放課後、 夕日に染まる校舎の一室
そこだけ、空気が違う気がした
僕
……あのっ…
僕
好きです。
付き合って下さい!
付き合って下さい!
頬がマグマみたいに 熱くなっていくのを我慢して
震える唇をこらえて
言いそびれそうだった 想いを伝えた
胸に秘めていた 言いたかった想い
ちゃんと伝わったかな……
ふと君を見ると 困ったように笑っていた
星くずを集めたみたいな一筋の光のような笑顔を見て
ふと、あの日を思い出した
・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・
新学期 クラス表
新しい教室 よく知らないクラスメイト
人見知りな僕は 誰にも話しかけられない
友達ともクラスが離れて 正直、不安だった
そんなとき
君
おはよう!
僕の憂鬱な気持ちに 光が差すような笑い方をする 彼女に出会った
それが僕向けられたものだと 気づくのに
数秒を使う
不思議そうに首を傾げる彼女を見て
僕
……おはよ…っ
高鳴る心臓
熱くなっていく頬
彼女の顔がまともに見れなくて
目を逸らした
君
これから、よろしくね?
にっこり笑って 隣の席に座る彼女を見て
コクコクと頭を上下に揺らす
声が出せないほど 胸が高鳴っていた
あぁ……そうか。
あの日から僕は
君に、恋していたんだ
君
あの…ね。
君の頬は紅いまま
夕日の色に、似ていた
君
私も……君が好きだよ
恥じらいながら言う彼女
喜びで、高鳴る僕の心臓
僕
ありがとう。
笑いながら言うと、君も笑った
星くずを集めたような 笑顔を見て
僕は思う
告白の一瞬はまるで
恋に落ちる一瞬みたいだ、と。