青葉城西高校の夢

中学2年の冬、🌹は大会が始まる目前でバレー部を辞めてしまった。

放課後の男子バレー部

原因は部活中の事故で出来た膝の怪我

大した怪我でも無く、病院では2、3ヶ月程で完治すると言われた。

兄の影響で始めたバレーは、🌹が想像していたよりも早く幕を閉じた。

夏の大会でベストリベロ賞を見事獲得した🌹

怪我をしても、元々は退部するつもりも無かった。

しかし、心配性の兄とおまけで着いてくる人気者の先輩が常に一緒に居たからか

クラスでは視線を向けられ、チームでも浮く存在となってしまった

その居心地の悪さから、怪我を理由に続けていたバレーを辞めてしまった。

そんな事を考えながら、ぼんやりと男子バレー部を見つめる🌹

1人で見学している🌹に声を掛けたのは、男子バレー部の後輩達

ふわりと笑う🌹に少し照れてしまう金田一

自分の怪我にそこまで心配されてるとは思って居らず、驚いてしまう🌹

岩泉に呼ばれ駆け足で戻る2人、その後ろ姿にヒラヒラと小さく手を振る。

部活も終わりみんなが帰宅する頃

ペコペコと頭を下げながら帰っていく金田一とそれに付いて行く国見

怪我をしてから毎日、登下校の度に似た様なやり取りを繰り返していた。

時は経ち、膝の怪我もすっかり完治した🌹

季節は流れてあっと言う間に春が来た。

今日は北川第一中学の卒業式

バレー部の皆で集まって話している及川達

その様子を少し離れたところから眺める🌹

影山の後ろから顔を出した🌹は、影山の頭を優しく撫でながら話に入る。

ポンッと頭に手を置きながら🌹にそう告げる兄の岩泉

こうして、及川と岩泉は中学を卒業して行った。