ぐるるる…。
と、隣の席からは 大きな腹の虫の声が聞こえる。
宮治
女の子
女の子
そしてキャッキャと 甲高い黄色い声も。
クスノキアキハ 私は楠木秋巴。 ごくごく普通の女子高生だ。
そして隣で女子に 餌付けされているのは宮治くん。
うちの高校では有名な イケメン双子の片割れだ。
運動部で2年生ながら レギュラーを務め、
身長も高く顔も端麗。
宮治
オマケにこの 甘え上手な性格が、
女子のハートを 射抜いている…らしい。
楠木秋巴
楠木秋巴
でも私はイケメンに興味が あるわけではないので、
隣の席でも話した事は ほとんど無かった。
楠木秋巴
楠木秋巴
そんな事を考えながら 私は宮くんと女子を横目に、
お弁当を持って教室を出た。
廊下や通路を歩いてるうちに どんどん人気が減っていく。
そうして辿り着いたのは 私のお気に入りの場所、
体育館裏だった。
小さな小池があるそこは 昼休みに人がいる事はない。
体育館と外を繋ぐ 階段に腰掛け、
お弁当の包みをほどいた。
賑やかなのは苦手だ。
人に合わせたり 愛想を振りまくことも。
宮治
宮治
と、後ろから声をかけられ、 驚いて肩が揺れる。
振り向くとそこには 先程みたばかりの、
宮くんの姿があった。
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絶 対 美 女 だ · · · · · ✨ 今 回 の 物 語 も 絶 対 神 回 ! 今回 も 無 事 溶 け さ せ て 頂 き ま し た🫠 🫠 🫠 🫠 🫠