「明日で世界は終わるらしい」
ニュースでは、世界の中心核で進められていた巨大実験が制御不能になったと報じられていた。
避けられない崩壊――それが明日の朝には全てを覆うらしい。
それでも、俺たちはいつもの公園に集まった。
夕暮れの空は赤く染まり、遠くの街のビルが微かに揺れている。
世界が終わるなんて、まるで嘘のように静かだった。
Km
Am
Am
Km
Rz
Km
俺は黙って夜空を見上げた。
遠くで人工的な光がチカチカと瞬き、世界の終わりを予感させる。
明日、全てが消える。
でも――最後の時間を三人で過ごすことに迷いはなかった。
Km
Km
Km
Rz
Am
Am
Km
Km
空気がふっと和らぐ。
原因は人間にある。科学の暴走、避けられない崩壊。
でも、三人で過ごした時間だけは消えない。 そしてそれが、世界の終わりよりも尊いものに思えた。
Rz
Am
彼は照れたように俯き、夜空を見上げた。
Km
Km
俺たちは顔を見合わせ、声を出して笑った。
くだらないことで、馬鹿みたいに、泣きながら。
手を伸ばし、肩を叩き合い、時にはつまずいては抱き合う。
世界の終わりなんて、まるで関係ないかのように。
――やがて、東の空が白み始める
夜明けの光が世界を優しく照らす。
明日、全ては消えてしまう。
でも俺たちは、この瞬間の笑顔と温もりを胸に刻んだ。
Km
Km
ぽつりとKmが言った。
Km
俺たちは頷いた。
形はどうあれ、世界が終わっても、俺たちの心はずっと一緒だ。
三人で過ごしたこの一夜――永遠に。