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設定
涼架
滉斗
元貴
主
主
僕は、愛されたことがない。
それどころか、両親や妹からも見捨てられ、毛嫌われていた。
『何であんたってば、凉花(スズカ)に比べてそんな醜い娘なのかしら。』
『お姉ちゃんって私に比べて出来損ないだもんねぇw』
『お前がどうしてもフルートを弾きたいと言ったからせっかく買ってやっても、上達しないじゃないか!!』
『あんたに使う金はすべて無駄よ。』
心無い言葉がいつも僕の心の臓に突き刺してくる。
涼架
傷だらけの身体を丸めて今日も独り寂しく枕に顔を埋め、声を押し殺し泣いていた。
………正直、凉花が羨ましかった。
可愛らしいぱっちり猫目、誰にでも明るく接せれるコミュニケーション能力と、無垢な性格………。
それに対して、姉である涼架は平々凡々で何処にでもいる女だ。唯一の趣味はフルート演奏と流鏑馬。
フルートはまだしも、流鏑馬に関しては『いつの時代を生きてんだw』と家族にバカにされている。
だって……仕方ないじゃないかっ……
……好きなんだもん…。
馬が……、弓が……、フルートがっ……
大好きなのに………。
涼架
凉花の『好き』は否定しないのに……なんで僕の『好き』を否定するの?
涙が枯れるまで泣き続けていると、突然部屋の扉が開いて凉花が入ってきた。
凉花(スズカ)
涼架
凉花(スズカ)
涼架
目を見開いて、動かない脳みそを何とかしてフル回転させる。
凉花(スズカ)
涼架
凉花(スズカ)
そんな……僕をつれてどうするつもりなんだろうか。
凉花(スズカ)
涼架
凉花(スズカ)
凉花(スズカ)
凉花(スズカ)
涼架
外に出れば茹だるような暑さと強い日差しが一気に襲ってくる。
涼架
辺りは鼓膜を突き破るかのように五月蝿く泣いている蝉達の騒音が鳴り響いていた。
凉花(スズカ)
母
凉花(スズカ)
父
凉花(スズカ)
涼架
涼架は現実逃避をするべく、耳にイヤホンをかけ家族の会話が聞こえないように背けた。
仕方ないじゃないか。
どうせ家族の会話に、涼架はいないから。
涼架
なんとなく、隣に座る凉花の含み笑みが見たくなくて、そのまま背もたれを倒して寝落ちた。
凉花(スズカ)
モブ未
凉花(スズカ)
モブ未
元貴
滉斗
涼架
聞き覚えのある名前と声に、息を呑む。
どうして、この人たちが居るんだろう。
凉花(スズカ)
元貴
滉斗
涼架
元貴
涼架
モブ未
元貴
涼架
滉斗
凉花(スズカ)
涼架
元貴
軽々と、スマホのQRコードを見せつけられたため、必死に目の前で手をサイドに振り断り続ける。
妹が不機嫌になると、必ず此方が悪いと殴られる。
こんな大勢の中で叩かれるなんて、それだけは絶対やだ……!!
母
モブ未
涼架
母の意見に頷き、足を急かして入場する。
涼架
関わらないように身のためだと、早足で違うエリアに向かった。
滉斗
元貴
凉花(スズカ)
凉花(スズカ)
元貴
滉斗
元貴
滉斗
元貴
凉花(スズカ)
元貴
滉斗
モブ未
凉花(スズカ)
母
父
モブ未
元貴
滉斗
父
母
元貴
滉斗
主
一方涼架はと言うと触れ合いエリアに訪れていた。
涼架
一直線に向かったのは穏やかな目で柵の中に立っている真っ白で背が高い馬だった。
涼架
手をかざし、匂いを嗅がせそっと鼻先を撫でる。
涼架は大の動物好きで、よくこの動物園に訪れては馬と触れ合っていた。
どんなに嫌な思いをしても、生きることに苦を感じていても、馬と一緒にいれば、不思議とそのモヤモヤは晴れてゆく。
涼架
白馬のムクが前足を蹴りながら此方の顔を伺った。
涼架
にんじんをムクに食べさせようとしたその時、突然背後から声をかけられた。
滉斗
涼架
肩をビクリと震わせて勢いよく振り向くとそこには、肩を震わせてクスクスと笑う滉斗の姿がそこにあった。
涼架
滉斗
出会ってまだ数分というのに、いきなり下の名前で呼ばれ少し、むず痒くなる。
滉斗
涼架
滉斗
涼架
滉斗
涼架
プルルルッ((ムクが鼻先を鳴らす
涼架
ナデナデ(撫でる
滉斗
涼架
滉斗
滉斗
涼架
滉斗
滉斗
涼架
涼架
涼架
滉斗
涼架
滉斗
涼架
涼架
滉斗
涼架
目を吊り上げキッと睨むが、相手はヘラヘラと余裕そうに笑っていた。
凉花(スズカ)
涼架
冷たい涼花の声を聞き、絶望のどん底に落とされるような感覚がした。
凉花(スズカ)
涼花の瞳は嫉妬心で溢れていた。
こうなるから……
涼架
滉斗
涼花に連れてかれたのは熱気がこもった車内だった。
涼架
勢いよく車内に放りだされ、頭を軽くうってしまった。
涼架
凉花(スズカ)
涼架
凉花(スズカ)
涼架
凉花(スズカ)
涼架
ペットボトルを投げつけられる((
涼架
ペットボトルを投げたと思えば、涼花が血走った目で涼架の首元をめがけて手を伸ばし、力強く締め付けた。 こうなってしまった以上もう止められない。
凉花(スズカ)
凉花(スズカ)
涼架
フロントガラスはカバーで遮れられ、窓は全てカーテンで遮れられている。
涼架
グググッ(首絞
涼架
凉花(スズカ)
涼架
凉花(スズカ)
そう言うと凉花は一度手を離し、すぐさま涼架の口を布で縛りつける。
涼架
その直後両手首を布で縛り付け、シートベルを付けられる。
______拘束された涼架をみて、凉花はいいきみだと嘲笑い連写し続けていた。
涼架
凉花(スズカ)
涼架
凉花(スズカ)
凉花(スズカ)
凉花(スズカ)
凉花(スズカ)
涼架
レバーを引いて背もたれを倒す((
涼架
凉花(スズカ)
凉花(スズカ)
ガチャリ(車の鍵を閉められる
あれから何時間が経ったのだろうか、
車内の暑い熱気で頭が回らない。
涼架
涼架
あぁ、こうなることなら最初から来なければよかったのに。
涼架
涼架
『助けて』なんて何百回、何千回と願っていたのに。
でも……もう、その気すら乗れなかった。
すでに頬全体に汗が染み付いて前髪もびちょびちょに濡れていた。
涼架
涼架
視界が徐々にぼやけ始める。
あぁ、やっと楽になれる……
やっと苦しみから解放される……のだろうか?
意識を失いかけたその時、ガチャリと車内で鍵が開く音がした。
それと同時に助席の扉が解放された。
外の少し涼しい風と夏の五月蝿い蝉の声が同時に入ってくる。
……誰だろうか。
滉斗
涼架
視界がぼやけて何も見えない、
シートベルトが外される音、キツく縛られていた両手首の紐が緩む感覚、そして………口から布が解放された。
滉斗
解放されたと同時に、滉斗は涼架の上半身を起こし、ゆっくりと水が入っているペットボトル飲ませた。
涼架
少しばかりむせてしまったが、少しはよくなったと思う。だが、それでも視界はぐるぐると回り続けている。
気づけば涼架は滉斗に抱きついていた。
涼架
滉斗
意識が飛ぶ直前、涼架は、滉斗のその言葉は鮮明に覚えていた。
涼架
そこは、見慣れない天井と部屋が一面に広がっていた。
涼架
急に起き上がったせいか、頭痛がひどく響いてしまった。
涼架
状況が理解できず、混乱していると、扉が音を立てて開いた。
滉斗
涼架
元貴
涼架
滉斗
元貴
涼架
どう言うことだ?此処は若井家なのか??
滉斗
涼架
滉斗
涼架
涼架
滉斗
家族………?
か、ぞく……??
え、familyの??
涼架
涼架
涼架
………藤澤涼架はとんでもない事を起こしてしまったのかもしれない
主
主
主
主
主
コメント
6件
最高や。(唐突な関西弁すみません…関西圏なもんで…)続き楽しみにしてます!
続きが楽しみです︎👍🏻 ̖́-