その夜
俺は夢を見た
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みんな待ってよぉ
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キャメ!おそいぞ!
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ほらキャメさんがんばって!
俺はみんなから離れないように必死で歩いている
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もうすぐだからそれまで頑張れ
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はぁい…
ずいぶんと背が低くなっている
だからか周囲の木がとても大きく感じる
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はぁはぁ
ドン
ニキくんにぶつかった
着いていくのに精一杯で前を見ていなかった
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キャメ着いたか?
俺が顔を上げると目が眩む程の光が入ってきた
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まぶしっ
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どうー!!
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ここ綺麗でしょー!
山の中の開けた場所
視界の先には海も見える
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すごく綺麗!
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ここが秘密基地みたいなもんやな
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…
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ねぇ
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雨降るかも
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え?
天気予報では雨なんて一言も言ってない
それでも村に住む人の予感は当たってしまった
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早く降りないと!
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おい待て焦るな!!
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みんな!?まって〜
それは置いてかれそうで少し走った時だった
足元を見ていなかったのだ
俺の足は地面にはつかず空を切った
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えっ
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キャメさん!?
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キャメ!!!!
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キャメー!!
有り余るほどの重力を感じながら抵抗もできずに落ちていった
??
おおっ!?
??
君大丈夫!?
俺は何も言えなかった
??
もう大丈夫だからね
そんな優しくて可憐な声を聞きながら俺の意識は途絶えた
翌朝
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とりあえず準備からだな
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うん!!がんばろう!!!
なんでそんなにやる気なんだろう
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じゅはち大変だったら休んでても…
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いや!いけるよ!!
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頼りになりますねぇキャメさんと違って笑
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なに!?
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ほら行くでー
そんなことを言いながら作業を進め
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じゃああとは予行練習だけだな
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キャメさんとじゅはちたのんだよー!
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まかせて!!
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2回目……
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道間違えなきゃよかったのにな笑
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ほんとだよ……
でも昨日よりは少し楽しみだった
じゅはちがいるから?
分からないけど夜が待ち遠しかった
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じゃああとは頼んだ!
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ちゃんとやってきてねぇ!
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はーい
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はーい!!
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じゃあめろちゃん行こっか!
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そうだね
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暗いね……
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めろちゃん怖いのー?笑
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いや!怖くないよ!
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強がらなくても笑足震えてるよ笑笑
じゅはちにはバレてるみたいだ
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これを子供たちがやるんだもんね
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ほんとにトラウマだよね
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これで危ない山に近づかなくなるならやる意味はあるのかな
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そうだよねぇ…
でも子供たちが可哀想でならなかった
話しているうちに目的の神社に着いた
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ここに御神酒を置けばいいんだっけ?
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そうだったと思う!
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じゃあ帰ろっか
ずいぶん夜が更けていた
ゆっくり帰っていると頭に水滴が
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え雨?
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雨だ…
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雨宿りしなきゃ!!
じゅはちは俺の手を引っ張って 初めて会った半壊した神社に連れてきた
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えここ入れるの?
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うん多分?
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とりあえず入らないと風邪ひいちゃう!
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そうだね入ろうか
1分くらい経っただろうか
さっきまで鳴り響いてた雨の音はすっかりなくなっていた
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え…止んだ?
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そうみたいだね
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とりあえず外に出ようか
出たら濡れてるはずの土が乾いていた
何か変だなと思いながらも2人で下山した
下山したら俺たちの名前を呼んでいる人が多くいた
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キャメー!!じゅはちー!!
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キャメさん!?
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ニキくんもりぃちょくんもなんでそんな慌ててるの
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お前ら!!
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遅れたのは謝るけど少し雨宿りしてただけじゃん?
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え……?
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お前たち4日間どこ行ってたんだ!?
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……
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は?
🗽
……







