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許嫁だったおれは今日、婚約破棄を宣言されました。
教育係
教育係
ゴトッ
教育係
教育係
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おれは六歳の頃から許嫁候補だった 国の第3王子、名前はたつや ツンとしていて目は鋭い いつも睨んでくるから怖くて苦手だ 王様は王子のことをたっつんと呼ぶので たっつんというあだ名が名より浸透している
正式に婚約を結ぶため、そして彼の隣に相応しい妃になる為、厳しい妃教育が始まった 毎日毎日レッスンがあり座学も受け 両親と会う時間もめっきり減った 外で遊ぶことなんて許してもらえるはずなかった
教育係
教育係
ya
好きでもない相手にやりたくもない教育を受けさせられて、正直六歳ながらに精神は崩壊しかけていた …いや、もう壊れていたのかもしれない
今日は王子に面会しに行く時の召物を買いに父と母が外へ連れ出してくださった おれは両親が会計していたので隣の店を見ていた。どうやらアンティークショップのようでたくさんのものが置いてありつい見入ってしまう。
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その中でも一際目を惹かれたのが、アクセサリーコーナーだった キラキラ輝く宝石、花や動物の可愛らしいブローチ いくら見ていても飽きないものだ でもおれはお小遣いなんてものは持たされていないので見ているだけ それでも十分だ
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ムスッとした顔してこちらを睨む
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優しくふわふわと頭を撫でてくる その感覚が子供ながらに気持ちよくて思わず笑みが溢れる
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パッと手を離される。ちょっと残念
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彼の両手がおれの頬に触れる 鼻先が触れ合いそうなほどぐいっと近づいてくる 健康的な肌の色 鋭くつられてでも優しさのある太陽のような黄色い瞳にキラキラ光り風に揺らめく金髪の髪 意識すると整った顔してるんだ…とか考えていると胸の奥底からかあっと熱くなるのを感じる
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たっつんは何かを持って店の中へと消えていく 突然のことすぎてついぽけーっとしていたらささっと戻ってきた
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チャリッ
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にっこり微笑みこちらを見つめる そんなこと言われたら、貰うしかないだろ
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王子ーー!! どこですかーーー!!
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ya
嵐のように去っていく人だな…でも、かっこよかった。正直顔近づけられた時はドキドキした 冷酷王子だなんて噂されていたけど、それも所詮噂だったんだと分かった どこから出てきた噂なのか疑問でしかないくらいだ 赤い星型の宝石が金のチェーンにハマっている 陽の光が当たってキラキラ光るのが見ていて全く飽きない 俺とたっつんだけの秘密のプレゼント 一生大事にしようと心に決めた
母
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母
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母
母
ya
それからと言うものこのブレスレットを外すことはひと時もなかった。レッスン中もつけていたので教育係の人にはキツく叱られたけど『どうしても外せないんです』と泣き喚いたら呆れながらも許してくれた 大好きな人から貰った初めてのプレゼント ひと時も離れたくなかったのだ レッスンは辛かったけど、彼の為というなら頑張れた 彼の隣に立てるよう勉強も努力し続けた
ズキッ___
ya
またこの夢だ
先程まで見ていたのは悪役令息"ゆあん"がまだ悪に染まる前の大好きで大嫌いな記憶。 たつや王子は見た目は怖いけど芯はとても優しい人なのだ。そう、本当に誰にでも。 だからあの日からゆあんは悪役令息となってしまったのだ
王
ya父
王
王
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王
王
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優奈
優奈
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優奈
優奈
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そう言って彼は
彼女の手の甲にキスを落とした
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ya父
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ya父
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王
そこからの話し合いはトントン拍子で進み
晴れて婚約者となった
ya
ya父
王
ya父
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にっこり微笑む
ya
なんだか微笑み返す気にはなれなかった
ya
帰ってすぐおれは自分の部屋に戻り布団に潜った 天井を見つめていると今日あったことが走馬灯のように蘇る 婚約を結んだ…筈なのに"取られる"という焦りの感情で蝕まれる
ya
ya
そこから徹底的な嫌がらせが始まった 彼女の大切な本を隠したり、たっつんと話している途中話を割り込んでいったり、足を引っ掛けたり、お茶会の時わざとドレスにお茶をこぼしたりと散々だった 彼にバレないようひっそりとでもジワジワと彼女を追い詰めていった
最初は抵抗していた。言葉もキツかった 彼にバラさないよう彼女を監視させ彼女を脅した そうしたら彼女、怯えてはい。としか言わなくなった
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優奈
ぽろぽろ涙を流す優奈 ゆあんの右手には彼女の大切にしている本があった たつやには分かるだろう。この本の大切さが
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ya
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お前とは婚約破棄させてもらう
ya
ya
大好きな人にフラれた瞬間だった 涙が止まらないのを隠すため急いでその場を後にした
その後彼女はたつやに弱みを見せ弱みを見せてくれる彼女に頼られた嬉しさで惚れる その後二人は恋に落ち無事結ばれる
そんな話だったと思う おれの読んでいた恋愛小説と全く同じだ おれはどうやら悪役令息ゆあんに転生してしまったようだ
おれはゆあん前世もゆあんだった 同じ名前で運命的だとは思ってたけどまさか異世界転生するとは思ってなかった しかも悪役令息… 彼の最後の結末は
……考えただけで悪寒がする 今のままでは駄目だ。自分の命を守るためにも全力でたっつんから逃げる
そして平穏な人生を送るんだ…!
ya
温かい布団の誘惑に負け眠りにつきましたとさ
続く