っし、飯作るか、」 ソファに乱雑に投げ捨てられた、灰谷共の髪色を連想させるかのような紫色のエプロンを身につけ、フワッと髪を上へ託しあげお団子ヘアーにする。 ぐぐっと背伸びをし、時計を見ると6時になろうとしていた。 「やべ、彼奴らが起きる前に作んねーと機嫌損ねちまう!」 機嫌を損ねた話もしてやりたいところだが…生憎そんな時間は俺にはない。 クツクツと鍋の湯を沸騰させ、其処に豆腐と玉葱を入れ、玉葱が透明になるまで煮込む、その際にグリルへ鮭の切り身を入れ込み焼く。 卵を割りボウルで砂糖と醤油を混ぜ、熱したフライパンへと流し込む。ある程度形が出来上がったら巻く、卵焼きの完成だ。 煮込みあがった鍋に、味噌と出汁を目分量で適当に入れ、混ぜ合わせれば味噌汁の完成。 ピピーッと焼き上がりの音を鳴らすグリルを開いてみれば、いい焼き色がついた鮭が鼻腔を刺激する。 さらに盛り付け、白米と小鉢に入れた漬け物を添えて食卓に並べる。 ふぅ、と一息吐く。と、背後からドサッと蘭が体重を掛けてのし掛かる。 「ゥ゛ッ‥重てぇ、どけろ!!」 「ヒドいなぁ、愛しの恋人が起きてきたってのにお早うの一つもないのぉ?」 低く甘ったるい声を発し、わざわざしゃがんで上目遣いで此方を見上げる。 アラサーの上目遣いに反吐が出る、キモイ流石にないわァ、なんて脳内で文句をつける。 「ハイハイ、ダーリンおはよ♡‥笑」 少し巫山戯て返事をするも、想像以上に絶えきれず自分に苦笑してしまう。 「ふハッ、ダーリンってww」 苦笑と同時に、ケラケラと蘭が笑う。 「ハニー、おはよ‥ふッww」 先程よりも面白可笑しそうに笑い声を上げ、時折咳き込む。 ふと目線を蘭からあげると、くしくしと半開きの目を擦る竜胆の姿が。 「‥…にいちゃ、たち 、楽しそうだね、」 「ンなことねェよ、ほら顔洗って来い、飯にしようぜ」 「うん…、、」 ポワポワと頭の回っていないフラついた足取りで、洗面所へ向かう。 時、幾度なく声をあげて笑う蘭の頭に拳を落とし、リビングへと足を進める。 「い゛だッ!!!!」 後ろから蘭の叫び声、奇声が聞こえるが無視。 「三途おはよ、髪かわいいね」 随分と目が覚めた竜胆から、思いもしない言葉が発せられる。 「ォ…おう‥ 、//」 不意な言葉と甘く笑う竜胆の目に、自然と顔に熱を帯びるのを感じた。 こんなこと普段は絶対言わねぇじゃん、とグルグル思考が巡る、慣れない竜胆の雰囲気に胸の奥がキュウッと締め付けられる。 「あー、ほれにいひゃんがいほうとひへはのに~!!」 口の中にご飯を詰め込んだ儘、竜胆に箸先を向けて文句をつける。 竜胆は早い者勝ちだよ、と再度ご飯を咀嚼し始める。 蘭は、ムスッと不機嫌そうな顔を見せたものの、口に含んでいたものを喉に流し込み、はにかむような笑顔で"可愛いね、春"と満足げに俺の頭を撫でる。 「ん‥…、」 俺は下を向いて、そう返事する事しか出来なかった。 AM7:54 「あれ、三途は今日商談じゃないの?」 「商談相手がボロ吐いて、九井が消した(物理)らしいんだよ。お陰で、九井の書類整理の手伝いをする羽目になっちまった、」 九井のせい(お陰)で、仕事がなくなった訳だが。スクラップと薬が生き甲斐の俺には余計なお世話だ。増してや書類整理の手伝いだなんて、くそ食らえ。 脳内で九井を一発殴る。まぁその件が終わった為、出勤時間が昼過ぎなのは有り難い、なんせ目の前で笑顔で佇む近親相姦兄弟のせいで腰が痛いもんで。 「じゃあ一緒行けねぇのな、」 竜胆が少しシュンとした顔を見せる、不覚にも可愛いと思ってしまう。 「ま、いいや。兄ちゃんと2人で出勤できるし」 「えぇ、可愛い~!!俺も竜胆と2人で出勤できて嬉しいなぁ~!♡」 前言撤回、そうだ此奴らブラコン兄弟だった。俺をダシにイチャイチャしやがる、切実にウザイ。 良かったな~、と適当にあしらう、チラッと見た灰谷共の顔はどうも満足しない顔だった、何故? 「ハァ…何時まで玄関に居るんだよ、サッサと出勤しやがれ!!」 2人の腹を素足で蹴る、少し怯むも直ぐに笑顔に変わり機嫌の良さそうに家を出る。 彼奴ら絶対マゾだろ。きっっっしょ、 AM12:16 家のドアを開け、足を外に踏み出す。いつの間にかソファで寝落ちしていたようで、眠たい目を擦りながらゆっくり歩く。 道中、灰谷の部下に車へと乗せて貰いアジトへ辿り着いた、部下に一言挨拶を交わし九井の自室へと向かう。 バンッと勢いよく扉を開ける、その際に蝶番の部分が外れたようだが知らない顔をする。 「よォ、九井~」 「………ドア、弁償しろよ」 「友達だろ、そんぐらい見過ごせよ♡」 「友達になった覚えはないんだが。」 薄情者め、何だかんだ10年以上は一緒にいるじゃねぇかよ。脳内でもう1発九井を殴ってやった。 「ンで、何すればいいんだよ?」 「デスクの上に置いてある書類の整理」 「…全部、?」 「フゥ……ドア代の請求免除と今月の給料2倍。」 「乗った、すぐ終わらすわ。」 鼻歌混じりに書類を整理する、正直任務より大変だったと記憶している。 九井と共に果てた顔をしながら、家路をヨタヨタと歩く。すると、腰を誰かから抱かれた。 「ァ゛?………ンだよ、蘭かよ」 「変なオジサンじゃなくて良かったね、てか任務の俺達より疲れてるってどんだけ書類整理、過酷だったのww」 どうやらドツボにハマったらしい、顔には出ないが此奴も相当疲れがキているようだ、竜胆に関しては疲れすぎて喋んねーし。 カラカラとバカ笑いをする、何がそんなに可笑しいのか分からんが取り敢えず其処に放置しておくことにした。 竜胆の手を引き、再び家路を歩く。 正気に戻った蘭が後を追うように走ってくる。 両サイドに蘭と竜胆、正しく両手に花だ。 チュッ 「「んぇ…??」」 俺はボヤつく2人の唇を奪い、走る。 「は、ちょ…ま、三途待てよッ!!」 「早く来いよ、疲れてんだろ?相手してやる!!」 器用に夜の誘いなんて出来ないが、まぁ是が一番俺らしいんだよな、多分。 爆走で走ってくる蘭と竜胆に後ろからガバッと抱きつかれる。 「…三途も疲れてるじゃん…ヤってもいいの、?」 「んハッ、愚問だなァ?」 そう笑って答えると2人の抱き締める力が一層強くなる。 家に入り靴を脱ぎ捨て、ベッドルームへ直行。 今日も長い夜が始まる__
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
コメント
8件
天ちゃん!!!!!マジで天才✨✨面白かったです!!続きあるか解らないけど頑張って下さい!!!!(#^.^#)
続きみたいです!