暇72
真四角の白い病室。
朝俺が来た時、 すち以外に誰もいなかった。
暇72
ベッドの隣の椅子に座る。
暇72
ふふ、と笑みを溢し
彼の頭を軽く撫でた。
あの血相の悪かった唇も、 鮮やかな赤に戻っていて、
暇72
こんなん聞かれたら恥ずかしいけど
俺はすちが大好きだから
特には気にしなかった。
すち
長いまつ毛が、ふわり揺れる。
暇72
すち
撫でてた手に、すちは手を重ねる。
暇72
驚いた顔をしてこっちを見る。
段々首や、耳を真っ赤にして両手で 顔を覆う。
すち
暇72
すち
赤い耳はのぞいていて、
少し空いた手の隙間からは
君がこっちを向いていた。
暇72
暇72
すち
びょん、と飛び跳ねるように
体をあげる。
暇72
すち
そう言って照れる君は
初めて俺がキスした日の 反応と似ていて
少し、嬉しかった。
暇72
すち
暇72
すち
すち
そんなことを繰り返す。
あはは、と彼は笑う。
今の君でも、
…とは思ったが、やっぱり思い出しては欲しい。
暇72
すち
暇72
暇72
ピタリ、彼の動きが止まる。
暇72
暇72
そう言えば、君は
俺の手の内から自分の手を抜いて
俺の背中に回す。
すち
すち
すち
すち
すち
その一ヶ月後、すちは退院した。
俺らの、病室でのことは みんなに話してない。
絶対、俺がー
暇72
すち
すち
すち
コメント
12件
投稿お疲れ様! 見てみて欲しいって言われたから見てるけど 神作品すぎる…✨ 次回も待ってるよ~!
第8話『俺が必ず。』 君が俺に心を開いてくれた。 こうやって抱き合ったり、くすぐり合ったり。 愛おしい君はいつ俺を思い出してくれるのか、 退院し、君は俺らの家に帰った。 何か思い出すかと思えば、彼のスマホに見知らぬ人からメールが届いた。
久しぶりに早めに見れた!!!! この小説めっちゃハマるわぁ… 神ですか?神ですよね