また貴方と

やめてよ。名前呼ばれちゃったら期待しちゃうから…

そうやって微笑む君の顔は、彼にしか見えない。

前世お家デートした時は家綺麗だったのに…

そんな彼が死んでしまったストレスで家事をしていない事を知られる訳には行かない

そんな優しい顔で見ないで。頼りたくなっちゃうでしょ。

ほんとに … 彼みたいじゃん 。やめてよ …

あ、つい言ってしまった。前世その話を結晏裙の口から聞いていたから。

不器用では無いけど、鈍感だよね。俺前世と全く同じ仕草を見せているはずなのに。

急に真顔になる萌譜裙は、彼が俺に怒る時と全く同じ顔だ 。

寂しげな顔をする萌譜裙は 、死に際の彼と同じ顔をしていた 。

俺は言っては行けないことを言ってしまった気がして、口を閉じる 。

正直 、前世の俺だって気づいてくれたかと期待した 。けど 、そう簡単には行かない 。赤い瞳が揺れた 。

目線の先には 、真っ黒に塗りつぶされた俺と結晏裙の写真と 、綺麗に飾られている俺と結晏裙の写真があった 。

合計18個写真があるうち 、1つ以外黒く塗りつぶされていた 。

結晏裙は、俺の目線の先に気づき、写真を全て倒して、俺に横に首を振る 。

萌譜裙は彼なのか。と言いかけた口を無理やり閉じる。

👓 ／ 🍗 ？