母親
あなたは素晴らしい個性を持っているのよ
母親
将来はプロヒーローね
昔からこんなことばかり言われた
私は目立つことが嫌いだった
だけどこの個性はとても素晴らしいらしく
人々の注目を集めてしまった
母親
お母さん誇らしいわ
母親
あなたみたいな子供を産むことができて
きっと母親は私ではなく
私の個性が好きなんだと思う
母親
私みたいな無個性じゃなくてよかった
母親は無個性らしい
それがとても羨ましかった
小さい頃無個性がよかったと呟いたら
殴られ罵倒された経験がある
「あんたになにがわかるの!?無個性ってだけで人間扱いされないのよ!!」
それでいいじゃないか
だって今現在人間扱いされてないんだから
母親は私を神の子のように扱う
それが嫌だった
普通に扱って欲しかった
だから私は無個性に憧れている
母親
今日は三者面談ね
母親
進路希望を聞くって言ってたわ
母親
あなたはヒーロー志望よね
ヒーローなんてなりたくない
なんて言えたらどれだけ楽だろう
例え言えたとしても私の意見が通るわけが無い
大空 天翼
はい
大空 天翼
なので雄英高校ヒーロー科に入ろうと思ってます
ほんとは思ってないのに
母親
まぁ!素敵な進路希望ね!
こう言えば母親は喜ぶ
でもそろそろ合わせるのにも疲れてきた
母親
じゃあ学校行きましょうか
母親
失礼します
大空 天翼
失礼します
担任
こんにちは
担任
今日はよろしくお願いします
母親
よろしくお願いします
あー早く帰りたい
担任
さっそくですが大空さんの進路希望はなんですか?
大空 天翼
雄英高校のヒーロー科に行きたいです
担任
おお!すごいことじゃないか!
自分の意思じゃないのになにがすごいんだ
私はヒーローなんてなりたくないのに
担任
まぁ大空さんの個性なら余裕でしょうね
ほらまた個性
この個性がなかったら 私はいらない子だったんだろうな
担任
お母様はなにかありまか?
母親
いえこの子にはヒーローになると言う夢がありますので
母親
応援してあげたいと思っております
担任
わかりました
担任
学校としても雄英高校合格者をだすことは名誉なことなので
担任
大空さんには期待してますよ
ああ
やめてよ
期待なんてしなくていいよ
大空 天翼
おおぞら つばさ
個性は後々わかります