授業が終わり、奏多たちと教室に戻ろうとした時───
「「神志那」」
私は誰かに呼ばれ、振り返った
私を呼んだのは同じクラスの
水原翔也(みずはら しょうや)───
神志那未怜
なに?
水原翔也
放課後屋上来て?
神志那未怜
なんで?
水原翔也
話したいことあるから
神志那未怜
わかった!!
私は奏多に追いつくように走った
体育館を出ると、
彪斗の横で苦しそうにしゃがみ込んだ奏多がいた──
瀬戸奏多
未怜…
神志那未怜
なーに?どうしたの?
彪斗と一緒に保健室に連れていく
宮村愛海
奏多?
月城彪斗
たぶん、発作
宮村愛海
奏多は見とくから2人は次の授業行って?
月城彪斗
わかった
私は首を横に振った──
神志那未怜
やだ・・・
宮村愛海
まだ言ってないの?
瀬戸奏多
あぁ・・大丈夫・・授業・・行け・・
神志那未怜
やだ・・・
月城彪斗
じーな?
私の目には涙が滲んでいた
神志那未怜
やだ…やだ…やだ…
私は息苦しくなり、視界が歪み
その場に倒れた───
月城彪斗
おい!じーな
宮村愛海
過呼吸だね
瀬戸奏多
俺は…いいから、未怜…先に…
先生と彪斗、奏多の会話が薄ら聞こえた
────
「「好きだよ」」
神志那未怜
(誰?奏多じゃない…
違う、私が好きなのは──
あなたじゃない───
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