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丸
おーい菊池
丸
おい！！
丸
起きろ！！
菊池
ん、
菊池
ぁ"？
菊池
なんや、丸か
菊池
え、は？
菊池
ん？俺寝ぼけてる？
俺の目の前には丸佳浩が
思わず目を擦る
これはきっと"夢"なんだって、
丸
何してんだよ、笑
丸
あほにでもなったか？笑笑
菊池
いやいや、
菊池
お前何してんのこんなところで
丸
はぁ？何言ってんだよさっきから笑
丸
お前寝ぼけてるっぽいから普通の話しようぜ
菊池
…おう、
丸
お前結婚とかすんの？
菊池
まあいつかしたいな、とは思ってるかな
丸
ま、俺の方が先にするけどな？笑
菊池
はは笑笑
菊池
それは無理だな笑
丸
なんでだよ笑笑
こんな他愛もない会話がしばらく続いた
そんな時だった
丸
なあ
菊池
ん？
一瞬の間が空いて真面目な声で話しかけてきた
謎の間が俺は怖かった
何か言われるんじゃないかって なにか思い出されるんじゃないかって
丸
俺がもしさ…
丸
ほかの球団行くって言ったらどうする？
菊池
…は？
丸
笑笑
丸
冗談だよ、
そう言った時のあいつの顔はなぜか寂しそうだった
ただの冗談話のようには感じられなかった
あいつの着ているユニホームは赤く真ん中にはCARPと書かれた文字がある
見慣れた文字のように見えたがなんだか懐かしいような 寂しいような 悲しいようなそんな気もした
菊池
なぁ、！
俺は思い出した
丸
……。
丸は
菊池
お前は、
違う球団に行ったんだ
菊池
もう居ないんだ。
自分が思っている以上に簡単に出てきた言葉
丸
……。
丸
やっぱ思い出しちゃったかー、笑
菊池
……丸、
田中
おーい菊池ー？
田中
試合始まるぞー
丸
もう来たみたいだね
丸
じゃあ俺はこれで、
菊池
まって！行かないで、
菊池
お前は赤が似合う男じゃなかったのかよ、
菊池
寂しかったずっと
菊池
辛かった会えなくて
菊池
お前が離れていった後に気づいたんだよ
丸
…。
菊池
もう一生一緒にプレーできないんだって、
菊池
俺はそれがすごく寂しかったんだって
菊池
お前にずっっっとずっと
菊池
会いたかったんだって
会いたかった
俺がその言葉を言った時
他愛のない会話をしたっきり見せなかった笑顔が若干見えた気がした
あいつの口角が少し緩んだ
丸
俺も久しぶりにこのユニホームで会えて嬉しかった
丸
でも俺がどこ行ったかわかってるんだろ？
丸
同じリーグじゃん また会えるさきっと
丸
ありがとうな、菊池。
菊池
…あぁ、
菊池
俺からも最後に言うよ
菊池
ありがとう、丸 またいつか
丸
おう！またいつかな
丸
最後ぐらい笑顔で見送ってくれよー、！笑
菊池
あぁ！笑 じゃあな！
田中
起きろー
ﾍﾟｼﾍﾟｼ
菊池
はっ！？
菊池
丸は？丸どこにいる？
田中
何寝ぼけてんの笑
田中
丸はもういないよ
田中
でも今日会えるじゃん ジャイアンツ戦だよ？
菊池
…あぁ、そうだな
田中
てか起こそうと思った時めっちゃお前笑顔だったけどいい夢でも見てたのかよ？
菊池
うん、
菊池
今まで1番最高な夢だった
田中
なになになんだよ〜笑 俺にもその夢の内容教えてくれよー笑
菊池
嫌だね笑
菊池
俺だけのひ、み、つ、♡
田中
なんだよそれ〜 きもちわりぃー笑
あいつはいつか帰ってきてくれる
俺はそう信じてる
俺はお前が大好きだ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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