赤い糸を結びたい

ー中学生の記憶ー

100mを走り終え、息を整える。

その時、遠くからたくさんの声が聞こえた。

ああ。また負けた。

ガタァンッ！！

海里は机を蹴ったあと、椿の方を振り返った。

海里は乾いたようにニコッと笑った。

海里はゆっくりと椿に近寄る。

海里はグイッと椿に近寄った。

椿は思わずその場にしりもちをついてしまう。

海里は椿の視線を合わせるようにしゃがみ込んだ。

海里は椿の両手首を掴んだ。

海里はゆっくりと椿の唇を奪った。

顔の角度を変え、深くキスされる。

唇を離し、海里はじっと椿を見つめた。

椿はギュッと目を瞑った。

海里はもう一度椿に唇を重ね、深くキスをした。

椿はその場に勢いよく起き上がる。

椿は自分の息子が顔を出しているのに気がついた。

秀星は目を細めて微笑んだ。