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狐の窓

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狐の窓

1 - 狐の窓。

♥

81

2024年03月08日

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「狐の窓」

というものがあるらしく。

壱、両の手で狐を作る。

弐、くろすをし耳を合わせる。

参、指を開く。

四、中心の窓から覗くべし。

このような手順で作られた窓で人を覗くと

その人の、"本当の姿"が 見えるらしい。

まあ、その人が妖怪かなにかなら、 という話ではあるけれど。

……で、なんでその話を
俺にしたん?

だって面白そうじゃん?

ウワサだとは思うけど……

このウワサが流れ始めたのはつい最近。

ネットでは有名らしいけど、 ここはド田舎で。

学生なんて少ないこの学校で、 初めてこのウワサが流れたのだ。

そんなことより今日
近くの神社行かへん?

こんなウワサも気にせず、 想いを寄せる彼は俺を神社に誘う。

別に珍しいことでは、無い。

部活サボって……な?

ニコッと笑った君の笑顔が、 なんだか不気味に見えた。

久しぶりやね〜来るの

そうだね……

なんだかんだ言って
2人で来るの、1年ぶりかな?

そんなんやっけぇ?

俺1ヶ月にしか感じひんで?

それは言い過ぎ‪‪‪w‪w‪

俺毎日来てるからなあ……

そうなの?

うん

テストの点数上がりますように……
ってな?

ジェルくんはいっつも高いでしょ?学級委員の俺より高いとか……

もりさん泣いちゃう

えぇ?!泣かんでやあ……

ぷっ……あははっ‪‪‪w‪w‪

ぅえ???

ジェルくんはすぐ本気にしちゃう人。

いじりがいがあって、楽しくて。

でもどことなく感じる違和感が、 小さい頃から気になっていた。

学校を休みがちで、あまり来なかった。

話を聞いたら、

神社で寝過ごしてしもた

なんて言う。

動物に懐かれがちで、特に 近隣に住んでいる狐とは仲が良かった。

そもそも、狐が里に降りるなんて あまり聞かない話だけど。

ちょ!くすぐったいって
さとみぃ!‪‪‪w‪w‪w

不思議と意思疎通が出来ていて、 名前さえつけるほどだった。

色んな狐と仲が良かったから、

名前つけてるのはどの子?

どんな名前?

って聞いてみると、

さっきからこしょばしてくるのがさっちゃん、さとみ。

こいつがころんで……
いつも食い意地張ってんやで

これがるぅちゃん、るぅと。

……で、このちっこいのが莉犬

ジェルくんがちっさいって言うと、 鳴き声でその子は威嚇してきた。

ていうかじゃれているのかな?

……狐なのに犬なんだね

そういう名前やねん

なー莉犬?

ジェルくんがそう聞いたら、 うなずいていた。

ネーミングセンスも、 意思疎通できていたのも、

今まで謎のままだった。

ずっと感じていた違和感を、

なんでもいいから証明したかった。

俺先行くで〜

うん!

壱、両の手で狐をつくる。

弐、くろすをし耳を合わせる。

参、指を開く。

四……

中心の窓から……覗くべし。

…………!

彼の姿が瞬きをした瞬間、 変わっていくのだ。

耳が生え、しっぽが九つ生え……

まるで、妖怪九尾のようだった。

……ジェル…くん

…なぁくんの、えっち

1分

終わり!

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ん…ぐふふ()

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