🟦🟥 × 456

メンコ男がファスナーをあげる

ギフンの太腿が憤怒からか屈辱からかガタガタと震えている

ギフンの脳内に殴られた痛みを孕んだ記憶が鮮明に浮かんだ

メンコ男の激しい突きにギフンの身体は大きく躍動した

メンコ男がギフンの首に噛み付く

途端、メンコ男の口角が吊り上がる

メンコ男がギフンを抱え、仰向けに倒した

メンコ男の両の掌がギフンの首を包む

雄々しいその手にまだ力を込められていないにも関わらずギフンは既に酸欠状態のような圧迫感を感じていた

メンコ男の両手に力が篭もる

気道がギリギリと締め上げられ、行き場のない呼気が停滞していく

首を絞められながらの容赦ない突きを受ける度にギフンの呼吸が詰まる

喉から乾いた声にならない音が漏れる

眼球が乾いて涙がじわりと浮かんできた

ギフンが意識を手放すその寸前、新鮮な空気がギフンの意識を呼び起こした

そして間髪入れず首が締め上げられる

何かのスイッチが入ったのか、メンコ男の剣呑な瞳がギフンに噛み付いた

ギフンにはこの瞳に見覚えがあった

ギフンの全身が粟立つ 逃げたい衝動に駆られるも身動きひとつも取れなかった

語気が強まるに比例して首を絞める力も強まっていく

ギフンの目から涙が溢れる

メンコ男がギフンの頬に伝っていた涙を舐め取った

首を締めては気絶するすんでで緩められ、それを繰り返される

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

ギフンはもはや下からの刺激にも上からの刺激にも疎くなっている自分にきづいた

酸欠でまともに思考ができない頭にぼうっとひとつの信念がゆらいだ

メンコ男が首に込めた力を緩めたその瞬間

ギフンは渾身の力で首を起こし、両脚で挟むようにしてメンコ男を引き寄せ、その左腕に噛み付いた

脳に酸素が回り、ふわふわと浮いているかのような高揚感がギフンを包んだ

再教育ですね＿＿そう言い終わるより先にメンコ男の拳がギフンの右頬に直撃した

揺らぐ視界の中ギフンがメンコ男に視線を戻すと、目が合ったのは暗い闇だった

銃口を…向けられている

実のところ、性欲でギフンを犯している訳ではないメンコ男は死姦などには興味が無いが、その言葉はギフンを恐怖させるに値した

メンコ男の突きが再開したが、今までとは違い乱暴で貪りつくような行為に変貌していた

全身から脱力し、されるがままのギフンから声とも取れぬ音が漏れた

ピストンの度にメンコ男の両肩に掛けられたギフンの両脚と濁った目をしている顔がグラグラと揺れる

突如激しさを増したピストンにギフンを嫌な予感が襲う

ギフンの腹の奥に熱い液体が注ぎ込まれる

それを抜いた途端白濁した液が溢れてきた

メンコ男がギフンの顔の前に回り、顎を持ち上げてキスをした

メンコ男の口端から血が流れる

メンコ男がギフンの拘束を解く

ズボンまで履いたところでギフンが腕を振り上げる

しかしそれはメンコ男の片手によって制された

メンコ男が見せたスマホの液晶には顔をぐしゃぐしゃに汚したギフンが犯されている画像が映っていた

メンコ男はうなだれるギフンを横切り部屋を出ていった