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「誰かの心臓になれたなら」ですね!めっちゃ好きです💕
💕す💕き💕だ💕よ💕ん💕((
「こんな世界」
そう嘆く誰かの生きる理由になれるかな。
ur
et
これは、俺が君に贈る、
最初で最期の愛の言葉だ。
街も、人も、みんな歪んで、みんなバケモノに見えるんだ。
全部が自分の欲望にまみれた愚かな汚い人間だった。
それが嫌でも目に映るようになったのはいつからだっただろう。
どうしたって人の醜い所しか見えなくて、
何度も何度も周りに当たって、
俺の周りからは人が消えていった。
俺は、自分が生きる意味さえも分からなかった。
「こんな孤独を味わうのなら」
「こんな想いをするのなら」
「命を絶った方がマシだ。」
本気で、そう思っていた。
結局、やっぱり死ぬのは怖くて、
相も変わらずだらしなく息をしていたけれど。
それでも、君に出会うまでは、
「愛されたい」
そんな願いも錆びついてしまっていた。
真っ暗で、何の光もなくただ歩く闇の中。
そんな中で見つけた、一筋の光が君だったんだ。
君の声が、表情が、全てが僕の心を抉った。
醜いまでに美しい愛が欲しくなった。
凍りついたはずの願いは再び鼓動し始めた。
「誰かに、生きる希望を与えられるような人間になりたい。」
君は、眩しい笑顔でそう言った。
君に終わりが近づいている事なんて、分かってた。
分かりきってた。
だけど、君と過ごす時間を1秒1秒紡いでいけば、 長く感じる事ができるかな、なんて思ってた。
─────足りない。
もっともっと、君と一緒に過ごしたかった。
ねえ、このままこの雨に溺れたって、
この空に溶けたって構わないからさ、
どうか、もう一度。
もう一度だけ、
あの日のように、俺に傘を差し出して、笑ってみせてよ────
もしも、ずっと夢が覚めなかったのなら、
こんな想いをしなくてもよかったのか。
解けた指から温度がだんだん消えていく様は、
怖くて、
恐ろしくて、
痛々しくて。
どうしても受け入れられなかった。
雨に濡れた廃線、
煤けた病棟、
並んだ送電塔。
夕暮れのバス停に、
止まったままの観覧車。
何もかも変わりない、平凡な日常だった。
ここにいる誰もが、
etさんの死なんてなかったように振る舞った。
君の机に置かれた花瓶も、
空っぽのロッカーも、
全てがetさんの存在を消し去っていた。
ur
机に座ってるetさんを抱きしめようか 躊躇った事があったっけ。
ur
ハグどころか、手を繋ぐことさえしてないよ。
ろくなデートだってしてないよ。
et
君の優しいあの声も、
最初からなかったみたいだ────。
「死にたい」
だとか思ってた俺は生き延びて、
誰よりも生きる輝きを知っていた君は、
明日を見失って。
今更全てを後悔したってどうしようもないのに、
etさんと過ごしてきた日々が思い出される。
前にデートに誘われた時も、
yanくんとの遊びを理由に断ったっけ。
あの時遊んでおけばよかったな、なんて。
今更後悔しても、
もう遅いのに。
なんで、悲しいんだろう。
いずれ死ぬのが人間なのに。
誰にだって『死』は来るのに。
etさんは、それが早かっただけなんだ
そう、自分に言い聞かせた。
だけど、そんな言葉で終わりにしちゃダメだから。
永遠なんてない。
どんなものにも必ず終わりが訪れる。
思い通りの日々じゃないけど、
必死に足掻いてギリギリの日常だけど、
脆く、弱い糸で辛うじて繋がれていたとしても、
必ず夜明けは訪れる。
どんな世界も、
君がいたなら、
「生きていたい」
本気で、そう思えた。
もうこの世界に君はいないけれど、
etさんがいなくなっても、
俺が生きている限りetさんと俺との思い出は残ってる。
君との思い出は、地獄のようなこの世界でも
俺を生かしてくれる心臓だ。
いつか、
君がくれたように、俺も誰かの生きる理由になれたなら────