私のヒーロー

大袈裟な紹介の元私たちは入場する

隣のいずくくんがガチガチだった

数々のブーイングが声を上げる

だがかつきくんは気にしない

台に向かって、何を言おうか考える

かつきくんの分ちゃんとしたこと言わなきゃな

かつきくんの時とは違いいい意味で盛り上がる

大きく"障害物競走"と表示される

計11クラスでの総当りレースらしい

コースを守れば何をしてもいいとのこと

空間を操り、自分のことを浮かせる

みのるくんが必殺を使おうとすると突然吹っ飛ばされた

そちらを見ると一般入試らしいロボがいた

私は関係なしに空間を操り浮いた

そしてロボを越えて先に急ぐ

後ろから大きな音が聞こえた

一瞬振り返ると倒れたロボがいた

そしてしょうとくんがこちらに向かってきている

ここも空間を操り浮く

後ろからしょうとくんが追いつきそうになった

差をつけようとした私はうっかり氷で滑った

転びそうになるも自分の時間を止めて耐える

爆発する前に地雷を止める

しばらくすると爆発するので後ろの人を巻き込む

余裕だと思っていた

だが突然後方で大爆発が起きた

逃げたくなってでんきくんたちの所へ行った

2種目は騎馬戦らしい

1位に与えられる

つまりいずくくんのポイントは1000万

皆のいずくくんを見る目が変わる

そう言って手を差し伸べてきた

隣にはおちゃこちゃん

それから知らない人

静かに睨んで私は"彼"に声をかけた

すぐに"バリア"を作る

バリアの仕組みは至って簡単

外側から空気を押して内側からも押す

その間に出来た空気はすごく硬い

それがバリアになるって訳だ

上の空気を重くする

襲いかかってきた何組かは地面に押しつぶされる

この後1時間の休憩を挟むらしい

でんきくんたちにご飯を食べに行こうと誘われた

でも"あいつ"に出くわすと思うから断った

何も無い廊下をひたすら歩く

進む度しょうとくんの声が聞こえてくる

どうやらいずくくんと話しているようだ

引いた目で聞くと小声で怒られた

かつきくんの隣に腰を下ろして話を聞く

ニヤッと効果音がつくように笑って答えた

私と同じ人がいた

そうだよねしょうとくん

組み合わせはクジでするらしい

クジを引いてレクが終われば本番だ

私たち16人の参加は自由とのこと

1位チームから引こうとするとましらおくんが手を挙げた

そしてましらおくんの辞退は許された

青臭い話は好みらしい((

B組の子も1人辞退した

1人B組から繰り上がってきて16名

私に声をかけてきたのは背が高い男の子

たしか今は…

無理やり手を引かれてゴールまで走る

結果は一位だった

今までお題を言わなかった審判が大声で言った

目の前の男の子は頬が赤く染まっていた

そして両手を包み込んで近づいてきた

その瞬間会場が湧き上がる

次々と"ドンマイ"と聞こえる

落ち込んだ男の子は放っておいて席に戻った

1戦目はいずくくん対ひとしくん

ルールは相手を場外に出す、戦闘不能にさせる

または"まいった"と言わせること

ひとしくんが命令するといずくくんは振り向いた

そしてそのまま場外へ向かう

あと一歩で場外

いずくくんの指が腫れ上がった

ひとしくんは何度も話しかける

だがいずくくんが反応することはなかった

そのまま体術の取っ組み合いになる

いずくくんが戦闘訓練時見た背負い投げをする

普通科の人たちの言葉でひとしくんの霧が少し晴れた

次の試合ははんたくん対しょうとくん

はんたくんはすぐにテープでしょうとくんを捕まえる

そのまま場外に追い出そうという作戦だ

一瞬の出来事だった

応援席まで来るほどの氷が会場を凍えさせる

炎で氷を溶かすしょうとくん

その背中はひどく悲しそうに見えた

その後も3試合ほど見たあと

ついに＿＿＿＿＿

かつきくんが思い切り爆破する

そしておちゃこちゃんは上着を浮かせるトリック

再突進するもかつきくんは容赦なく爆破

休むことなく突進を続ける

観客たちは"止めろ"と要求する

おちゃこちゃんの姿勢は全て低姿勢

地面に近い所で爆破させる事で武器を蓄えていた

絶え間ない突進と爆煙で視野を狭め＿＿＿＿＿

この瞬間誰もがおちゃこちゃんの勝ちビジョンを見た

誰もこんなことは思わなかっただろう

再突進を試みるも倒れる

そのままおちゃこちゃんは動けなかった

てんやくんの隣に座って試合を見る

2回ほど氷を打つもいずくくんが破る

試合の方に目を向ける

いずくくんの右手は既に全滅していた

しょうとくんの近すぎる氷に腕で対応した

もう左しか残っていない

しょうとくんの足元から氷が出てくる

これでトドメ＿＿＿＿＿

いずくくんは壊れた指で攻撃をした

やだ

やめて

まって

同じ境遇の人に

やっと出会えたんだよ

いずくくん

一位まで奪っておいて

そうだよしょうとくん

それでいい

お願いだからそのままでいて

いずくくんは手を握れないほど弱まった

だからか口で弾いた

段々しょうとくんが動かなくなる

全身寒そうに震えていた

あーあ

誰にも聞こえないように呟く

そして席を立った

2人の顔がゾッとしたのがわかった

でもそんなの気にせず席から離れる

てんやくんがこちらに向かってくる

個性を使っているようだが私には遅く見える

てんやくんの頭上の空気を重くする

それは血を吐くほどに

芦戸対常闇

勝者常闇

切島対爆豪

勝者爆豪

そしてついに＿＿＿＿＿＿

てんやくん同様空気を重くする

だが予想していたのか氷でなんとか防がれた

時間が止まったしょうとくんを場外に出す

だが直前でまた防がれた

しょうとくんの下から上に向かって空気を操る

宙に浮いたしょうとくんを場外へと出す

右手を見ると少し震えていた

お父さんは私の胸ぐらを掴む

そのまま私を壁に思い切り押し当てる

パッと胸ぐらを離す

襟を整えて応援席に向かった

今はかつきくんとふみかげくんが戦っていた

ふみかげくんは防御に徹している

煙幕が晴れるとかつきくんの勝ちだった

ふみかげくんは身動きが取れず詰み

降参してかつきくんの勝利となった

控え室2にて

思い切り扉が開いたと思えばかつきくんだった

机に頭をついて笑う

かつきくんは前の椅子に座った

そう言うと机を爆破してきた

かつきくんは控え室から出ていった

その背中をジッと眺める

重宮 対 爆豪

1位は誰の手に＿＿＿＿＿＿