irxs短編集

キーンコーンカーンコーン

俺ら3人は、小学校から仲良くて 結局高校も同じになった 腐れ縁ってやつだ。

でも、なんだかんだ言って 一緒にいると落ち着く

ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ(頭)

ないちゃんはクラスの委員長で 真面目だけどたまに怖い

でもめっちゃ優しい 多分やけど僕は弟みたいに 思われてる

りうちゃんに押し切られ 結局行くことになった

りうちゃんの方をチラッと見る

その隣には頬を赤くして怒っている悠くんがいた

もし、縁結びがほんとなら 僕も…

一見普通の神社。 ほんとに恋が叶うのだろうか…

お賽銭を投げる。 ご縁がありますようにと 五円玉を投げた

二礼二拍手… 俺はそっと目を瞑った

一礼して目を開ける 2人はまだ手を合わせていた

2人にも好きな人おるんやなぁ…

今までずっと過ごしてきて、知らないこともあったんだと 少し寂しくなった

空は既に橙色に染まっていた

僕は明日に期待しながら のんびりと歩いた

翌日

眠たい目を擦りながら 教室の扉を開ける

いつもは見つけたら挨拶するくらいのないちゃんが

今日はわざわざ僕の所まで来てくれた

きっとたまたまだと思い 宿題を準備する

その間ないちゃんはずっと笑顔で 僕を見つめていた

ｷﾞｭｰ…

いつもは喧嘩なんかしない2人 急にどうしたのだろうか

収まる気がしない喧嘩。 どうしようかと困ってしまう

ないちゃんに腕を引っ張られる 2人は喧嘩していて気づいていなかった

ｷﾞｭｯ

顔を上げてないちゃんを見る

真っ赤な顔をしていた

突然…後ろから抱きつかれた

え…僕の…せい…？

そっか…僕の…せい…なんだ

連れていかれる 初兎ちゃんを眺める

まろとほとけっちが初兎ちゃんを 好きなのは一目瞭然だった

2人とも恋を叶えたかったから あの神社に行ったのだろう

3人が神社に行った後 俺はどうしようもなく 初兎ちゃんに会いたくなっていた

きっとそれは 初兎ちゃんが神社で お願いしたからだろう

縁結びの神社

恋が叶うという 言い伝えのある神社

いい例が りうらとあにきだ

でも…

壊れちゃうんだから

結局恋は 関係も人も 願い事も

何もかも狂わせるんだ