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忘れてた…

千代(小学生)

叔母さん、ただいま

叔母さん

おかえり千代

叔母さん

じゃ、ボイストレーニングを始めますよ

千代(小学生)

あの…

叔母さん

何?

千代(小学生)

今日はのどがいたくて…

叔母さん

のど飴あげるから頑張りなさい

千代(小学生)

…でも

叔母さん

千代、ちょっと来なさい

バチンッ!

千代(小学生)

うっ!

叔母さん

ごめんね千代

叔母さん

でも千代が間違ったことをするとこうやって躾けなきゃいけないの

叔母さん

ボイストレーニングは毎日やるのよ?

叔母さん

わかった?

千代(小学生)

…はい

叔母さん

違うでしょ?

叔母さん

ここはスタッカート、音を繋げてはいけないわ

千代(小学生)

は、はい

私のこれは教育ではなかった

これは…調教だった

千代(小学生)

叔父さんお帰りなさい

叔父さん

ただいま

叔父さん

千代、テストはどうだった?

千代(小学生)

は、はい

叔父さん

…社会で87点か

叔父さん

もう少し頑張れたんじゃないのか?

千代(小学生)

す、すみません…

叔父さん

千代、君は誰なんだ?

千代(小学生)

…島藍の…娘です

叔父さん

そうだ

叔父さん

血の繋がりはないが、島藍の立派な娘なんだ

叔父さん

テストは満点か90点以上以外認められない

叔父さん

今日の食事はいつもの半分で済ますように、わかったね?

千代(小学生)

はい、もちろんです…

叔父さん

千代は物分かりが良くて助かるよ

叔父さん

平凡な人間と違って素晴らしい歌声があり頭も良い

叔父さん

引き取って正解だったよ

叔父さん

ただ…

叔父さん

物覚えが少し悪いところは直さないとな

私にとっての食事は

彼らには餌だった

千代(小学生)

わ、私は…島藍千代…

千代(小学生)

たくさんの人を喜ばせるために…歌手になる…

千代(小学生)

叔母さんも叔父さんも私に期待してくれてる

千代(小学生)

期待には応えないと…

千代(小学生)

もっと…もっと歌を歌わないと…

千代(小学生)

ッゴホッ!ゲホゲホッ!

千代(小学生)

(のど痛い…)

千代(小学生)

(でも…)

千代(小学生)

(我慢すればいいんだ)

千代(小学生)

(明日頑張って歌って)

千代(小学生)

(合格さえすれば…)

最初は優しかったはずの彼らは

少しずつ…飽きと同時に

雑になっていった

彼らにとって私は

ただのオルゴールなのだろう

千代(小学生)

〜〜〜♪

千代(小学生)

〜♪ッケホ

千代(小学生)

ケホッゴホゴホッガハッ!(ボタボタ)

千代(小学生)

(血が…い、痛い…!)

審査員

島藍さん⁈

審査員

大変だ!すぐ救急車を!

叔父さん

なんてことだ…

叔父さん

あのオーディションを台無しにして

千代(小学生)

す、すみません…すみません…

叔母さん

あなたの将来が掛かっているというのに

叔母さん

私たちがどれだけ苦労したと思っているの?

千代(小学生)

ごめんなさい…ごめんなさいっ…

私はなんの為に…

彼らに買われたのだろうか…

私は…

なんのために…

歌うことを強いられていたのだろう…

家出したら犯罪組織の夜のお手伝いさんになった

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