及川君は、男子女子問わず誰にでも優しい
モブ
お~い!! 及川、これ手伝ってくんね?
トオル
んー?
モブ
この資料先生に押し付けられたんだよ!
トオル
え!? これ1人で?
トオル
何処まで運ぶの?
モブ
きゃーーーーー!!及川さーん!
トオル
やっほ~!!
モブ
これ、及川さんの為に一生懸命作ったんです!!
トオル
えっ! 俺に~?
トオル
ありがとう!
と、いつもこんな感じだ
シオリ
朝から忙しそう、
なんて思いながら私は お気に入りの本を手に取った
トオル
栞ちゃん!!
シオリ
わっ!
突然声を掛けられ、びっくりしてしまった
シオリ
ご、ごめん
シオリ
びっくりしちゃって
シオリ
どうしたの?
トオル
今日、良かったら一緒に帰らない?
トオル
あっ、えっと嫌だったら全然断ってくれていいんだけどね!?
シオリ
ううん、嫌じゃないよ
トオル
ほんと? じゃあ、校門で先待っとくから
シオリ
わかった
及川君から誘ってくれるなんて ちょっと嬉しいな、
トオル
あ! 栞ちゃん!
シオリ
ごめん 待ったよね?
トオル
全然!! 今来たとこ~
トオル
じゃあ行こっか
及川君はさり気なく道路側を歩いてくれる
トオル
栞ちゃんもこっちの方だよね?
シオリ
え? うん
シオリ
そうだけど、なんで知ってるの?
トオル
あー、この前同じ電車に乗ってるの見かけてさ!!
シオリ
及川君も見てたんだ、
トオル
?、なんか言った?
シオリ
いや、何も⸝⸝⸝
シオリ
──?
トオル
────!!
トオル
───!?
シオリ
────
トオル
──笑
シオリ
──笑
ああ 楽しい このまま時が止まってしまえばいいのに
シオリ
ごめんね、お家まで送ってもらっちゃって
トオル
ううん!! もう暗くなってきたし、女の子1人じゃ心配だからさ
シオリ
及川君!
トオル
ん?
シオリ
"またね"
トオル
うん、"またね"
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