若井side
俺の名前は若井滉斗。 …ドが付くほどの社畜だ。
でも残業さえすればお金貰えるし、 社食もあるから良いかなって思う。
「これ、次も頼むね、」
部長の声がして振り返ると、 いつも通り藤澤が扱き使われていた。
アイツは気弱いし、オドオドしてるし、 見た目も男らしくないから 上司に良いように使われてるんだな。
俺は ああにはなりたくない。 だから無理にでも残業をするんだ。
しばらくして、昼の休みになる。
この休憩時間は社員にとって 天国の時間ともなる。
だから上司の居ない 社食に逃げ込むのがほとんど。
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まぁそれは、俺も同じだけど
社食に着くと、もう席は埋まっていた。
しょうがないからカウンター飯。
いつも通り サンドイッチを頬張る。
ディスクでは聞けない、 同期達の上司への愚痴大会。
俺はこういう雰囲気が好きだった。
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休み時間が終わりに近付く頃、 隣に居た二人組の話し声が聞こえた。
この声は、、 違う部署の田中と佐藤かな…。
田)最近噂のアレ、知ってるか?
佐)アレだろ?二人組の殺し屋…
田)そうそう、狙われた奴も 気の毒だよな、、
佐)確かに…。でもさ弱いから狙われるんだろ?
田)まぁ強い奴は狙わないよな
佐)よく藤澤って狙われないよな
田)藤澤ぁ?確かにアイツは弱そうだよな…
佐)あーあ、怖いもんだよ
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確かに何処かで聞いたことがある。
最近噂の「殺し屋」。
金でも奪うんかなぁ、 それで金が稼げるなら安いもんか。
最後の一口のサンドイッチを 口に放り込み、俺は社食を出た。
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夜のディスク。 俺一人の溜め息が空気中を舞う。
本当に散々な一日だった。
昼食後の会議は、 藤澤がヘマやらかして強制中断。
その後の取り引き先との縁談では 俺がお茶を溢して破談。
会社に戻れば、夕日に照らされながらの 社長からの説教…。
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空のエナドリの缶を握りしめ、 パソコンと睨めっこ。
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正直、上がりの報告など鬱陶しいので 適度に対応。
俺も早く帰りてぇよ…。
どうせ今日も終電を逃しているはず。 いつもそうだ。
歩きで帰るの面倒くさいな、と思いつつ カタカタと作業を続けた。
コメント
7件
すげぇ
うわ~!もうほんと最高、、!ありがとうございます!泣いちゃう、、((
こっちゃれら さんのリクエストです。