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歌音
ﾊｧ、ﾊｧ、ﾊｧ…！
歌音
誰か…助けて！
私は…産まれてから1度も、両親にあったことがなかった。
歌音
……
父
おら、飯だ
歌音
……
寝ているか食べるかしかする事が無く、部屋を出た事がなかった私は、｢喜び｣を知らなかった…
ある日、いつも飯を持ってくる男に大部屋に通された。
そして、そこで初めて両親に会った
歌音
……
母
どうでしょうか、〇〇様！
父
中々良い品質でしょう！？
鬼
たしかに美味そうだぁ…
母
で、では！！
父
我々は！〇〇様の配下に認めて頂けるのですか！？
鬼
あぁ、認めてやろう
母
ありがとうございます！！
鬼
しかし…まだ食いどきではない。
父
ど、どういうことでしょうか…？
歌音
……
言語は理解できないけど…はっきり分かった。
殺される！！と。
鬼
こういうのはどうだ？
鬼
神(この鬼)を崇拝することを誓う刺青を入れ、また三年(みとし)ほど牢に入れて置く、とな。
父
しょ、承知しました！
母
失礼します！
母
グッ(うでひっぱる)
歌音
っ…
抵抗もできず手を引かれていると、拷問部屋のような所に連れていかれた。
父
間違えるんじゃないぞ…！？
母
分かってるわよ！傷付けたらどうなることか…
歌音
……
針の先端が光る…
歌音
い…や！
父
大人しくしろ！！
ブスッ
歌音
〜〜！！(言葉にならない悲鳴)
焼けるような痛みで…何かが壊れた
歌音
グッ！(周りにあった包丁を持つ)
父
てめぇ何してんだ大人しくし、…？
ブスリッ
歌音
ﾊｧ…ﾊｧ
母
キャァァァァ！！貴方！
母
このっ！！クソガキィ！！
ブスリッ
母
あぁ、…ぁ！
気がつけば走り出していた
歌音
ﾊｧ…ﾊｧ…
歌音
くる、し…
鬼
何処に逃げたァ？
歌音
！！
自分の息と、鼓動しか聞こえないはずの森に、あの声があった。
歌音
嫌…嫌…いや！！
鬼
見つけたァ…！！
歌音
ﾊｧ…ﾊｧ…ﾊｧ！
歌音
誰かっ…誰かぁ！！
？？？
〇の呼吸……
そこで、鬼狩りの存在を知った。
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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