転生したのでお兄様たちを救います

転生したのでお兄様たちを救います

あれから…

リンの周りには人が大勢集まった

香水目当てのクラスメイトに

リン目当ての総合科の人々

そして隣のナギも何故か巻き込まれている

ｻﾞﾜｻﾞﾜｯ

別に嫉妬とかじゃ無いけど

…少し、寂しいな

先帰っちゃおう

寮

黒名にも言われたけど

そんなに？？

別にちょっと悲しいなくらいなのに

🚪

今日は寝れそうに無い

俺って…嫉妬心なんてあったんだ

前世でも自分より凄い香水を作り上げた奴がいた

俺よりも努力をしていないくせに

な〜んて思っていたけど

心がモヤモヤする

苦しくて

凛と凪が他の人の親しそうに

腕を触ったり、抱き締めたり

ｽﾞｷｯ

明日は寝不足になるかもだけど

ちょっとだけ探検しよう

校庭

しかもパジャマのまま来てしまった

するとベンチに人影が見えた

あの時の店員さんだ

…

ただ、星を眺めていた

そっとしておこう

ベンチに座る

これは助かる

お兄様を救う手掛かりかもしれないし

なにそれ

気になって眠れないよ

今度行ってみようかな

…なんだか

知っている人に出会えるかもしれない

その瞬間

ﾊﾞｻｯ

乙夜さんが来ていたセーターを俺にかけた

ｷﾞｭｯ

会計さんもきっと

大変なんだろうな

俺はセーターを返そうとする

不思議なお店の店員さん

最初は不気味で警戒していたけど

こうしてみると

優しくて

暖かくて

まだまだ学生さんだなと思った

…だって俺の心の中には

成人済みの調香師が住んでいるからね

次の日

さてさて

突然だが昨日の俺はバカだ

…

ほんの少しだけ

教室に入るのに勇気がいるな