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【LINE253】モラハラ夫と浮気相手が入院中の私に差し入れたのは離婚届

第1話 - 【LINE253】モラハラ夫と浮気相手が入院中の私に差し入れたのは離婚届

2023年01月22日

#スカッと

#スカッとする話

LINEドラマ

コウタ

おいユリエ！早く2階にポカリとポテチ持って来いって！

ユリエ

ちょっと待って。

ユリエ

今ユウトがすごくグズってて大変なの。

コウタ

子どもが泣いてるくらい、ほっとけばいいだろ！？

コウタ

ったく。一家の大黒柱が風邪で苦しんでるって言うのに…

ユリエ

風邪って言っても、熱も無いし、3日も会社休んで寝てたんだから

ユリエ

そろそろ元気になったんじゃない？

ユリエ

昨日も深夜まで、友達とオンラインゲームしてたでしょ？

コウタ

何言ってんだ！

コウタ

まだフラフラだよ！

コウタ

ほんとお前は思いやりが無いな！

コウタ

専業主婦のくせに。

コウタ

誰に養ってもらってると思ってんだよ？

ユリエ

ごめんなさい。

ユリエ

でも私だってユウトのお世話も毎日1人でやって、大変なの。

コウタ

何が大変だよ！

コウタ

子どもの世話なんで片手間にできるだろ！

コウタ

俺なんか営業職で、毎日大きなストレスの中頑張ってんだぞ！

ユリエ

分かってるわよ。感謝してるって。

コウタ

絶対嘘だね。

コウタ

3食昼寝付きの今の生活にあぐらかきやがって。

コウタ

髪はボサボサ、毎日スッピンだし

コウタ

女と暮らしてるって気がしねーんだよ。

ユリエ

毎日家事と育児で余裕なくて、オシャレなんてできないって。

コウタ

お前とは違って、事務員のマナちゃんは毎日身だしなみをきちっとしてるぜ。

コウタ

髪はサラサラだし、化粧もバッチリ。

コウタ

イヤリングも毎日違っててさ…

ユリエ

マナさんの事は知ってるよ。

ユリエ

私も結婚前はコウタと同じ会社にいたし。

ユリエ

たしかに可愛いけど、仕事のサボり癖があって、女性社員には…

コウタ

女のやっかみは怖いねーｗ

コウタ

お前もマナちゃんを虐めてたんだろ？

コウタ

マナちゃん、お前の事お局さんみたいで怖かったって言ってるぞｗ

ユリエ

私は虐めてなんてないよ。

ユリエ

仕事の態度が悪すぎて注意はしたけど。

コウタ

あーあ。

コウタ

お前みたいな優しくないオバサンより、もっとマナちゃんのような

コウタ

若くて可愛い子を結婚相手に選べば良かったぜ。

ユリエ

子どもまで作っておいて、勝手な事言わないで。

コウタ

はいはいー

コウタ

あーこわ

土曜日…

コウタ

おーい、ユリエ、まだユウトと公園にいるのか？

ユリエ

うん。もう少ししたら家に帰るね。

コウタ

いや、まだ帰って来なくていいよ。

ユリエ

え？どういうこと？

コウタ

実はマナちゃんが家に見舞いに来てくれててさ。

コウタ

デパートで買ったお菓子とか差し入れしてくれて、マジ優しい！

コウタ

まったく、どっかの鬼嫁とはえらい違いだぜ。

ユリエ

何ですって！？マナさんが家にいるの！？

ユリエ

私、何も聞いてないんだけど？

コウタ

お前が家にいない時に来たいって言うからさ。

コウタ

気ィ使ってるんじゃね？ほんといい女だよな～。

ユリエ

気を使われてるようには思えないけど…。

コウタ

でもさ、お前も専業主婦なら普段からもっと掃除しとけよ。

コウタ

マナちゃんにも、「こんな散らかった部屋で過ごしてるなんて可哀想」

コウタ

って言われちゃったじゃねーか！

ユリエ

お客さんが来るって分かってたらちゃんと片づけたわよ。

コウタ

ま、そういうわけだから

コウタ

夕方までユウトとどこかで遊んでてくれていいよ。

コウタ

俺の世話はマナちゃんがしてくれるからさｗ

ユリエ

1歳児連れて夕方まで外で時間潰すとか無理に決まってるじゃん！

コウタ

なにキレてんだよ？お前の実家にでも行ってりゃいいじゃん！

コウタ

お前は専業主婦で毎日子どもと遊んで暮らしてるんだし

コウタ

休みの日くらい俺の好きにさせてくれよ！

ユリエ

呆れた。いつまでも独身気分なんだから…

ユリエ

もういいです。実家で時間潰してるわ。

コウタ

あ、夕方には帰って来いよ！晩飯無いと困るし！

1週間後…

ユリエ

お疲れさま。もう仕事終わった？

コウタ

いま終わったけど。何か用？

ユリエ

朝から私、具合が悪くて、熱も38度もあるの。

ユリエ

あなたの風邪がうつったみたい。すごくしんどい。

コウタ

そうだろ？俺の風邪の辛さが身に染みて分かったか？

ユリエ

なんで偉そうなのよ…。

ユリエ

だから今日は晩ご飯作れなくて…

ユリエ

何か買ってきてくれない？

ユリエ

それで、ユウトのお風呂も入れてあげてほしいんだけど…。

コウタ

は！？

コウタ

俺の晩飯、作ってないワケ！？

コウタ

ありえね～

コウタ

それにユウトの風呂なんて、俺やった事無いから分かんねーよ！

ユリエ

もう、ふだん育児にノータッチだから、こういう時困るのよ。

コウタ

俺は全然困ってないけど？

コウタ

風呂くらい1日入らなくても平気だって。

コウタ

つーか、風邪くらいで家事育児投げ出すってどうよ？

コウタ

気合いで頑張れよ。

ユリエ

あなたが風邪ひいたときは、「もう死ぬ！」って大騒ぎだったくせに…

コウタ

そうだ。晩飯無いならマナちゃんとどっかで飯食って帰るわ。

ユリエ

え？

コウタ

前にマナちゃんがお見舞い来てくれてから、俺たち仲良いんだよねｗ

ユリエ

ちょっと待って。

ユリエ

私、熱があってしんどいって言ったよね？

ユリエ

そんな時でも育児や家事を手伝ってくれないの？

コウタ

はぁ！？

コウタ

育児と家事はお前の仕事だろ！？

コウタ

なに甘えてんだよ！

コウタ

風邪なんて今日中に治せよ！

コウタ

家事も満足にできないとなると

コウタ

お前みたいなオバサンと結婚した意味皆無だし！

1週間後…

コウタ

おーい、どこ行ったんだ！？

コウタ

会社から帰ったのに、家に誰もいねーじゃん！

ユリエ

コウタ、私、いま病院にいるの。

ユリエ

入院する事になっちゃって…。

コウタ

は！？入院！？

ユリエ

うん。風邪をこじらせて肺炎になっちゃったみたい。

ユリエ

ユウトは私の親が実家で面倒見てくれているから。

コウタ

えーマジかよ！キッツいわ～

ユリエ

え？

コウタ

俺の晩飯とかどうすんだよ～。洗濯は？掃除は？

ユリエ

子どもじゃないんだから自分でできるでしょ。

ユリエ

というか、私が入院したことについて他に言う事ないの？

コウタ

は？

ユリエ

私が体調が悪いってどんなに訴えても、助けてくれなかったでしょ。

コウタ

なんだよ。病状が悪化したのは俺のせいだって言うのか？

コウタ

仕事で疲れてるのに、家に帰ってからもお前や子どもの世話なんて無理じゃん！

ユリエ

もっと思いやりを持ってよ。

ユリエ

専業主婦だからって、いっつも私の事バカにして…

コウタ

ほんっとにいちいち嫌味な女だな。

コウタ

もう見舞いも行ってやんね～。

コウタ

鬼嫁にさんざんバカにされた悲しみをマナちゃんに癒してもらうわ。

ユリエ

最近、マナさんと仲がいいのね…。

コウタ

いや、実はなんか向こうから告白されちゃってさｗ

コウタ

俺の事、ずっと好きだったらしい。

ユリエ

職場の既婚男性に告白なんて…常識を疑うわね。

コウタ

お前には悪いけど、実は俺、気持ちがマナちゃんに傾きつつあるんだよ。

コウタ

俺たち、付き合っちゃうかも…

ユリエ

は？何言ってんの？あなたには妻も子どももいるじゃない！

ユリエ

どうして入院中に、そんなバカげた話聞かされないといけないの？

コウタ

バカはお前だろ？夫婦が破綻したのはお前の思いやりが無いからだ。

コウタ

お前が悪いんだから、浮気されても仕方がないよな。

ユリエ

ちょっと待ってよ。本気なの？

ユリエ

【不在着信】

3日後…

ユリエ

ちょっとあなた！あれはどういうことよ！？

ユリエ

退院の日に、よりにもよってマナさんと病室に現れるなんて！

コウタ

マナちゃんがお前に挨拶したいって言ったんだよ。

ユリエ

挨拶ですって？

ユリエ

2人でバカにしに来たんでしょ！

ユリエ

だって、あなた達が持ってきたのは

ユリエ

離婚届と、家にあった私とユウトの荷物だったんだから！

コウタ

仕方ねえじゃん。いまマナちゃんと一緒に住んでるんだし。

コウタ

彼氏の家に嫁の私物とか子どものオモチャとか…気分悪いだろ？

ユリエ

私が入院中に、マナさんを家に泊めていたなんて…

コウタ

お前荷物持って今日から実家に帰ってくれよな。

コウタ

あと離婚届の記入も、なるべく早く書いて役所に出しといてくれｗ

ユリエ

そんな、いきなり離婚しろって言われても…

ユリエ

私はともかく、ユウトに会えなくても寂しくないの？

ユリエ

あなたの子どもよ？

コウタ

別にー。

コウタ

だってあいつ、俺に全然懐いてないし。

コウタ

母親だけでいいんじゃね？

ユリエ

とにかく、話を勝手に進めないで。

ユリエ

心の整理が全然できてない。

コウタ

俺はとっくに決心したぜ。

コウタ

お前とは最初から合わなかったんだわ。

コウタ

マナちゃんに出会えてマジ目が覚めた。

コウタ

彼女こそ俺の運命の相手だ。

コウタ

マナちゃんも同じ気持ちで、早く結婚したいねって言ってくれてる。

ユリエ

…あなた達の世界に、私とユウトは邪魔って事ね…

コウタ

そういうこと！病弱で役に立たないオバサンはお払い箱ってことでｗ

ユリエ

よく分かりました。

1年後…

コウタ

おい、ユリエ！どういうことだ！？

ユリエ

あら、どうしたの？

コウタ

お前、浮気した慰謝料を払えって、マナちゃんを訴えたんだって？

ユリエ

ええ

ユリエ

1年前はあなた達に急に離婚届を突き付けられて動揺したし

ユリエ

慰謝料の事まで頭が回らなかったけど、少し生活も落ち着いたし。

ユリエ

改めて、私とユウトが被った損害を請求させてもらうわ。

ユリエ

もちろんあなたからもね。

コウタ

何だって！？俺からも！？

ユリエ

離婚前、家のベビーモニターにあなたとマナさんの情事がバッチリ録画されてたの。

ユリエ

これで裁判になっても言い逃れはできないわよ。保存しておいて良かったわ。

コウタ

ユウトのベビーモニター、録画機能まであったのか…

ユリエ

もっと子どもに関心を持ってくれていたら、その機能にも気づいていたかもね。

コウタ

なぁ、慰謝料とかめんどくせーし、俺らやりなおさねぇ？

ユリエ

は？

コウタ

実はお前と離婚してからなんか調子出なくてさ～。

コウタ

家はゴミだらけでゴキブリがはい回ってるし

コウタ

洗濯物もたまりまくって、しょうがないから毎日同じ服着てたら

コウタ

隣の女性社員から「臭い」って言われちまうし…。

ユリエ

あなた、家事を全くしないもんね。

コウタ

離婚してマナちゃんと付き合い出してから会社の奴らもよそよそしいっていうか

コウタ

特に女性社員からはとげとげしい視線を浴びるんだよね。

ユリエ

そりゃ浮気相手のために嫁と子どもを捨てたら信頼も無くなるわよ。

コウタ

マナちゃんも、一緒に暮らしてみると全然いい女じゃなかったしな。

コウタ

家事しろって言うと「私は家政婦じゃない！」ってキレるしよ。

コウタ

料理もできなくて、毎日コンビニ弁当買ってくるんだぜ？

コウタ

高カロリーの食事ばっかりで、10キロも太っちまったよ。

ユリエ

それは残念だったわね。

コウタ

でもそのおかげで、ユリエを再評価することができたわ。

コウタ

家に戻ってきていいぜ。

コウタ

ユウトを女手一人で育てんのも大変だろ？

ユリエ

大丈夫よ。私にも頼りになる恋人ができたし。

コウタ

へ？お前に恋人…？

コウタ

子持ちのバツイチ中年女に需要あんのかよ！？

ユリエ

ほんと失礼ね。本当の話よ。

コウタ

どうせロクでもない男だろ！？

コウタ

ユウトに虐待でもするんじゃねーの？

コウタ

そういう事件多いじゃん！

ユリエ

泣いてるユウトを部屋に閉じ込めて別室でゲームしていた男が

ユリエ

いまさら父親面？

コウタ

俺は認めねーからな！

コウタ

一度会わせろよ！ぶん殴ってやるぜ！

ユリエ

やれるもんならどうぞ。

ユリエ

彼はあなたが毎日顔を合わせている人ですよ。

コウタ

へ？

ユリエ

私の恋人は、あなたの会社の経理課のナカガワさんです。

コウタ

ナカガワさんって…今は普通の平社員だけど、社長の息子じゃねーか！

コウタ

次期社長と付き合うなんて、お前どうやって取り入ったんだよ！？

ユリエ

逆です。

ユリエ

あなたと結婚する前から、私の事が好きだったんですって。

ユリエ

私が結婚して退職する事になっても心の中で思い続けてくれたみたいで…

コウタ

マジかよ…

ユリエ

離婚したって噂を聞いて、すぐに連絡をくれて

ユリエ

何か困っていることがあったら、何でも相談に乗るって言ってくれたの。

コウタ

おい…じゃあナカガワさんは、俺が浮気してお前を捨てたって事…

ユリエ

もちろん。知ってるわよ。

ユリエ

あいつだけは許さないって、あなたのやったこと、すっごく怒ってたわ。

コウタ

やべー。それマジやべーって！

コウタ

次期社長に嫌われたら、会社での俺の立場、無いじゃん！

コウタ

出世なんてできないし、左遷もありえるよな…

ユリエ

そうなの？それは可哀想ね。

コウタ

なんでそんな他人事なワケ？

ユリエ

他人だからよｗ

コウタ

頼むよ。

コウタ

お前から俺の事を許すよう、ナカガワさんに頼んでくれ…

コウタ

浮気した慰謝料ならちゃんと払うからさ…

ユリエ

私があなたの言う事を聞くと思う？お断りよ。

ユリエ

あと、ナカガワさんから面白い話を聞いたんだけど…

コウタ

なんだよ？

ユリエ

あなたの恋人のマナさん、今ナカガワさんのに猛アプローチかけてるらしいわよｗ

コウタ

はぁ！？どういうことだ！？

ユリエ

ナカガワさんの仕事が終わるのを会社の外で待ち伏せしたり

ユリエ

手作りのクッキーなんかを連日プレゼントしては

ユリエ

ナカガワさんの気を引こうと必死みたいｗ

コウタ

何だって！？

ユリエ

「私は別れたいんだけど、コウタさんがしつこくて…」

ユリエ

あなたのことはそう言ってるみたいよｗ

コウタ

あいつ、俺から将来有望なナカガワさんに乗り換えようってのか！？

ユリエ

まぁ、ナカガワさんはマナさんの裏の顔を知っているので、

ユリエ

心が揺らぐことは無いと思うけど。

コウタ

ちくしょう！みんなあの女のせいだ！

コウタ

あいつが色仕掛けしてこなきゃ、俺は離婚なんてしなかったのに！

ユリエ

あら、私は離婚出来て心から良かったと思ってるわ。

ユリエ

私にとってマナさんは、幸運の女神といったところねｗ

コウタ

やっぱり俺にはお前しかいないよ。頼む。戻ってきてくれ。

ユリエ

マジで無理！

ユリエ

今日はこれからユウトとナカガワさんと3人で遊園地に行くから。

ユリエ

あなたはマナちゃんと仲直りしたら？ｗ

コウタ

お前がいないと俺はどんどんダメになっていくよ！

ユリエ

どうぞどん底まで落ちて行ってね。私には関係無いし。

コウタ

ユリエ！戻ってきてくれよ！

ユリエ

さようなら。

後日談…

ユリエ

その後、ナカガワさんから聞いた話ですが、

ユリエ

元夫がマナさんに暴力をふるい、警察沙汰になったそうです。

ユリエ

それを理由に元夫は会社をクビになり、マナさんもひっそりと退職しました。

ユリエ

私の方は、ナカガワさんとユウトと3人で暮らせるマンションを契約し

ユリエ

来月からの新生活に心を躍らせています。

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