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???

ふん……ついに目覚めたか

黒衣の男は、バルコニーから王都の街並みを見下ろしながら、冷たい笑みを浮かべた。

???

まさか、本当に蘇るとはな……

彼の手には、一冊の古びた本が握られていた。表紙には、金色の文字でこう書かれている。

「レティシア・エヴァンジェリンの記録」

男は、その本をゆっくりと開いた。

???

お前の運命は、すでに決まっている……

彼の目が、レティシアが王都を歩く姿を捉えていた。

???

さて、これからどう動く?

そう言うと、黒衣の男は静かに姿を消したーー

レティシア

……あの、どこまで行くの?

私は王都の街を歩きながら、ユリウスに尋ねた。

ユリウス

あなたに、この時代のことを知ってもらうためです

レティシア

うう……そうだけど……

目の前に広がる「新王都」の景色はやっぱり私が知るものとは違っていた。

本当に、100年も経っちゃったんだ……

ユリウス

驚かれましたか?

レティシア

うん……というか、なんか実感が湧かなくて

ユリウス

それも無理はないでしょう。100年の時が経ち、王国の形も、人々の価値観も変わりました

ユリウスは静かに言った。

ユリウス

ですがーーー

その時だった。

少女

きゃあっ!

突然、悲鳴が聞こえた。

レティシア

ーー!?

私は反射的に声のする方を見た。

すると、細い路地の奥で、一人の少女が男たちに囲まれているのが見えた。

少女

助けてっ!

ユリウス

……っ、何をしている!

ユリウスが鋭い声を上げると、騎士団長のノアがすぐに剣を抜いた。

ノア

ーー動くな

ノアが鋭い目を向けると、男たちは一瞬怯んだ。

だがーーー

チッ、厄介なのが来たな……!

男たちは少女を突き飛ばし、一斉に走り去った。

ユリウス

大丈夫ですか?

ユリウスがすぐに駆け寄る。

少女

は、はい……ありがとうございます……!

助けられた少女は涙目でユリウスを見上げた。

良かった……

ホッとしたのも束の間。

少女

……あんた、何者?

少女が私をじっと見つめた。

レティシア

え?

少女

……なんか、あんた……変な感じがする

レティシア

……え?

少女

まるで、この時代の人じゃないみたい

レティシア

ーー!?

な、なんで……!?

私が言葉を失っていると、少女は不思議そうに首を傾げた。

少女

……まあいいや。とりあえず助けてくれてありがと!

そう言って、少女は軽く手を振ると、路地の奥へと駆けていった。

ユリウス

……レティシア様、大丈夫ですか?

レティシア

う、うん……

今の少女の言葉が、頭から離れなかった。

まるで、この時代の人じゃない、って……?

なんで、そんなことを……?

そしてーーー

その様子を遠くから黒衣の男が見つめていた。

???

……やはり、彼女は”異物”か

その口元には、再び冷たい笑みが浮かんでいたーー

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