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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

数日後

柊と里桜の祖父母の家

ポクポクポク···

お坊さん

摩訶般若波羅蜜多心経······

近所の人1

奥さんが交通事故に遭って、亡くなったそうよ···。

近所の人2

まぁ可哀想に···。

近所の人3

これからは仁弘(まさひろ)(←※柊と里桜の祖父の名前)さんとお孫さん2人だけの暮らしになるのよね?

近所の人2

そうね······親戚の人は少ないし······大丈夫かしら···?

柊と里桜の祖父(母方の)

············。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

仁弘······奥さんのことは残念だったな······。

柊と里桜の祖父(母方の)

裕之(ひろゆき)······葬式に来てくれてありがとう。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

礼を言われることではないぞ。儂らは昔からの親友じゃないか。親友を支えるのは当たり前のことだぞ?

柊と里桜の祖父(母方の)

そう言われると心強いな···お前にはいつも感謝しているよ···。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

······さっきから見当たらないが、柊くんたちはどこにいるんだ?

柊と里桜の祖父(母方の)

······近くの公園にいる。妻と一緒によく行ったあの公園に······。

公園

里桜❁⃘*.゚(10歳)

ぐすっ······ひぐっ······。゜(´⊃ω⊂`)゜。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

里桜······(*-ω-)ヾ(・ω・*)ナデナデ

里桜❁⃘*.゚(10歳)

うぅっ······おばあちゃん······( ´•̥ω•̥` )

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

······里桜。
あのね、聞いて。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

ぐすっ······何?(。•́ωก̀。)...グス

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

おばあちゃんがあの時、僕たちに言った言葉を覚えてる?これからの人生は辛いことも悲しいことも沢山あるけど、それでも2人で支え合って生きていくって!

里桜❁⃘*.゚(10歳)

うん、言ってたよ······(´•̥ω•̥`)‬

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

だから、これからは僕が里桜とおじいちゃんを支えるよ!ギュッ(←里桜の手を握る。)

里桜❁⃘*.゚(10歳)

お兄ちゃん······。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

里桜には僕とおじいちゃんがいるから······だから······だから泣かないで。スっ(←里桜の涙を優しく拭った。)

里桜❁⃘*.゚(10歳)

(。•́ωก̀。)...グス······うん······うん!私もお兄ちゃんとおじいちゃんを支えていくよ!お兄ちゃん、ありがとう。(´。•ω(•ω•。`)ぎゅっ!(←柊を抱きしめる。)

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

ううん、いいよ!(*-ω-)ヾ(・ω・*)ナデナデ
······じゃあ、家に帰ろっか!おじいちゃんが心配しているかもしれないし······。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

うん、そうだね······。

柊と里桜は手を繋いで帰ろうとしたその時、1人の女性が2人に声をかけた。

???

あなた達、ちょっといいかしら?

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

は、はい、なんでしょう······?

???

急にごめんなさいね。実はちょっと道に迷ったのよ。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

道に?······迷子ですか?

???

うーん···迷子っちゃ迷子ね。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

良ければ手伝います!

里桜❁⃘*.゚(10歳)

私も!(*´ω`*)

???

ありがとう。この場所なんだけど···スっ(←柊と里桜に住所が書いている紙を見せた。)

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

✕‬〇丁目の〇〇······ここって······。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

私たちの家だね······。

???

あらっ?あなた達の家だったの?できれば、私をあなた達の家まで案内してくれるかしら?

里桜❁⃘*.゚(10歳)

はい!いいですよ!お兄ちゃん、このおねえさんを家に案内しよ?

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

う、うん······そうだな······。

???

ありがとう。2人とも、優しいわね。トコトコ(((((*´・ω・)

柊&里桜(10歳)

トコトコ(((((*´・ω・)((((( ´・ω・)

数分後

柊と里桜の祖父母の家

玄関

ガチャッ

里桜❁⃘*.゚(10歳)

おじいちゃん、ただいま!

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

ただいま······。

柊と里桜の祖父(母方の)

2人とも、おかえ─

???

······こんにちは············。

柊と里桜の祖父(母方の)

······っ!?

里桜❁⃘*.゚(10歳)

おじいちゃん、どうしたの?

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

おーい、仁弘。どうし······っ!?

???

············おじさん、お久しぶりです。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

き、君は─

柊と里桜の祖父(母方の)

お前············何故ここに来た!?

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

(っ!?)

里桜❁⃘*.゚(10歳)

(おじいちゃん······!?)

いつも温厚な祖父が1人の女性に向かって初めて怒鳴る姿を見た柊たちは驚いた。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

仁弘!落ち着け!子どもたちの前だぞ!

里桜❁⃘*.゚(10歳)

お、おじいちゃん···?どうしてこのおねえさんに怒ってるの······?

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

裕之おじさん、このおねえさんのことを知ってるの?

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

······知ってるも何も、この人は

お前たちの実の母親だ。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

······えっ!?

里桜❁⃘*.゚(10歳)

このおねえさんが······私たちの······?

柊と里桜の母親(クズ母)

············。

柊と里桜の祖父(母方の)

············。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

············。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

············。

「実の母親」

裕之の一言に柊と里桜は言葉が出てこなかった。生まれた時から一度も会ったことがなかった「母親」という人物が今目の前にいるからだ。

沈黙が続く中、破ったのは祖父の重たい口調だった。

柊と里桜の祖父(母方の)

ハァ·········本当は2人がもう少し成長した時に話そうと思ったが······仕方ない。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

えっ······?

柊と里桜の祖父(母方の)

少し話をしようか······。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

おじいちゃん······。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

仁弘······。

柊と里桜の祖父(母方の)

2人とも、先に居間に行ってきなさい······。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

うん···里桜、行こ。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

う、うん······。

柊&里桜(10歳)

トコトコ(((((*´・ω・)((((( ´・ω・)

柊と里桜の祖父(母方の)

······お前も上がりなさい。

柊と里桜の母親(クズ母)

えっ······?

柊と里桜の祖父(母方の)

本当ならお前を今すぐでも追い出したいところだが、今日は母さんの葬式だ。挨拶しなさい。

柊と里桜の母親(クズ母)

············はい。

数分後

居間

里桜❁⃘*.゚(10歳)

あの、どうぞ······。(´・ω・)っ旦~(←お茶を差し出す。)

柊と里桜の母親(クズ母)

ありがとう······。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

お兄ちゃんもおじいちゃんたちも、どうぞ······。(´・ω・)っ旦~(←お茶を差し出す。)

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

里桜、ありがとう。

柊と里桜の祖父(母方の)

ありがとう。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

里桜ちゃん、ありがとう。

柊と里桜の祖父(母方の)

······それで何故ここに来た?

柊と里桜の母親(クズ母)

······地元のおばさん達からお母さんが事故で亡くなったって聞いたの············だからせめて挨拶はぐらいはしたくて············。

柊と里桜の祖父(母方の)

そうか······。

柊と里桜の母親(クズ母)

それに······お父さんにどうしてもお願いしたいことがあるの···。

柊と里桜の祖父(母方の)

······お金なら貸してやらんぞ。自分の責任は自分で取りなさい。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

(お金······?責任······?何のことだ······?)

柊と里桜の母親(クズ母)

ち、違うの······!お金じゃないの······。

柊と里桜の祖父(母方の)

······じゃあなんだ?

柊と里桜の母親(クズ母)

こ、子どもたちを······

引き取らせて欲しいの。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

えっ·········?

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

(俺たちを引き取る······?それって······!)

柊がそれはどういう意味なのか分かった瞬間、祖父は突然机をバンッ!と叩いた。

柊と里桜の祖父(母方の)

お前······自分が何言ってるのか分かっているのか!?

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

仁弘!落ち着け!

柊と里桜の祖父(母方の)

この2人を身ごもった時に「この子たちはいらないから」と言いながら中〇費をせびり、2人が無事に生まれても愛情の一欠片もあげなかった奴が何を言っている!!!

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

ちゅう······〇つ······?

里桜❁⃘*.゚(10歳)

いらない······?

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

仁弘!!!
子どもたちの前でなんてこと言うんだ!?

裕之の言葉に祖父はハッ!と我に返ったが、柊たちは残酷な事実を知ってしまった。

柊と里桜の祖父(母方の)

いや······違う!これは······!

祖父は慌てて誤魔化そうとしたが、柊たちはただただ信じられない気持ちで頭が真っ白になっていた。その時、ずっと黙っていた母親は口を開いた。

柊と里桜の母親(クズ母)

·········お父さん、待って······。
私がこの子たちに話すわ。

柊と里桜の祖父(母方の)

っ!お前、何を─

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

待て仁弘!
······彼女から2人に話をさせて
あげた方がいい。

柊と里桜の祖父(母方の)

っ!······だが······。

裕之(柊と里桜の祖父の友人)

(とは言ったものの、この2人はまだ小学生。幼い2人には酷なことだが、知られたからにはこの先のことを話さなければならん······。)

裕之は不安な顔で柊たちを見る祖父を隣の部屋に誘導した。2人が居間に出ていった所で再び沈黙が流れた。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

············。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

············。

柊と里桜の母親(クズ母)

······こうしてあなた達と向き合って話すのは初めてね······。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

············。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

············。

柊と里桜の母親(クズ母)

ずっと会えない間、2人とも大きくなったわね······。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

······中〇ってどういうこと······?

柊と里桜の母親(クズ母)

············。

柊と里桜の母親(クズ母)

2人にとって傷つく話になるかもしれないけど·········それでも聞きたい?

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

(······おじいちゃんたちの前であんな事言っておいてよく言うよ······俺たちを―ましてや里桜が生まれてからずっと愛してあげなかったこと自体で傷つく······。)

里桜❁⃘*.゚(10歳)

―――·········私、知りたい。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

(っ!?里桜······?)

里桜❁⃘*.゚(10歳)

私は知りたい······どうしておねえさんが私とお兄ちゃんに会いに来なかったの?どうして私たちがいらないの······?

柊と里桜の母親(クズ母)

······分かったわ······話すわ。

母親は2人に経緯(いきさつ)を話した。 若い頃に夜遊びをしている中で1人の男性と出会い、その人と一夜を共にして、その数ヶ月後に妊娠が発覚。 相手の男にこの事を伝えたらすぐに捨てられたらしい。

そして妊娠20週を過ぎるにつれ、柊たちを育てるのが怖い事で中〇しようと両親である祖父母に言ったが、祖父母に説得され、そのまま出産予定日を迎え、そして柊と里桜が無事に生まれた。

けれど、母親は捨てられたあの男に似ていた柊たちを見て愛情を注ぐことができなかった為、柊たちを祖父母に引き取ってくれる代わりに絶縁した。そして今に至るまで祖父母に柊たちの前に姿を見せなかった。

柊と里桜の母親(クズ母)

―――············ということなの。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

············。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

············。

柊は母親の経緯を最後まで聞いていたが、柊からしたらただの言い訳でしかなかった。寧ろ自業自得でしか過ぎなかった。柊は何があっても、何億も積まれようとも絶対に母親の所には行かないと強く思った。けれど、それと同時に1つだけ問題があることに気づいた。 それは里桜のことだ。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

おねえさん、可哀想······((ボソッ...

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

っ!?

この時の里桜はあっちの世界(ツイステッドワンダーランド)に転生しようと変わらず、心の優しい子でたとえ自分たちを傷つけた張本人に対しても同情してしまう。

柊と里桜の母親(クズ母)

······だから、私と暮らさない?

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

······っ!?

里桜❁⃘*.゚(10歳)

おねえさん······。

柊と里桜の母親(クズ母)

里桜ちゃんも······どう?

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

(里桜、お前はこんな人を簡単に許すのか?この人と一緒に暮らしたいと思っているのか···?)

しかし、仮に傷つけた張本人でも相手は実の母親だ。もしかしたら里桜はずっと「母親」という存在が恋しかったのかもしれない。

里桜❁⃘*.゚(10歳)

······私たちのお母さんであるおねえさんに会えた事と私たちと一緒に暮らしたいと言ってくれたことは嬉しいです······。

柊と里桜の母親(クズ母)

里桜ちゃん······!

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

(······やっぱりこの人と暮らすのか······。)

里桜❁⃘*.゚(10歳)

―――······でも、ごめんなさい。

柊と里桜の母親(クズ母)

えっ?

里桜❁⃘*.゚(10歳)

おねえさんの話を聞いて、おねえさんのこと可哀想だと思うけど······おじいちゃんと一緒じゃなきゃ嫌だ······。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

(里桜······!)

里桜の言葉にまるで背中を押してくれたように感じた柊は意を決して、自分の思いを言った。

柊‪✌︎('ω')✌︎(10歳)

······俺もです。おねえさんが俺と妹を産んでくれたことにとても感謝しています。けれど、ここまで育てたのはおじいちゃんとおばあちゃんです。だから、俺たちはおじいちゃんから離れることはないですし、俺たち兄妹もこの先離れ離れになることは絶対にありません。ギュッ(←里桜の手を握る。)

柊と里桜の母親(クズ母)

············そう、分かったわ············。

TWISTED WONDERLAND Season1 ~柊と里桜のツイステ世界線への物語~

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451

コメント

5

ユーザー

TikTokで見続けてたけど、やっぱ天才ですね!後フォロー失礼しますm(_ _)m

ユーザー

柊くんと里桜ちゃんのお母さん性格変わったね… ま、許さないけど

ユーザー

ミサキ『私の辛さなんかがあの2人に勝るわけがない…………((ボソッ…』

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