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奏斗
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不在着信
正太郎
電話？
正太郎
もしもし
奏斗
どうですか？
奏斗
見つかりました？
正太郎
…
正太郎
実は菜穂らしき生徒を見かけてな
奏斗
え菜穂って…
正太郎
ああ知ってるだろ？
奏斗
でも菜穂って
正太郎
ああ分かってる
正太郎
誘うにしても家庭が問題だ
奏斗
あの夫婦がいるから…
正太郎
そうだ
正太郎
あの子は小学1年の時に不慮の事故で父と母を亡くして、
正太郎
親戚と過ごしてる
奏斗
あの親戚がめんどくさそうですよね
奏斗
しかも…その…
正太郎
うん、虐待な
奏斗
あの噂本当ですか？
正太郎
ああどうやらそうらしい
正太郎
あの夫婦に虐待を受けている
正太郎
その噂は合っているようだ
奏斗
うーわっ
奏斗
誘うのにあの夫婦の確認がいるとか
正太郎
まあ大丈夫だ
正太郎
作戦がある
奏斗
まーた大きな事は…
正太郎
あーー！わ〜ってる
正太郎
無事解決を
奏斗
そうです
正太郎
ハイハイ
奏斗
お願いしますよぉ〜
正太郎
分かったって
正太郎
そろそろ仕事に戻らないと
奏斗
はい、では
正太郎
うん
正太郎
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通話
01:27
正太郎
ふう…
菜穂…腕にアザがあったな
でもあの目は…あの壊れていた水道が直る瞬間だけ光ってて水のような瞳をしていた…
正太郎
あれは確かに眼魔だ
菜穂
…
帰りたくないなぁ…
菜穂
帰らなきゃ
また殴られる おじさんとおばさんに
菜穂
はぁ…
正太郎
あっそこにいた
菜穂
あっ
菜穂
江田先生
正太郎
おう
菜穂
えっと
菜穂
今から帰ります
正太郎
君は菜穂…だよね？
菜穂
…なんで知って…
正太郎
目だよ
菜穂
目？
何言ってんの江田先生
なんか周りを気にしてる…？
正太郎
んー周り誰もいないな
正太郎
菜穂…単刀直入で言うが
正太郎
君は眼魔だろ？
菜穂
め、めま？何ですかそれ
正太郎
あっ知らない方？
正太郎
自分の事、眼魔って知らない人もいるからなー
菜穂
江田先生、そろそろ帰らないと
正太郎
んー、あの夫婦の家に帰るのか？
菜穂
…なんで
正太郎
虐待…されてんだろ？
菜穂
なんで知って…
正太郎
ごめん、我々、眼魔のチームに入って欲しいから君の事、ついていったりして調査させてもらった
菜穂
えっ
正太郎
大丈夫、君を強要はしない
菜穂
あの眼魔ってなんですか
正太郎
んー水道が直ったの君のおかげだろ？
菜穂
え、
菜穂
何を言ってるんですか？
菜穂
ごめんなさい
菜穂
帰りますから
正太郎
だーー待ってってば
正太郎
菜穂、僕があの水道をいじっててあの時、生徒が集まっていたんだ
正太郎
その時、君の目が一瞬
正太郎
光って水が見えたんだよ
菜穂
は？
正太郎
それを見て、すぐ僕は水道を試しにひねった
正太郎
何もなかったかのように水が出ていたんだ
菜穂
それは錯覚です
菜穂
ふざけてるんですか？
正太郎
真面目に言ってる
正太郎
僕も眼魔だから
菜穂
は？
正太郎
ほら
菜穂
え
いきなり…光の玉が江田先生と私の間に現れて…浮かんでる！？
菜穂
な、なにこれ
正太郎
これが僕の眼魔の力だ
正太郎
君は水の力
正太郎
僕は光の力
正太郎
そして…他にも僕の眼魔のチームには火の力、風の力、重力の力
正太郎
僕と合わせて4人だ
正太郎
まあそんな所かな
菜穂
そ、そこに私が入って欲しいって？
菜穂
ごめんなさい
正太郎
そうか
正太郎
まぁ明日も同じ話を…
菜穂
ごめんなさい
菜穂
何度言われても
菜穂
おじさんとおばさんはダメって
菜穂
言うと思います
正太郎
え知ってるのか？
菜穂
あっ、そのめま…？っていうのは知らない…と思います
正太郎
うんそうか
正太郎
分かったよ
正太郎
めまっていうのは、
｢眼科｣の｢眼｣
｢魔法｣の｢魔｣
で、眼魔だ
｢眼科｣の｢眼｣
｢魔法｣の｢魔｣
で、眼魔だ
菜穂
あ、はい
正太郎
その夫婦には言ってもいいけど、眼魔の事は口が裂けても言わないで欲しい
菜穂
大丈夫です
菜穂
入るつもりなんてないので
菜穂
菜穂
あっ時間が！
正太郎
おっとごめんな
正太郎
また明日
菜穂
はい
菜穂
ごめんなさい
美月
お前
美月
何してるんだい
美月
早く帰ってきなさい
菜穂
ごめんなさい
美月
トロイ女
菜穂
ごめんなさい
菜穂
早く帰ります
美月
遅い！
菜穂
た、ただいま
美月
遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い
菜穂
ご飯も食べないです
菜穂
だ、だから
菜穂
どうか罰を与えないで…
美月
許さない
美月
あああ！！
菜穂
痛い！
美月
しっ！
美月
静かに！近所が迷惑だろ？
菜穂
ごめんなさい
菜穂
ごめんなさい
美月
黙れ！
美月
髪切ってやる！
敏昭
おい！うるせぇぞ！
美月
あっ…
美月
あなた…
美月
ごめんなさい
美月
このゴミが遅かったので
美月
罰に髪を…
敏昭
飯は？
美月
まだです
敏昭
クソババア…使えないなお前
美月
ごめんなさい
敏昭
代わりに俺がやるから
敏昭
お前はさっさと飯作れ！
美月
は、はい！
菜穂
ひぃ！
美月
声だけは出すなよ？
菜穂
うー…
美月
…
敏昭
何してる！！早く行け！
美月
ひぃ…！
美月
は、はい！
敏昭
ったく
敏昭
お前も損だよな
敏昭
菜穂、お前もパパとママと一緒に死ねば良かったもんな
敏昭
大丈夫だよ
敏昭
どうせお前は死ぬ
敏昭
ふん！
菜穂
お願い…髪だけは
菜穂
お母さんが…大事にしてくれたの…
敏昭
あ？
敏昭
知るか
菜穂
お願いします
菜穂
お願いします
敏昭
うるせえぞ！ブスがぁ！
菜穂
いたぁ！
敏昭
髪も一緒に顔も切ってやろうか？
菜穂
い、嫌だ…
菜穂
助けて…
菜穂
だ
菜穂
誰かっ…
敏昭
はっ
敏昭
だーれもお前の味方なんか
敏昭
いねーーよ！
菜穂
ううう…
敏昭
うわっ！
菜穂
ま、まぶしい…
？？？
いるんですよ〜それが
菜穂
…だ、誰？
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