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雲間から差す一筋の月光は君を導くかのように照らした。
真ん丸のきらきらした瞳で空を見上げていた君はどこにもいなかった。
僕は君と同じ空を見上げながら、君の手をぎゅっと握った。
君の手は冷たく、震えていた。
君
手をぐっと空に伸ばしてみせた。
僕
君
僕
君
月が雲に隠れて今まで差していた光がぱっと消えた。
表情はよく見えなかったが、顔を逸らして僕にこう告げた。
君
僕
翌朝、僕は知ることになった。
彼が僕と同じ空を見上げたあの夜、屋上から飛び降りたことを
遺書にはこう書かれていた。
"青月''
昔見た、君の輝く瞳の"青"と 僕と見たあの月の"青"
どちらも同じように輝いていた。
彼は難病を抱えていた。 死を待つしか無かった。 だから引っ越すと嘘をついたのだ。
君の瞳はまるで月そのもののようだった。
それから僕は、毎日のようにあの場所で青月の観測を試みた。
雲間から差す一筋の月光に照らされ、僕は微笑んだ。
僕
屋上の柵に足をかけ、手を空にぐっと伸ばした。
タップお疲れ様でした。1話で完結するように仕上げました。言葉選びが難しかったので、理解し難い内容でしたらすみません💦
"青月"は月が青く見えるというもので 珍しい現象だそうです。また、ブルームーンというお花がありますが、花言葉も調べてみるとこのお話を楽しめると思います。