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(チャイム)キーンコーンカーンコーン

三郎

4限目終了のチャイム。

三郎

明確に教室の雰囲気が緩む。

三郎

教師の話はまだ続いているが、隣の女子はノートを片付け始め、斜め前の男子は箸を出し始めた。

三郎

皆どこかそわそわしている。それもそのはずだ。何といっても今日は…

三郎

給食に!!!!

三郎

カレーが!!!!

三郎

出るからだ!!!!!!!

クラスの人達

「「「「「いただきます!」」」」」

三郎

心なしかいつもより挨拶の声が大きい気がする。

三郎

それもそのはず。だって今日は、

三郎

給食界の頂点であり、

三郎

かつ学生以外の世代の人からも愛される料理。

三郎

そう!天才的なカレー様なのだから!!

三郎

ただ、誤解しないでほしい。

三郎

一兄のカレーが当然世界一おいしいし、それは永遠に揺らぐことはない。

三郎

それでも僕が給食のカレーを好きな理由。

三郎

いや、カレーだけじゃなくて一兄の料理と給食全てについて言えることだけど。

三郎

それは、いつもなら食べられないものが食べられるから。

三郎

厳密に言えば、食べられないわけじゃない。

三郎

株でできたお金で放課後に食べればいいし。

三郎

でもね?

三郎

給食がなかったら、そもそも僕はこんなにご飯が好きじゃない。

三郎

下手したら毎日ゼリーとサプリで済ませてた。

三郎

だけど、強制的に色々なものを食べさせられていく中で、いつしか僕は次の日の給食を楽しみにするようになっていた。

三郎

学校の奴らに何か言われたりすることはあったけど、それでも給食があるから頑張れた。

三郎

それが、僕が給食を好きな理由。

三郎

・・・

三郎

まぁ、色々言ったけど、要は美味しいから好きってだけなんだよね。

三郎

さて、改めて今日の給食メニューを見ていこう。

三郎

シーフードカレー、白米、卵のキッシュ、福神漬け風サラダ、牛乳。

三郎

福神漬け風サラダ…あくまでも、風。

三郎

福神漬けに普通レタスは入らないと思うし、味も微妙に違う。

三郎

まぁ、おいしいからいいけど。

三郎

卵のキッシュ、僕は好きだけど、皆はどうなんだろう。

三郎

ふわふわとろとろの卵に小さいハムとほうれん草、それに椎茸。

三郎

一兄は、まぁ…好きではなさそうだな…。

三郎

うん。少し温かいこの感じ。大好き。

三郎

さぁ、今日のメイン。カレー様。

三郎

シーフードミックスに、人参、玉葱、じゃが芋にグリーンピース。

三郎

シブヤのあいつは嫌いなんだっけ。もったいないな。美味しいのに。

三郎

…これこれ。

三郎

辛さ控えめのルーに、しっかり形が残ってる野菜。

三郎

そして何よりプリプリのエビ。

三郎

給食のシーフードカレーの醍醐味。

三郎

1か月に1度のこれを、ずっと楽しみにしてた。

三郎

…あぁ、そんなことを考えていたら、もう食べ終わっちゃった。

三郎

最後はいつもの牛乳。

三郎

僕は一番最後に一気飲みする派。

三郎

…あー…。

三郎

カレーで温まった体が冷えていく。気持ちいい…。

三郎

サウナなんて行ったことないけど、こんな感じなのかな…。

三郎

「…ごちそうさまでした。」

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