その日、僕らはろふまお塾のロケで泊りがけだった。
夜、自由時間があったから甲斐田くんと二人で出かけていたんだけど、甲斐田くんと喧嘩して、旅館に帰って不貞寝して。
朝起きたら猫になっていた。
knmc
鏡に姿を映してみても、目の前にいるのは黒々とした毛艶の良い子猫。
knmc
とりあえず、信頼できそうな人をさがそうかな。
僕は部屋を出ることにした。
ロビーに出ると甲斐田くんがソファに座っているのが見えた。
喧嘩したっきりで気まずいけど…今の僕は猫だし。甲斐田くんならまあ安心だろう。
僕は甲斐田くんの足元に近づくと、
knmc
と小さな声で鳴いた。
knmc
甲斐田くんがきょろきょろとあたりを見回し、子猫の僕の姿を見つける。
kid
甲斐田くんは子猫の僕を抱き上げる。
kid
急に自分の名前を呼ばれてドキリとするが、同時に僕を見つめる甲斐田君の優しい笑顔に戸惑った。そういえば最近、こんな笑顔を向けられた記憶がない。
どうしてだろう。いつからだろう。
kid
kid
甲斐田くんがさみしそうな顔をする。 膝の上の僕はそれを下から見上げている。
今の僕はただの子猫だし、これくらいいいよね。 僕は背伸びして甲斐田くんの顔をペロッと舐める。
kid
甲斐田くんは僕を顔の前に持ち上げてキスをした。
その瞬間、ポンッとワインボトルの蓋を開けたような音がして、僕の姿がもとに戻り、甲斐田くんの膝の上で向かい合って抱き合うような姿勢になる。
knmc
kid
knmc
僕は慌てて離れようとしたけど、甲斐田くんに抱きしめられた。
knmc
kid
knmc
僕らはもう一度、見つめ合ってキスを交わした。
fw
不意にふわっちの声がする。振り返るとふわっちと社長がにやにやしながらこちらを見ている。
kgm
knmc
ふわっちと社長に、「俺らもコネコ剣持、撫でまわしたかったなぁ」などと嘆かれるのはまた別のお話。
- 完 -
コメント
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わぁー!!✨️面白かったですー!お二人が仲直りできてよかったー!