あれから近くの病院に行って
彼の親から彼の状態を聞いた
るい母
るい…いつ意識が戻るか分からないって…
すず
そんな…
すず
…ごめんなさい…
るい母
あなたが謝ることじゃないわ
すず
でも…一緒に横断歩道を渡ってたら
すず
車に轢かれずに済んだかもしれないのに…
私は俯いて泣きながら言うと
彼の母親が私の手を握ってくれた
るい母
あなたは何も悪くない
るい母
悪いのは信号を無視した車なんだから…
すず
…私…これからできるだけ毎日来ますね…
るい母
それは悪いわよ
るい母
それに色々と大変でしょう?
すず
大丈夫です
るい母
…ありがとうね
その日からほぼ毎日
彼のいる病院へ通うことになった
そんなことを繰り返して数ヶ月
るい
ん…
るい母
るい…?
るい父
るい…!
すず
…!!
彼が目を覚ました
るい
お父さん…?
るい
お母さん…?
彼の両親は涙を流しながら彼を見ていた
るい母
…ほら、るいの彼女さんもほぼ毎日来てくれてたのよ
彼の母親は私を指さして彼にそう言った
そして彼は私を見て
るい
…?
るい
誰…?
るい母
えっ…何言ってるのよ
るい
俺こんな人知らない
その言葉に涙が溢れてきて
それを隠すように俯いて
すず
…すいません
すず
私帰りますね…
そう言って荷物をまとめ病室を出ていった
そして彼のいる病室の前でしばらく私は泣いていた
✄------キリトリ------✄
毎回お話を書くにつれて
ハートの数が増えていくのが凄く嬉しいです
前回のお話も600を超えていてびっくりです
本当にいつも見てくださっている方々ありがとうございます
これからも不定期にはなると思いますが
今後とも華月をよろしくお願いします







