コメント
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やばい、涙止まらん笑笑 天才か?フォロー失礼します!
遅コメ失礼します あぁ😭一生泣いてる自分がいる、、ループならすごい悲しいけどそれが普通だもんね😭 好きだよ😭テラーでこんなに感動したの初めてです😭ありがとうございます😭 💎くんがどんだけ🐇ニダを大切にしてるか、🐇ニダが💎くんをどれだけ好きでいたか、って考えるだけでもっと泣けます😭耳飾りのとことか💎くんがどんどん12のやつを使うとことか、耳飾り持ってきて 照れてるとことか全てが神で、もうやばいです😭
もしかしてループですか? 違ったらごめんなさいm(_ _)m
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
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アミノ酸
乳酸
アミノ酸
アミノ酸
アミノ酸
乳酸
!注意! ・ご本人様には全く関係ございません ・水白 ・感動系 ・神様に関してのただの妄想が 含まれますのでそこら辺は注意 ・なんでも許せる方向け ・駄作注意 ・くっそ長い
この世には何人もの神が存在する。
愛欲の神、食の神、傲慢の神など、 様々な神が居り、 それぞれが世に力を与えているから この世は成っている。
そして僕は、笑顔を祀る笑福神である。
h
初
いむくん。 僕のつがい。
神は一匹専属のつがいを つけることが義務付けられる。
僕のつがいは狐の耳と尾を持ち、 いつでも僕に愛嬌を振りまいてくれる。
h
初
h
初
h
初
神の業務は治善活動が大枠。
下界の様子を見て、 自分の能力が付与する魔力を 誰にかけるか決め、 その人や地域に魔法をかける。
僕で言えば、 どの人に幸せを振りまくか、 って言うのを決めて、 実際に幸せになるように 魔力を使うこと。
魔法をかけるには その大きさに応じた体力も必要である。
寝る必要の少ない天界でも、 魔力を使えば結構な睡眠時間を要する。
h
初
初
h
初
h
いむくんが頬を膨らませる。
僕の体にはいむくんの両手が 巻きついている。
初
h
両手がぎゅっと締まる。
巧妙な上目遣い。
自分が可愛いの分かっとるんやなぁ…w
初
h
初
初
h
すると何処からかヴェールを 深く被った使用人が数名ほど出てくる。
この使用人たちは僕自身が 来て欲しいと思った時に 現れるらしい。
都合のいい機能だ。
初
天界にはこの世を創った神様の他に、 3代統一神というのがいる。
規律正しい抑制の神、 聡明で思慮深い探求の神。
そして、朗らかに微笑む笑福の神。
この3神は毎日の自分の治善活動外で 義務を課せられている。
抑制の神は琴を奏し、 探求の神は詩歌を吟じ、 笑福の神は舞踊を舞う。
そうすることで、 3神の力は満遍なく広がるらしい。
今日もお付の使用人さんに 軽い化粧を施してもらう。
そして、大事な祭具を手に取り、 肩にかける。
紫と水色の綺麗な羽衣。 ふわふわと浮くと妖精の羽みたいだ。
シャランッ
h
初
いむくんから 鈴の付いた祭具を受け取る。
初
二胡の音や笛の音が響く。
シャランッ……シャランッ……
h
いむくんは目を輝かせる。
初
h
初
ニヤニヤすんなw とツッコミを入れたくなる顔をされる。
h
初
h
初
h
散歩がてら天界を見回る。
この辺りの地域は平和やな。
いつも笑顔があるから こちらとしても嬉しい限りだ。
初
h
いむくんが僕の歩幅に 合わせて歩いてくれる。
h
初
h
いつもこんな感じやけど、 いむくんも多分毛嫌いしてる訳では ないんだと思う。
人間界でいうツンデレってやつか。
初
h
初
3神の1頭のつがいでも 神様の身分には叶わないのである。
ほとんどの神様はつがいに対して 敬語じゃなくて良いと言っているが、 稀にタメ語を許さない神様もいる。
仲が良くても少しは それなりのマナーと礼儀が大切なのだ。
初
h
初
h
必死ないむくんを軽くからかう。
初
h
手前の角を回ると、 大きな御殿が見える。
無駄に長い玄関道を歩き、 ドアの前まで足を運ぶ。
周りにいるまろちゃんの護衛も 目を通してくれる。
ガチャッ
な
h
いむくんがないちゃんに抱きついた。
な
h
な
イチャつく2人を横目に、 部屋の中を見回す。
初
まろちゃんの姿が見えない。
寝てるんだろうか。
な
酒瓶を片手に はだけた着物を直している まろちゃんが現れる。
I
な
寝癖が酷いから、 きっと寝起きなのだろう。
それでも整った顔だ。
服が乱れてるのが 尚更…女性を変な方向に 引きそうっていうか。
I
I
初
背の高い彼と目を 合わせるために首を傾ける。
I
I
初
そう、こいつも3神のうちの1人。
規律正しい抑制の神だ。
世間は「規律正しい」 なんて言っているが、 実際結構な酒飲み屋。
I
な
ま、面倒見のいい所はあるが。
初
h
I
2人とも口だけやなぁってのが 全部顔に出てる。
口先は罵声だが 口元は笑ってるんよw
h
I
※正論
h
h
初
ホントに気まぐれで来ただけなので、 そこまでもてなされても 戸惑ってしまう。
I
僕が舞踊に対し、 抑制の神様、故にまろちゃんは 琴を奏でることで 力を振りまく。
I
こういうところが 気が利くよな、まろちゃんは。
な
I
ポロン…ポロン……
琴の音色が響く。
h
初
な
にっこり。
八重歯を見せてないちゃんは笑う。
ないちゃんの笑顔って 猫っぽくて可愛いんよね…w
h
な
初
な
h
h
流石にそこまで褒められると照れる。
調子乗ってまうやん、そんなん…
初
h
琴の美しい音色が止み、 まろちゃんが寄ってくる。
I
手を扇のように仰ぎ、 風を受ける仕草をするまろちゃん。
I
するとないちゃんに 目配せをして微笑んだ。
な
目配せを受け取ったないちゃんは 1度部屋から下がって 白くて小さなハコを持ってくる。
な
I
ハコを開けて何かを取り出す。
I
初
グイッ
唐突なハグ。
h
初
するといむくんが 僕を包むまろちゃんの腕を引っ張った。
I
h
I
h
まろちゃんは咳払いをするように 笑い飛ばし、僕の事を放す。
初
I
I
I
まろちゃんは僕の少し伸びた襟足を 避けて器用に手を動かす。
首元が少し冷たい。
初
な
な
ないちゃんが周りに装飾の 着いた手鏡を向けてくれる。
初
銀製の首飾り。 細いチェーンに小さな宝石が 吊られている。
首飾りには透明なのに キラキラと光る宝石が埋まっている。
初
I
やっぱりまろちゃんは お兄ちゃんみたいな安心感がある。
ツンツンしてるけど根は相当優しい。
初
初
初
I
h
な
I
初
初
な
I
神様においてだいたいの体力回復は 睡眠で解決する。
だが規定の範囲を超えた量の能力を 消費すると体調に影響してくる。
h
初
初
h
初
I
酒瓶の栓が抜かれる。
な
I
大抵このタイプは 嗜み程度にはならんやつ。
初
目線だけで意志を伝える。
な
僕の意志を汲み取って くれたないちゃんは まろちゃんを抑えて酒瓶を没収する。
I
な
h
初
h
な
少し茂みのある路地を抜けると、 またしても大きな邸宅が見つかる。
そこが、悠くんの家。
ドア前に着いている鈴を軽く鳴らした。
リンゴーン
h
反応は帰ってこない。
電気は付いているから 家にいるんやろうけど…
ドアに手をかけると、鍵が空いていた。
周りに待機する 顔の見えない使え人さんは 特に警戒する様子もない。
初
初
ガチャッ
玄関に靴を揃える。
初
ガチャッ
するとりうらの いかにも心配そうな声が聞こえる。
り
悠
り
悠くんは少し汗をかいているようだ。
h
り
りうちゃんは驚いた様子で 少し恐縮する。
しかし僕と目を合わせると 安心した顔に変わった。
り
初
初
りうちゃんは悠くんの方を チラッとみて顔を緩める。
そして手をそっと重ねた。
り
り
初
大抵の場合の病気は魔力で治る。
魔力を使えば自分の体力は減るが 相手の病気は完治するだろう。
h
でも、いむくんが手を握ってくる。
h
初
初
苦しいのは幸せじゃない。
この世を幸福にするのは僕の役目や。
り
り
初
神様がつがいに役目を 任せてええんやろか。
言い忘れていたけれど、 悠くんも3神の一頭。
聡明で思慮深い探求の神。
それなのに詩歌の水準が 下がってしまえば それはそれで天界的にも困る。
でも…りうらに任せた方が ええんかなぁ…
り
り
りうらはヘラっと笑う。
少し機嫌が悪いみたいだ。
いつもの悪い癖。
忙しいとどうしても機嫌が 悪くなってしまうらしい。
本人もそう話していた。
h
り
り
初
安堵する。
り
初
やっぱ機嫌悪いか。
り
h
り
口を軽く抑えるりうら。
本人の性格上そういうつもりでは 無いことは十分わかっている。
り
そーいってりうらは 僕らを部屋から押し出す。
り
パタン…
初
初
h
初
初
h
初
そう言ってひとつ伸びをする。
h
初
3神も神様だから 舞や琴の他にも治善活動を しなければいけないのだ。
仕事に支障が出るのは困る。
初
h
データ化されたパネルを そそくさといじり、 仕事をどんどん進めていく。
初
初
初
ポチッ
とりあえずノルマ分は終わらせた。
初
初
初
ベッドに突っ伏す。
仕事後のベッドダイブほど 格別なものは無いな、ほんま。
というかいむくんどこ行ったんやろ
仕事中は僕が1人の方が 集中できるから 1人にして貰ってるけど…
多分さっきどっかに 散歩かなんかしに行ったんだよな、 多分っていうか絶対やけど。
コンコンッ
ノック音が響く。
初
ガチャッ
h
初
いむくんが少し 涙ぐんだ様子で近づいてくる。
初
h
目を合わせるとそっぽを向かれる。
やましい事でもあるんやろか。
h
渡したい物…?
するといむくんは薄紫の箱に入った 渡したい物を取り出す。
h
耳飾り。
まろちゃんのみたく 宝石は埋まっていないが、 銀製のうさぎさんが可愛い。
初
初
h
いむくんは手を前に組み、 指先をいじる。
少し顔が赤らみ、 涙ぐんでいる気もする。
h
h
h
ギュッ
初
初
出来るだけゆっくり、優しく言う。
初
初
h
初
h
泣いていないと言い張る彼は 軽く鼻をすする。
初
h
手をほどくといむくんの顔が 改めてよく見えた。
目尻の方が少し赤らんでいる。
h
h
h
h
つがいにも階級は存在する。
作業の手際や礼儀作法の浸透度、 高潔な神に属する心構え等、 様々な観点から階級分けされるのだ。
ほとんどの神様は 自分の位置の大きさに応じて つがいを変えることがある。
ないちゃんやりうらも 位の高い方にいるつがい。
でも、いむくんは 庶民級のつがいである。
僕は大分上の方の神やから 大抵庶民級のつがいなんて 付けるはずがない。
でもやっぱり位が上がっても いむくんが良かった。
そんな僕のワガママで、 いむくんには辛い思いを させてしまった。
初
傷つけてしまったのは、わかってる。
でもきっと「ごめんなさい」じゃ ただの無責任だ。
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h
初
h
h
微笑むいむくん。
やっと目があった。
初
ほんま、僕ってワガママやなぁ…
いむくんがいむくんで 良かったなんて思ってまう…
h
初
突然の質問に呆然となってしまう。
h
初
h
初
悩みなんて急に思いつけないものだ。
それがたとえ幾つもあっても。
h
初
h
初
少し満更でもなさそうに いじけるいむくんを見て 思わず笑みがこぼれる。
h
h
初
初
そもそも、 自分の幸せなんて あまり考えることが無い。
他人の幸せばっかり考えていたら そんな暇なんて無い。
初
実質的に自分の幸せを 叶えてくれる人はいないから。
初
僕にとっての、 幸せをくれる神様が欲しい。
h
h
初
やっぱりワガママだ。
こんなの、叶うはず………
h
初
簡単そうに。
h
いとも簡単そうに、 目の前の狐耳は言う。
いむくんが…神様?
h
初
h
h
いむくんが首の後ろを指差す。
刻まれた足跡型の跡。
初
神様のつがいは 契約時に神様から十二の力を授かる。
能力を持たないと言われる 一般的なつがいでも 12回は願いを叶えることができる。
主を守るための力でもあり、 自分を守るための力にもある この契約。
使い方はそのつがいによって自由だ。
h
能力を使っても神様のように 体力は減らないが、 体に足跡のような跡が残る。
そして、使えば使うほど 治らない弱体化が進む。
そして12回を使い切ったその時、 神様とつがいの契約は切れ、 つがいは1人で治らぬ重病と 戦うことになってしまう。
故に、何度も悪用することは できない仕組みなのだ。
初
h
h
笑顔に負ける。
h
h
いむくんは意気揚々と 首の後ろを差した後、 前髪を両手で上げて 足跡を見せてくれる。
h
いむくんの着物がはだける。
太ももの上の方に刻まれた足跡。
咄嗟に着物の裾を抑えた。
初
初
目のやり場に困る。
h
h
"ちょっとだけなら"
という毒の言葉が頭に響く。
ちょっとだけなら… ええんかな
初
そう、1、2回とかなら別に…
初
h
大丈夫。 大好きないむくんが 傷つく前に自制できるはず、多分。
それに、長い付き合いやから ヤバそうやったとしても、 すぐに気づくはずやし……
h
初
神様が欲しいってのは もう既にかなってもうたし… …一日だけやけどね
初
h
初
今思えば、誰よりも いむくんと長くいたのに いむくんの事はあまり知らない。
せっかくやし、興味本位やけど。
h
少し顔が固まるいむくん。
でもすぐに解け、 いつもの笑顔に戻った。
h
h
ボフンッ
初
昨日の計画立てから1夜明け、 早速という準備をする。
h
完璧僕といむくんやし、 多分バレへんくらいの 精度にはなってる。
ただ心配なものは心配だ。
仕事に支障はないだとか、 バレたらどうなるかとか、 余計な心配ばかり考えてしまう。
初
h
h
初
ガシッ
咄嗟にいむくんの腕を掴む。
初
h
初
h
少し不安になる。
命を軽く見てないか、 自分を大切にするか。
いむくんは いい意味でも悪い意味でも 読めない存在だと思う。
初
h
強く握った手を緩める。
初
初
h
h
h
単純なところも ある意味長所だ。
断言してくれるのも嬉しいし。
初
h
心配するいむくんを横目に 棚に置いてあるローブを羽織る。
初
すると、突如として いむくんが下を向く。
h
いむくんの低い声なんて、 そうと聞けない。
地雷でもふんじゃったか…?
初
h
初
h
h
h
いむくんの瞳が もう全てを悟っていた。
静かなのに、それでいて 体全体で語りかけてくる。
地雷、こわ
初
パって感じで、 そう、パっと顔が戻る。
h
初
流石に心配せずには居られない。
いむくんがこれだけ言うんやから…
h
初
h
妙に自分語りのような口調が並ぶ。
初
初
h
初
h
h
h
h
踏み込まない方がええな、これ。
初
h
いむくんは何も悪くないのに謝る。
こんなん、バツが悪い。
初
h
僕が答えるべき問題 やないやろーし、黙ってよ。
きっと僕じゃ 最善の行動なんて選べない。
初
h
人差し指を立てるいむくん。
初
h
h
初
h
h
小指を差し出される。
それに自分の小指をひっかけ、 約束を結んだ。
初
h
初
正直天界の電車の中は 人間界の電車の乗り心地より悪い。
雲の中を抜けたり 水を割いたり 気まぐれすぎる運転に悩む。
流石にあれは死ぬ…
h
吐きそうなのを抑えて いむくんに水を頼む。
初
h
結構揺れてたよね、というか 死ぬほど揺れてたよ。
あの運転で酔わないいむくんも強い。
h
目深までフードを被る。
初
水の入ったペットボトルを グイッと飲む。
一息ついて、目の焦点を安定させた。
初
時間だってそんなにないのだ。
ここにずっと座ってる訳には どうもいかない。
h
初
商店街に入る。
中華系、東欧系、西洋系など 思ったより様々なジャンルの店が 並んでいた。
すると甘い香りがして来る。
花を誘うような甘い蜜の香り…
これは…
初
h
多分みたらし団子の匂い…!
h
屋台屋
いむくん、顔広いな。
ま、いむくんらしいけど。
h
屋台屋
初
目の前で名前が 出たことに少し驚く。
ビビった…バレたかと…
h
h
屋台屋
屋台屋
屋台屋
h
確かに、3神の一頭のつがいになんて 誰もがなれた訳じゃない。
選ばれし3匹のつがいという訳だ。
相当評価される実績にあたる。
街ではヒーロー扱いも当然、 といったところだ。
屋台屋
屋台屋
h
屋台屋
初
あー…どしよか
ローブの下からいむくんを見る。
するといむくんが 咄嗟にカバーしてくれた。
h
屋台屋
すんなり引き下がる団子屋。
こちらとしてはありがたい。
屋台屋
差し出される団子串。
初
出来るだけ暗くて 目立たんような声を出した。
これで…偽装出来たかな…?
h
h
団子屋から離れた場所に あるベンチに向かう。
トスッ
2本の団子串を両手に持ったまま いむくんが軽く肩を当ててくる。
h
初
むしろあれで対応出来た自分を 褒めたたえてやりたい。
初
h
初
ベンチに腰掛ける。
いむくんも続いて 同じベンチの 空いたスペースに座る。
h
初
2人で食べるには団子串は2本。
でも僕らは いむくんの手に2本、 僕の手に1本で3本持っていた。
あとの1本は… 2人で食べるんやろか。
それにしても美味しそう…
h
初
h
ふふんと鼻を鳴らすいむくん。
初
みたらしのかかったお団子を 口に入れる。
もちもちした生地なのに 口の中にまとわりつかず、 めちゃくちゃ食べやすい。
初
その上みたらしが…おいしい…
初
h
串をいむくんに近づけてあげる。
初
パクッ
h
h
右側の頬についたみたらしを ペロッと舐めていむくんは言う。
初
h
残りのお団子を食べ尽くす。
初
h
口の中に入ったまま喋られる。
いむくんの右手には まだ食べてない餡蜜が、 左手にはまだ2つもお団子の 刺さった串があった。
初
h
初
ふふんと鼻を鳴らして 偉そうな態度を取る。
h
いむくんに貰った餡蜜の半分を 綺麗に食べ、いむくんに返す。
初
h
h
初
h
初
h
初
h
初
h
それからと街を周り尽くした。
何度か身バレしそうになったが そうと気づかれることは無かった。
いむくんの言っていた夜伽も、 暴力も無かった。
いむくんは色んなものを 奢ってくれたし、大分満足やと思う。
初
h
初
まだかわいていない髪のまま ベッドの方に行く。
h
今の季節は観光シーズンで どこの地域も観光客で混み合う。
部屋が取れないのは 別に予想していた。
ただ、正直いむくんの実家とかに 止まんのかなーとは 思ってたんやけど。
この街は危険だって 言われた時から、 少しいむくんの事を 知るのに躊躇うようになった。
初
h
初
外で寝るなんて言語道断だ。
自分の体大事にって言ったの、 覚えてないんか。
初
いむくんの事が 心配で言ってんのに。
h
初
h
初
あからさまに照れてる。
目、合わないし
顔赤いし
え、何
意識してんの
やめてよ
"ここに居て"?
初
初
h
お互い少し気まずい感覚に陥る。
僕、今思えば結構恥ずかしい事 言っとったよな…?
手で仰いで熱い顔を冷ます。
初
するといむくんに 優しく手招きされる。
h
初
いつもは仕え人さんが やってくれるから、 いむくんがやってくれるのは 今日で初めてだ。
結局、いむくんは僕のことを 一番に考えてくれている。
初
h
初
h
初
初
なんかかっこ悪いし、 もしかしたらさっきみたいに 変に意識しちゃうかもだけど これが僕の答えだと思う。
初
h
使い古された言葉なのが どことなく悔しい。
でも、変に大人ぶるのも 僕らに合っていない。
やっぱり、いむくんが 1番大切ってのが答え。
h
初
h
ドライヤーの音がとまる。
ガタンッ
初
僕の両手をいむくんの手で 固定され、壁に押さえつけられる。
h
少し呆れ顔のいむくん。
照れてるようにも、見える。
初
初
少し顔が近いのがじれったくて 目線を逸らす。
初
h
初
h
ボフンッ
初
目の前に何故か まろちゃんが現れる。
h
初
初
急に目の前にまろちゃんが 現れたのは驚き…やったけど
声と僕の呼び方で すぐにいむくんだって分かった。
多分力を使って 化けてるだけやと思う。
初
h
人が変わればいいって もんじゃない。
初
h
初
まろちゃん、いやいむくんは 少し唇を噛んで目を細める。
あー、寂しかったんかな。
そうだね、最近、 まろちゃんにばっか構ってたかも。
初
いむくんの手をとって ぎゅっと握る。
h
初
初
h
ボフンッ
初
手の甲に、新しい足跡が ついている。
h
ドライヤーの音がまた聞こえ始める。
初
初
h
h
初
…僕の願望でもあるけど
h
手際よくドライヤーを しまういむくん。
窓の外はもう暗く、 ライトが1層明るく見えた。
h
初
初
h
初
初
眠いはずなのに寝付けない。
気分転換にベッドから起き上がり、 寒い部屋の中を進む。
初
ふと明かりに気づく。
周りは暗いのに一点だけ明るく光る影。
まだ起きてんのかな、いむくん。
h
初
h
目が赤くならないよう、 優しく目をこする。
初
初
h
ベッドの方に押してくるいむくん。
初
初
h
僕だって、今日は 仕事サボったんだから 体力はある。
…いむくんほどでは無いけど
初
初
h
初
そういってクイっと いむくんの寝間着の裾を引っ張る。
h
h
あ、さっき起きてたのも 警備のためなんかな。
初
初
h
いむくんは"お願い"という言葉に弱い。
そんなのこの何年もの間で 分かってくる。
h
予想通りの動きを見せるいむくん。
ベッドの隅に入って そんな彼を待つ。
初
h
初
h
初
ピトッ
狭いベッドの中で足が絡む。
冷たいいむくんの手足。
冷え性なんだろうか。
h
初
h
初
寝やすい体制にかえる。
身動きが取りにくい。 小柄にしろ男2人で入るのは 無謀だったろうか。
h
h
初
h
初
初
h
いむくんの方を見て微笑む。
いむくんと居ると、 楽しいって思えるんだ。
いむくんとの時間は大切な時間だ。
やっぱ、だいすき。
初
h
初
h
初
初
h
初
h
初
h
初
初
目が覚める。
初
目の前にいむくんの顔が あって少しビビってしまう。
初
h
幸せそうな寝顔。 かわいい。
にしても、僕がいむくんの寝顔を 見るのなんて久しぶりやな…
初
「しょーちゃんが寝てる間 誰かが襲いかかってきたら どうすんの…?」
初
そういってなるべく弱く デコピンをする。
h
初
h
初
h
初
ひとつ伸びて ため息をこぼす。
帰り道。 少し残念な思いを残したまま 街にさよならを言う。
h
初
初
h
初
h
初
ほんま、揺れるんよ…
もう一生乗りたくなかったんやけどw
h
初
h
h
h
咄嗟にいむくんが叫ぶ。
初
いむくんの居ない方の隣を指さされる。
だめやろ、人の事指さしちゃ。
もういむくんったら… 礼儀は神のつがいとして しっかり……
h
バタッ…
初
脳がついて行ってなかった。
僕が気づいた頃はもう、
いむくんが、刺されて…
神様A
名前も知らない神様が逃げていく。
初
初
初
初
初
初
初
初
初
やっと状況が把握できた。
初
初
h
微かに目を開けるいむくん。
声が少し掠れている。
初
初
h
初
h
「しょーちゃんの"カミサマ"に なれたかな?」
h
初
初
h
初
ヴェールを被った使用人達が 寄ってくる。
初
使用人は立ち尽くす。
ただ立ったまま、 上から下を見下ろしている。
手は前でつなぎ、 動く気配はない。
初
初
必死に叫んだ。訴えた。
でもヴェールを被った使用人は 首を横に振る。
初
初
顔を近づけても息は聞こえない。
初
自分の心音と呼吸音が 聞こえるだけやった。
h
初
初
天界での死は この世からの抹消を意味する。
ここで亡くなればこの世から 無かったものにされるのである。
完全に、ゼロになる。
初
いむくんの体はふわふわと 溶けて空中に浮かぶ。
そして空気中で煙のように薄まり、 ついには消えてしまった。
初
初
初
"おはよ、しょーちゃん!"
"しょーちゃんが心配だから 言ってるんだよ"
"しょーちゃんの舞踊は ほんとに綺麗なの。"
"しょーちゃんは僕の!"
"しょーちゃん!!"
初
電気を消し、薄暗い部屋に突っ伏す。
ふかふかのベッドから顔を上げると、 鏡に映る自分が見えた。
初
目の下のクマが目立っている。
初
頭の中では信じられないのに、 事実は事実として健在していた。
また…いむくんが…笑ってるとこ見たい…
幼い笑顔も明るい声もあの愛嬌も 記憶達が自分の頭を侵食してくる。
"僕がしょーちゃんの神様に なってあげる!"
初
コンコンッ
ドアが音を立てる。
I
まろちゃんの低い声が耳に響く。
初
悠
初
2人とも、怒ってるかな
I
I
初
窓から入ってきた来た風が 髪を微かに揺らした。
嫌な予感がする。
I
初
初
いつかは来ると思ってた。
神様は原則つがいを 一匹持つのがルールだ。
早急につがいを付けなければいけない。
でも、思ったより早く来てしまった。
悠
悠くんの優しい声色が どうも今の自分には響く。
泣きそうな顔を必死に戻そうとする。
誰も見てなんかいないのに。
初
I
I
I
初
切り替えられへんよ
いむくんへの思いはそんな軽くないし
初
初
初
I
悠
初
悠
初
I
悠
初
悠
時間を巻き戻せ
初
I
悠
時間操作や真偽の変更等の 絶対的なものを覆すのには それ相応に体力が必要だ。
良くても5日は眠らないといけない。
その間は治善活動も舞も 出来ないのである。
また、それに加えて 自分の記憶を残したまま 移動するとなると 更に消費が出てくる。
初
I
I
悠
悠
初
I
I
初
初
結局決められなかった。
天秤にかけるとどっちも大事だし、 決めることなんて出来なかった。
こんな決断、かっこわる。
統率神
初
統率神
統率神
初
統率神
初
嘘だ。
毎日毎日引きづってる。
統率神
統率神
すると、統率神様の後ろから ズラッと何人もの つがい候補が現れる。
見るからに位の高そうな候補 ばっかりが並んでいた。
統率神
初
初
初
「どうせ、いむくん以上なんてない」
そんな事を考えてしまう自分が憎い。
それと同時に候補の方達に申し訳ない。
初
いいや
そんなの、失礼だ。
統率神
統率神
初
忘れられないくせに。
兎耳をしたつがい
畏まった態度を取るつがいの方。
どう捉えてもいむくんには すり替えられなかった。
初
初
初
兎耳をしたつがい
固いのは苦手なんや。
というか、緩いので 慣れちゃったから…
初
初
初
深呼吸をひとつ置いて、 話しかける。
初
兎耳をしたつがい
やべ、何話そ……
こういう時、いむくんは…‥
「しょーちゃん、 終わったなら散歩いこーよ!!」
初
兎耳をしたつがい
初
‥調子狂うな
初
普通にってなんや…
僕、大丈夫? 笑えてる?
朗らかに微笑む笑福の神として、 何事たりも笑顔で 乗り過ごす他ない。
兎耳をしたつがい
初
兎耳をしたつがい
初
好きなとこ…って言われても
いつもはどこ行ってるっけ?
初
咄嗟にまろちゃんの家が思い浮かぶ。
初
兎耳をしたつがい
そっか、知らないっけ、 友達間だけやもんな、その呼び名。
初
兎耳をしたつがい
兎耳をしたつがい
初
まぁ…そりゃあ出世した直後なのに 3神のうちの2頭に会えたら嬉しいか
無駄に長い道を進み、 戸にノックをする。
ガチャッ
な
いむしょー、と呼ばれかけた事が 少し引っかかる。
ないちゃんも何故か 固まっている様子だ。
初
初
な
初
それは、みんな同じなんか。
安心と言うよりも 少し不安が勝ってしまう。
これから、この子とやって 行けるんだろうか。
な
I
な
兎耳をしたつがい
I
I
初
正直合わせる顔がない。
悠くんのアドバイスとか、 まろちゃんの気遣いを放棄した。
そんな僕が顔を見せても、 気分を崩すだけかもしれない。
I
初
I
やっぱり怒ってんのかな。
兎耳をしたつがい
初
I
まろちゃんは酒缶を テーブルに置いて足を組む。
そっぽを向いて少し拗ねたような顔を するまろちゃんは、 怒りというより呆れという感じがした。
初
I
初
気、使ってくれたんか。
まろちゃん、ほんま優しいな…
塩っぽいけどやっぱり世話上手ってか…
初
無造作に涙が出てくる。
なんで泣いとんのや……
I
初
I
まろちゃんは僕の涙が 落ち着くまで黙っててくれた。
I
I
初
そんなの、わかってる。
努力、してるんやけど…
I
初
周りとも上手く やれなくなる気がする。
それに、もっと申し訳ない事を してしまう気もする。
I
初
初
I
初
初
I
I
初
I
I
初
言い返せなかった。
きっと、聞いた事を参考に… いや、そのまま写していた気がする。
I
I
初
初
口から思ってもいない笑いがこぼれる。
苦笑い…っていうか。
ただひたすら自分が嫌になってくる。
兎耳をしたつがい
初
兎耳をしたつがい
君には、本当に申し訳ない。
ごめんなさい、 いむくんがいいなんて 思ってしまって。
やっぱり、僕はいつまでも ワガママのままだ。
初
兎耳をしたつがい
つがいは1度違う部屋に居てくれる。
初
下界のどこを探しても いむくんは居るはずなかった。
弾む声、太陽のような性格、 ちょっと幼い顔つき、僕への愛嬌。
全部、忘れられない。
なのに…
"最後まで…しょーちゃんの 神様で居られたかな…"
初
初
初
初
目の前の景色が滲む。
零れた涙が羽衣に染みる。
初
こんな日ぐらい… 泣いてもええよな…いむくん。
初
初
初
"方法は、無くはない"
初
初
これを使うのは思った以上に ハードルが高い。
神様として、 3神の1頭として いつだって冷静でいること。
そんな私情で天界及び下界を 揺るがせてはいけない。
僕にはこの世一括の 幸せの権利を任せられている。
この世の中で今日は どの人の「幸せ」を叶えるか
それの5分の4は僕に預けられている。
残りの5分の1は 統率神様が担っているが、 統率神様も暇ではないのだ。
それなりのプライドがないと ダメなんや。
でも
ずっと引きづって 仕事が滞るのもダメだと思う。
初
いむくんはもう居ない。
それでも…義務はある。
初
目線を床から外す。
すると小さな耳飾りが目に入った。
"大好きだよ、しょーちゃん!"
初
忘れてた。
いむくんはいつでも僕の為を 考えてくれてた。
いむくんはずっとずっと昔から 僕の唯一の神様だったんだ。
初
涙で少し濡れた羽衣も今の間で乾いた。
自分で口に軽く紅をさす。
お付の仕え人は来ない。 内緒にしておきたいから。
きっと…みんなに怒られちゃうかな。
でもいいの。
初
シャラン…
初
眩しい光が隙間から差し込む。
ふかふかのベッドの上で、 また、目覚めていく。
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ずいっと近づけられた 少年のような幼い顔。
子供らしく跳ねた髪先。 キラキラと輝く水色の瞳。
初
いむくん…や。
僕の大好きな…いむくん…や…
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初
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まだ対価分は寝られてないみたいだ。
ということは… そろそろ、眠りにつくことになる。
初
でもそれ以前にいむくんに 会えたことが本当に嬉しかった。
h
ぎゅっ
h
暖かいいむくんの身体。
規則正しい心臓の音が聞こえ、 ほっと一息つく。
初
h
初
h
初
初
h
初
h
h
h
暖かい陽気にウトウトしてくる。
初
h
初
h
h
いむくんは僕の大切な存在だ。
それは、この先もずっと同じ。
僕はこの世を幸福にする 笑福の神様であり…
いむくんの、カミサマだからやよ。
乳酸
アミノ酸
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
乳酸