衝動だった
これを沢山飲めば死ねる
そう思う前に手に取っていた
蘭
.......
口に入れようとした次の瞬間
春千夜
((パシッ
春千夜
っぶね!!
蘭
.......
またかよ、と心の中で呟く
春千夜
お前、これが何か分かるか?
蘭
蘭
春千夜
蘭、これが何か分かるか?
蘭
.......薬
春千夜
分かってんのかよ
春千夜
俺の薬を飲もうとすんのは良いが、
春千夜
これは致死量だ
蘭
.....
春千夜
分かるか?一度にこんな数飲んだら体が受け止めきれずに死ぬ
春千夜
お前高校生かそこらだろ?
春千夜
それくらい学べ
蘭
.......それくらい分かってるよ
春千夜
はァ!?飲んだら死ぬんだぞ?
蘭
それを狙ってるって
蘭
なんで分からないんですかね.....
春千夜
お前.......
春千夜
(昨日の首の傷も自分でやったんだっけか?)
春千夜
(どんだけ死にたいんだよコイツ)
蘭
薬を飲むのが駄目なら
蘭
貴方が殺してよ
春千夜
は?
蘭
鶴蝶さんも言ってたんだ
蘭
自分から命を断つな、って
蘭
他殺なら良いんでしょ?...
春千夜
(絶対そういう意味じゃねぇだろ)
蘭
まぁ、あの人もどうせ
蘭
目の前で死なれるのが嫌なだけで、
蘭
私の事はどうでいいんだろうね
春千夜
ガッ
蘭
うわ
目の前の男は、私の肩を掴んだまま
鋭く睨みつけた
春千夜
そんな事言うな
蘭
は?
春千夜
お前が今までどんな風に周りと関わってきたのかは知らないし
春千夜
そんな事はぶっちゃけクソよりどうでもいいが
蘭
(こいつ最低やん)
春千夜
どんなに周りが害悪だろうと
春千夜
自分の味方だけは信じなきゃ駄目だ
蘭
!、
春千夜
鶴蝶みたいに、自分の事を無条件に心配して、大事に扱おうとしてる奴を
春千夜
手放しちゃ駄目だ
蘭
.....
春千夜
.......
春千夜
部屋に戻れ
春千夜
次死のうとしたら殺す
蘭
結末同じじゃん
蘭
馬鹿なの?
春千夜
うっせ!
蘭
.......ほんと、馬鹿....
自然と口元が緩みそうになったのは
きっと気のせいだろう