いつからだろう
無意識にカッターに手が伸びるようになっていたのは。
汚い泣き声だけが部屋に響き渡る
どぬく
月明かりに照らされた水滴は頬をつたった
どぬく
そう呟いて僕は眠りに落ちた
どぬく
真っ青な快晴にうるさい蝉
当たりを見回していると
もう1人の僕がいた
ぼーっと眺めているともう1人の僕は
転落防止柵に足をかけ始めた
飛び降りようとしている?
飛び降りようとしている?
飛び降りようとしている
どぬく
一瞬足が動いたが助けるのを辞めた
どぬく
このまま死んでも誰も悲しまない
辛かったね。
なんて思ってあげれるのも僕だけ。
どぬく
なんで足が動くんだ?
助けたいなんて思ってもないのに
どぬく
また無意識に叫んでしまった
一瞬振り返ったもう1人の僕の表情は
諦めと悔いの表情だった
また無意識に走り出した
あと少しで腕を掴める
そう思った瞬間
もう1人の僕は青空へと飛んだ
どぬく
気づくと僕は汗だらけで朝を迎えていた
乾いた血に乾いた喉。
近くに置いていた天然水を溢れるくらいに飲んだ
飲んでも、飲んでも気持ちは収まらない
どんな夢を見ていたかは覚えていないが
息苦しさと悔しさを感じていたのは覚えている
必死に思い出そうとしていたとき
コンコンッ
どぬく
捲り上げていた袖を下ろしてカッターや包帯を急いでベットの下に隠した
ガチャッ
シヴァ
どぬく
シヴァ
シヴァ
どぬく
どぬく
シヴァ
シヴァ
シヴァ
どぬく
シヴァ
泣いてたなんて言えない。
どぬく
シヴァ
どぬく
シヴァ
シヴァ
シヴァ
どぬく
ガチャッ
引き攣った笑顔をそのまま鏡で確認する
どぬく
どぬく
シヴァside
シヴァ
シヴァ
シヴァ
シヴァ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
シヴァ
パシッと軽く赤髪を叩く
じゃぱぱ
そう言って二度寝をしようとするじゃぱさん
5分袖のパジャマを掴んでもう一度引っ張り出す
シヴァ
じゃぱぱ
シヴァ
シヴァ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
そう言ってのこのこと起き上がる
じゃぱぱ
軽く伸びをしたあと跳ねた髪を押さえてリビングへと向かった
のあside
のあ
えと
どぬく
もふ
他愛もない話をしているとじゃぱぱさんが降りてきた
うり
るな
眠たそうな顔で階段を降りてきて
何をしだすかと思うと急に土下座し始めた
のあ
えと
ゆあん
急に土下座し出すじゃぱぱさんにみんな笑いが溢れる
どぬくさん以外。
のあ
みんなが楽しく会話しながら食べる中
どぬくさんだけ暗い顔をしながら食べている
食べ始めて5分もしない頃
どぬく
申し訳なさそうな顔でそう言った
るな
どぬく
なおきり
じゃぱぱ
どぬく
一瞬曇った顔をした
どぬく
ヒロ
たっつん
どぬく
ニコッとした顔を見せて台所へと食器を運んで行った
最近表情が暗いし
さっきだって全然ご飯食べてなかったし
何かあったのかな…?
それとも私の勘違いなのかな?
コメント
1件
ほんとこれは感動! 何回読んでもいける