ナレーション
朝、ポストに刺さった黒い封筒。
ナレーション
我々軍・能力班より 貴殿に勧誘のご連絡
ツキ
貴殿!? 今日の性別で呼ぶなー!!
ナレーション
ツキは叫びながら封筒を振り回す。性別日替わり・ハイテンション・世界がツキを中心に回る。
ツキ
来た……!?
ナレーション
玄関を開けると、そこに立っていたのはrb――我々軍・能力班の勧誘担当。
rb
君がツキくんだね? 迎えに来たで。
ツキ
いや、来なくていいのに!? 触んな触んな!
rb
落ち着け。
ナレーション
徒歩で向かう途中、ツキはrbに振り回されながらも心なしかドキドキ。
ナレーション
数十分後、巨大な鉄の門の前に立つ二人。
ツキ
うわ……正気の場所じゃない……
rb
でもツキがいるなら大丈夫や。
ツキ
え、いきなり“ツキがいるから大丈夫”? 褒められた?
rb
……まあ、ちょっとな。
ナレーション
ドォォォォン!!
ナレーション
空が裂ける爆音。巨大な影が落ちてくる――降ってきたのはゾム。
ツキ
ぎゃあああああ!!
ナレーション
思わずrbに飛びつき、肩にしがみつく。
rb
落ち着けツキ。
ツキ
無理無理無理!! 死ぬ死ぬ死ぬ!!
ナレーション
zmは何事もなかったように起き上がり、無言でツキとrbを見下ろす。
ツキ
……デカすぎて怖い……
rb
でもこれ、私たち二人だけなら、落ち着くな……
ナレーション
ツキは顔をrbの肩に押し付けて、ほのかに赤くなる。
ツキ
近い……心臓が……
ナレーション
rbは無言で抱き寄せ、軽く揺する。
rb
落ち着け。
ツキ
……うん……







