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2 - 𝐞𝐩𝐢𝐬𝐨𝐝𝐞#2

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2025年05月28日

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翌日、昼休み。

藤宮美羽(フジミヤミウ

小花〜、お弁当一緒に食べよ

教室の後ろの席から、

美羽ちゃんがにこっと笑って声をかけてくる。

私はこくりとうなずいて、美羽ちゃんの席へ。

藤宮美羽(フジミヤミウ

はい、今日のメインはから揚げ!

藤宮美羽(フジミヤミウ

朝からから揚げだった

笹原小花(ササハラコハナ

すごい…おいしそう…

藤宮美羽(フジミヤミウ

でしょ〜?ほれ、ひとつあげる

美羽ちゃんの明るさには、いつも助けられてばかりだ。

私も小さな卵焼きをおすそ分けする。

藤宮美羽(フジミヤミウ

昨日の委員会、どうだった?

笹原小花(ササハラコハナ

えっと…優希くんと二人だったよ

笹原小花(ササハラコハナ

静かに、本を整理して…

藤宮美羽(フジミヤミウ

“優希くん”って、もう名前呼びしてるんだ

笹原小花(ササハラコハナ

…あっ…!

思わず手を止めてしまった。

優希くんはたしかに「笹原さん」って呼ぶのに、

私はいつの間にか、名前で──

藤宮美羽(フジミヤミウ

ふふ、そういうとこだよ?

藤宮美羽(フジミヤミウ

無意識に距離つめてんの

笹原小花(ササハラコハナ

そ、そんなこと…ないもん…

藤宮美羽(フジミヤミウ

あるある。うちは応援するよ?

美羽ちゃんの言葉に、胸がぽっと熱くなる。

やさしくて、ちょっと背中を押してくれる存在。

放課後。

今日も委員会。

昨日と同じように、図書室の扉を開けると──

相川優希(アイカワユウキ

やあ、笹原さん

笹原小花(ササハラコハナ

こんにちは…

優希くんが、本を抱えて振り返った。

相川優希(アイカワユウキ

今日も二人だけみたいだね

相川優希(アイカワユウキ

ゆっくりやろう

笹原小花(ササハラコハナ

…うん

本棚を並べ替えながら、ぽつぽつと会話が続く。

優希くんの声は静かで落ち着いていて、不思議と安心する。

相川優希(アイカワユウキ

読書、好きなんだ?

笹原小花(ササハラコハナ

うん…一人の時間が、落ち着くから

相川優希(アイカワユウキ

…わかる気がするよ

相川優希(アイカワユウキ

僕も、人と話すのが苦手だった

笹原小花(ササハラコハナ

えっ…そうなの?

相川優希(アイカワユウキ

今もあんまり得意じゃないかも

相川優希(アイカワユウキ

でも…笹原さんとは、自然に話せる

──その言葉に、胸がきゅうっと締めつけられた。

笹原小花(ササハラコハナ

わ、私も…

相川優希(アイカワユウキ

ん?

笹原小花(ササハラコハナ

…優希くんと話すの、楽しい…です

声は震えて、恥ずかしくて、でも本当の気持ち。

優希くんは少し驚いたように目を見開いた後、静かに微笑んだ。

相川優希(アイカワユウキ

僕も、だよ

その笑顔は、まっすぐでやさしくて、

私なんかには、ちょっと眩しすぎるくらいだった。

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