店員
お待たせしやした〜
程なくして2つのラーメンと
2枚の餃子が運ばれてきた。
先程のお冷のように
神々廻が餃子のタレを 小皿に注いでくれる。
水樹礼
髪結ばないの?
神々廻
…ゴム忘れてもた
水樹礼
仕方ないなぁ、私の貸してあげる
神々廻
何するん
水樹礼
可愛くしてあげるから大人しくしてな!
私は予備で持っていた 髪ゴムを手に、
立ち上がって 神々廻の後ろに回った。
肩よりも長い金髪は
女性に負けないくらい サラサラで手櫛の通りもいい。
神々廻は諦めたように 1つ溜息を吐くと、
「伸びるから手短にな」 とだけ言って大人しくなった。
水樹礼
じゃーん、ハーフアップお団子!
水樹礼
スタイリスト礼に感謝するんだね
神々廻
へいへい
神々廻
早う食べな冷めるで
水樹礼
はーい
水樹礼
いただきます!
神々廻
いただきます
神々廻といると 気が楽だし楽しい。
水樹礼
( きっと私たちは恋愛とか異性とかそういうのと違うんだろうな )
そんな私たちの関係が 変わる日がくるなんて、
この時の私はちっとも 考えてなんてなかった。
部下♀︎
水樹さんって神々廻さんと付き合ってるんですか?
水樹礼
ブーッ!
驚いて飲んでいた コーヒーを吹き出す。
とある日の任務終わり。
自販機で飲み物を買って ひと段落ついていると、
今回のバディだった後輩が 突拍子もないことを言い始めた。
水樹礼
どこをどう見てそう思った…
部下♀︎
噂になってますよ
部下♀︎
神々廻さんってモテるのに女性に素っ気ないし、
部下♀︎
なのに水樹さんとは仲良さそうだから
水樹礼
いつの間にそんな噂が…
周りからそんな風に 見えていた事に驚きが隠せない。
水樹礼
悪いけど全然そういうんじゃないわ
水樹礼
私も神々廻もこれっぽっちもお互いのこと意識してないしね
咳払いをして訂正すると、
後輩はつまらなそうな 顔をしてたけど、
納得したようだった。
でもなんだろう、 この胸の痛みは。
チクンと針で 刺されたみたいな、微痛。
水樹礼
( 胃もたれ? )
水樹礼
( 昨日あんな遅い時間にラーメン食べたせいかな )
なんて呑気に考えながら
私は残りのコーヒーを 飲み干した。






