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一限目が 終わる チャイムが 鳴ると 、教室が ざわつき 出した 。 今日は 二限目が 移動 教室 。理科室 。何の 授業 かは 知らない が 、いつもと 違う 場所に 移る だけで 、教室の 空気は 少し だけ 浮つく 。
生徒
生徒
生徒
周りの 連中が 勝手に 盛り 上がって いる 中 、荒北は ノートを ぐしゃ ぐしゃ と カバンに 突っ込んで いた 。その 横で 、新開が 補給食の 包み 紙を 丸め ながら 言う 。
新開隼人
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
そう 言い ながら も 、荒北は 自分の バッグを 肩に かけ 、何気なく 隣に 並んで 歩き 出した 。
廊下を 歩く ふたりの 前を 、クラスメイトが わいわいと 騒ぎ ながら 進んで いく 。新開は それを 眺め ながら 、ぼそっと 呟く 。
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
そう 言いながら も 、荒北の 歩調は 新開と ぴたりと 揃って いた 。
理科室に 着くと 、ざわざわ と 好きな 席へ 座る クラスメイト たちの 間を すり抜ける ように 、ふたりは 迷う ことなく 同じ 机に 荷物を 置いた 。
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
新開の 横顔は 、ふだんの 飄々さ より 少しだけ 柔らかく 見えた 。 授業が 始まり 、教師の 淡々とした 説明が 理科室に 流れ 始めて も 、ふたり の 間には どこか 静かな ぬるま湯 みたいな 空気が 漂って いた 。
荒北は 目線を 前に 向け ながらも 、隣から 時折 聞こえる ペンの 走る 音や 、新開の ゆるい 呼吸に 耳を すませて いた 。 それが 、うっとうしく も 、どこか 落ち着く のが 腹立たし かった 。
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