ビリッ
大馳
平気だって言ってるのに…
大馳
いっ…!
惺太
俺のせいで捻っただろ…
大馳
あんたは関係ない
惺太
…優しいんだな
大馳
は?どこが……
惺太
気を遣わせないようにしてくれてるだろ?
ふわっ
惺太
優しいよ
大馳
!
大馳
…あんた
ガラッ
惺太
!
緋勇
……人がいたのか
ポタッ
惺太
…?!
惺太
なんでそんな血まみれに…
緋勇
先輩と争っててね
緋勇
押された節に机の角で頭を打ったんだよ
惺太
はぁ…?!そんな重傷なら病院に……
緋勇
いい
緋勇
…どうせ行ったって変わらないから
ヒタッ
惺太
……でも
緋勇
今は血止まってるから
緋勇
少し痛いけど
惺太
……。
緋勇
なんで惺太がそんな顔するの?
緋勇
わからない
大馳
……。
大馳
俺はもう行く
大馳
手当どうも
惺太
…平気か?
大馳
あぁ…もういいって
大馳
またな…助かった
惺太
……!
緋勇
……。
モヤッ
緋勇
…?
惺太
…はぁ
惺太
次はお前を手当しなきゃな
緋勇
僕以外に友達できたんだ
惺太
…友達?
惺太
さっきの人の事か
惺太
助けて貰っただけだ
グイッ
緋勇
あの人に触れたの?
緋勇
さっき…腕を掴んでたけど
惺太
……は
惺太
いやそれは…心配だったしなにより手当だったから……
緋勇
…へぇ
緋勇
じゃあ俺の額も手当してよ
緋勇
平気なんでしょ
惺太
……なんでそんなに怒ってるんだよ
緋勇
…怒ってる?僕が?
惺太
どう見てもそうだろ……
緋勇
……そうか
ペラッ
惺太
…っ
緋勇
…もう既に耳が赤いよ
惺太
…わかった
惺太
分かってるから…!
惺太
耳元で囁くなよ…
緋勇
…。
緋勇
ぷっ……
惺太
なんで笑うんだよ…
緋勇
……いや、なんでも笑







