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プロポーズに選んだレストランに元いじめっ子が働いていてワインをかけられた→

第1話 - プロポーズに選んだレストランに元いじめっ子が働いていてワインをかけられた→

2022年10月29日

#スカっと

#スカッとする話

LINEドラマ

ハル

おい！　シュウ！

シュウ

ハルくん。どうしたの？

ハル

どうしたって……いい加減察しろよ！(笑)

ハル

お前、どうせまだ学校にいるんだろ？

シュウ

え、そ、そう……だけど……

ハル

机の中に、俺の宿題が入ってるからやっとけよ！

シュウ

で、でも……宿題って自分でやらないと……

ハル

はぁ！？　俺は部活で忙しいんだよ！

シュウ

そんな……

数日後

サキ

ねぇ、シュウくん

シュウ

サキちゃん？どうしたの？

シュウ

サキちゃんから連絡をくれるなんて珍しいね

サキ

実はさ、話したいことがあるの。

シュウ

えっ！？

サキ

実は私……シュウくんのことが好きなの

シュウ

えっ……！？

サキ

直接言うのは恥ずかしいからさ……ＬＩＮＥで言っちゃった（笑）

サキ

付き合って欲しいんだけど、どうかな？

シュウ

も、もちろんいいよ……！

シュウ

まさか、僕なんかを好きになってくれるなんて……

サキ

そっか！　それじゃあ、これからよろしくね！

シュウ

もちろん、こちらこそだよ！

数時間後

ハル

おい、シュウ！(笑)

シュウ

ハルくん……どうしたの？

ハル

お前、さっきLINEでクラスの女子と付き合うことになったんだろ？

シュウ

え……もう情報が伝わってるの？

ハル

てか、お前……あんなの本気にしたわけ？(笑)

シュウ

どういうこと……？

ハル

あれ、嘘なんだよ(笑)

ハル

まんまと騙されたんだってな？(笑)

シュウ

……え？

ハル

俺が頼んだんだよ。たまにはお前に良い想いをさせてやろうとな

シュウ

そんな……なんで、そんな酷いことを……

ハル

酷い？　ありがとうだろ？　いい思いできたんだから(笑)

ハル

ま、アイツは俺の彼女だからさ(笑)

ハル

変な気起こすなよ？　ま、起こしてもお前を味方する奴なんて

ハル

いないだろうけどな

シュウ

そんな……。

数分後

シュウ

サキちゃん、今大丈夫？

シュウ

さっきの告白の話だけど……あれ、嘘だったの？

サキ

どうして？

シュウ

さっき、ハルくんから連絡があったんだ……。

シュウ

それで、ハルくんと付き合ってるってことも、

シュウ

俺と付き合ってるから、変な気を起こすなって言われたよ

シュウ

……本当なの？

サキ

なぁーんだ。バレたんだ(笑)

サキ

うん、ホントだよ？(笑)

サキ

アタシハルくんの彼女だもん(笑)

サキ

面白いものが見れるからやってって言われたの(笑)

シュウ

そんな……どうしてそんな酷いことができるんだ

サキ

酷いって……遊びじゃん(笑）

サキ

マジになんないでよ(笑)

シュウ

遊び……？

シュウ

ふざけるな、こんなことして！

サキ

だ～か～らぁ！謝ってるじゃん？

サキ

マジになんないでよ(笑)とにかく、もう連絡する必要ないからさ

サキ

もう連絡してこないでね？(笑)　ウザイから(笑)

10年後

マイ

シュウ。今大丈夫？

シュウ

うん。どうした？

マイ

あのね、ちょっと残業しないといけなくなったの……

シュウ

そうか。それは仕方ないね。別の日にしようか？

マイ

ううん、そこまで遅くはならないの。

マイ

ただ、先に入ってもらうことは大丈夫？

シュウ

分かった。それじゃあ、先に入っておくよ

数時間後

シュウ

マイ、ごめん。今日の約束はなしにしてくれ。

シュウ

後日、必ず埋め合わせをするから。

マイ

え？　う、うん……分かった……

数分後

ハル

よう(笑)

ハル

久しぶりだったな、シュウ(笑)

シュウ

ハルくん……どういうつもりだよ！？

ハル

どういうって……俺が働いてるのは、高級店

ハル

お前なんかの給料じゃ、まともに入れない店なんだよ(笑)

ハル

ていうか、貧乏が移るからくるなっての(笑)

シュウ

だからって……なんでお前にワインをかけられないといけない！？

ハル

不相応の客には、それなりの対応をするんだ。

シュウ

そうか……ハルくんの店ではそんな教育を受けてるんだな

ハル

はぁ？偉そうに……

ハル

てか、お前何のために、店に来たんだ？

シュウ

別に、ハルくんには関係ないよ

ハル

はぁ？

ハル

シュウごときが調子に乗ってんの？(笑)

ハル

ま、お前はもうこの店に来れないだろ？(笑)

ハル

むしろ来れたらすごい度胸だから褒めてやるよ？(笑)

シュウ

それは、ハルくんの方じゃないかな？

ハル

はぁ？　どういう意味だよ

シュウ

すぐに分かるよ。

数日後

ハル

おい！

ハル

シュウ！お前なにしたんだよ！！

シュウ

なにって？

シュウ

何の話？

ハル

とぼけんな！

ハル

俺、クビになったじゃねぇか！！

シュウ

だから言っただろ？

シュウ

あの店に来れなくなるのは、ハルくんの方だって

ハル

お前……

ハル

ふざけんなよ！

ハル

お前みたいな非モテ陰キャと違ってなぁ

ハル

俺には家族がいるんだよ！！

シュウ

へぇ、キミ結婚してたんだ？

ハル

そうだよ！

ハル

お前が、告白されたと勘違いしたサキとな！(笑)

ハル

どうだ、羨ましいか？

シュウ

いや、別に羨ましいとは思わないけど

ハル

素直じゃねぇな……

ハル

とにかく！

ハル

俺は仕事がなくなったら困るんだよ！

シュウ

仕事がなくなったら困るのは、僕もだよ

シュウ

僕が主に取引をしているレストランに、

シュウ

キミがいるのは大きな損害だ

ハル

なんだと！？

ハル

おいおい、嘘つくなよ(笑)

ハル

俺の働くレストランはな、大手企業から仕入れてるんだ(笑)

ハル

お前なんかが働ける会社じゃないんだよ(笑)

シュウ

僕、その会社の営業部長だけど？

シュウ

で、キミの上司である店長と直接交渉して、

シュウ

仕入れる野菜とかのアドバイスもしてるんだけど？

ハル

……なんだと？

ハル

シュウ、お前なんかが……？

シュウ

そもそも、なんでキミは僕のことそんなに下に見てるの？

シュウ

僕はね、キミとは違ってずっと勉強を頑張ってきたんだ

ハル

頑張ったじゃなくて、勉強しかすることがなかったんだろ？（笑）

シュウ

笑いたければ笑えばいいさ

シュウ

でも、実際に今社会に貢献してるのはどちらだろうね？

ハル

なんだと？

シュウ

夢があってフリーターをするのは、否定しない

シュウ

だけど、キミのようにただフリーターをしてるのは

シュウ

怠慢しているようにしか思えないよ

ハル

違う！

ハル

俺が今レストランで働いてるのは、正社員への登用があるからだ！

シュウ

その登用への道も塞がれちゃったね？

シュウ

僕にワインをかけたせいで

ハル

お前、笑ってんじゃねぇよ！！

ハル

サキの腹には、子どももいる……

ハル

なぁ、俺今クビになったら子どもはどうなるんだよ！？

ハル

お前が昔のことを逆恨みしてるせいで、路頭に迷えってか！？

シュウ

いや、僕はそこまで非道なことは考えていないよ。

シュウ

それに、キミのことなんてワインをかけられるまで

シュウ

すっかり忘れていたよ。

シュウ

キミが普通に話しかけてきたらそれなりの対応をするつもりだった

シュウ

それを、キミが自分で潰したんじゃないか

ハル

なぁ、シュウ！

ハル

今からでも、店長にワインをかけたのはわざとじゃないって

ハル

言ってくれよ！！

ハル

俺の不注意でかけてしまったって！！

シュウ

ん～そうだなぁ。

シュウ

それじゃあ、スーツのクリーニング代を

シュウ

きちんと支払ってくれるなら考えてあげるよ

ハル

お、おう！

ハル

払う払う！いくらだよ！？

シュウ

100万円

ハル

は？

シュウ

だから、100万円だよ？

ハル

はぁ！？

ハル

そんなのありえるわけないだろ！！

ハル

お前、自分の方が優位に立っているからって

ハル

調子に乗ったこと言ってんじゃねぇぞ！？

シュウ

調子に乗ってる？

シュウ

そんなことはないさ

シュウ

僕が来ていたスーツは、いつも贔屓にしてくれる会社の

シュウ

社長が、オーダーメイドで作ってくれたんだ。

ハル

え

シュウ

あの日、僕がプロポーズするからってね

シュウ

だから、この世に一つしかないし、

シュウ

あの日から随分日が経っているから、もう落ちないかもね

シュウ

そうなると、クリーニングはできないから

シュウ

僕が新しいスーツを新調するために

シュウ

お金がほしいかな

ハル

ふざけんな！

シュウ

そもそも、わざとだろうとわざとでなかろうと、

シュウ

客の衣類を汚したらクリーニング代を支払うものだけど

シュウ

キミが働いていた店はそんなことも教えてくれないの？

シュウ

本当に一流の店なの？

ハル

はぁ！？

ハル

お前、バカにするなよ！！

ハル

俺はそんな金払えねぇからな！！

ハル

ただでさえ、毎日の生活が厳しいうえに……

ハル

サキは働こうともしないんだからな！！

シュウ

それは僕の知った事じゃないよ。

シュウ

とにかく、お金が払えないのなら、

シュウ

僕からキミの元上司に伝えることはない。

シュウ

僕が怒ってあんな従業員をまだ雇うなら

シュウ

今後、取引はしないと言ったから、

シュウ

キミのことは絶対に雇わないだろうね？

ハル

そんな……

シュウ

これに懲りたら、これからはこんなことをしないように

シュウ

人を見下すからこうなるんだよ？

数分後

サキ

ちょっと、ハル！

サキ

アンタ、解雇やめてもらえるようにしたんでしょうね！？

ハル

い、いや……

ハル

それが、解雇を取り消すことができなくてさ……

ハル

シュウのヤツ、あの企業で営業部長をしてるらしくて……

ハル

で、でも俺だけじゃなくても二人で働けば……

サキ

はぁ～！？

サキ

妊娠してからも働かなきゃいけないとか

サキ

話が違うじゃん！

サキ

誰よ！稼ぐから家のことをちゃんとやれって

サキ

偉そうに言ったのは！！

ハル

そ、それは……

サキ

はぁあ～。

サキ

ハルと結婚するんじゃなかった

ハル

おい！

ハル

そんな言い方をすることないだろ！？

サキ

もうアンタとは離婚するから！

ハル

はぁ！？

ハル

お前、今仕事もしてないのにどうするんだよ！

サキ

いいもん！シュウくんに養ってもらうから！

ハル

なんだよそれ！？

ハル

おい、俺よりシュウの方がいいってのかよ！！

サキ

当たり前でしょ！！

サキ

ロクに正社員になれなくて、仕事を転々として、

サキ

毎日不安ばかり抱えなきゃいけない！

サキ

アンタなんて、ただ養育費を支払えばいいから。

ハル

お前……

ハル

分かった、お前が離婚を望むならもういい

ハル

シュウに声かければいいだろ……

サキ

言われなくても！絶対に幸せになるから！

数時間後

サキ

久しぶり、シュウくん……

シュウ

サキちゃん？

シュウ

久しぶりだね、高校ぶり……

シュウ

だったかな？

サキ

そうだよ、覚えててくれたんだ。

サキ

嬉しい

シュウ

それで？何か用？

サキ

え、そ、そんな冷たく言わなくても……

シュウ

僕、忙しいからね。

サキ

あ、あの！高校の時の話……

サキ

今ならいいよ……？

シュウ

え？

シュウ

ごめん、なんのことだっけ？

サキ

もう！そんなこと言って……

サキ

告白のことだよ！

サキ

今なら……

サキ

シュウくんと付き合いたいなぁ、って本心から思える

シュウ

あぁ、そう。

サキ

どう、かな？

サキ

高校を卒業して10年くらいたつけど……

サキ

私、あの時のまま何も変わってないよ？

シュウ

あぁ、それならお断りだよ

サキ

はぁ？

シュウ

だって、あのクズな性格のままなんでしょ？

シュウ

なんで性格が悪いのが分かった上でキミと付き合わないと

シュウ

いけないの？

シュウ

それに、サキちゃんさ

シュウ

ハルくんの子どもがお腹にいるんでしょ？

シュウ

これから母親になるっていうのに、

シュウ

どういう神経してるの？

シュウ

僕には理解できないんだけど

サキ

そ、そんなこといわないで……！

サキ

私、あの時はハルに脅されてただけなの……！

サキ

たしかに、ハルとは高校の付き合いのまま結婚までしたけど

サキ

本当に好きなのはシュウくんだって気付いたの……！

シュウ

は？

シュウ

あぁ、旦那が無職になったから捨てようって？

シュウ

キミ達二人とも相変わらずだね

シュウ

サキちゃんは今日まで何の連絡もなかったから……

シュウ

僕が、大手企業で営業部長をしてるっていうのを

シュウ

ハルくんから聞いた感じ？

サキ

ちょ、ちょっと……態度酷くない？

シュウ

キミ達が高校生の時にしたことに比べたら大した事ないと思うけど

サキ

はぁ！？

サキ

そんな昔のことを覚えてるの！？

サキ

そんなだから、ダメなんだよ？(笑)

シュウ

いや、サキちゃんにそんなことを言われてもさ……

シュウ

まぁ、キミと付き合うことはないかな

シュウ

僕、彼女いるし

サキ

はぁ！？

サキ

アンタに彼女がいるって！？

サキ

どうせ、アンタにそっくりな陰キャな女でしょ？(笑)

シュウ

僕のことはどう言ってくれても構わない。

シュウ

だけど、彼女を侮辱するのならハルくんとも

シュウ

戦おうと思うよ

サキ

戦うって(笑)

シュウ

まぁ、サキちゃんのお腹にいは子どもがいるんでしょ？

シュウ

だから、もう二度と連絡をとらないなら何もしないけど

シュウ

これ以上何かするなら、問答無用で

シュウ

スーツのクリーニング代100万円を請求するから

サキ

えっ！？

サキ

100万円ってなにしたの……！

シュウ

僕のスーツにワインをぶっかけたのさ。

シュウ

ハルくん、やったその日にキミに話してると思ってたけど

シュウ

言ってなかったんだね

サキ

あり得ない……

サキ

それで、クビになったってこと……！？

サキ

人員整理じゃないじゃん……！

シュウ

うん、ハルくんが原因の解雇だよ

サキ

はぁ……！？

サキ

ホント、なにしてんの……！

シュウ

じゃ、今後キミと連絡することはなくなると思うから、

シュウ

もうブロックするね

サキ

ま、待って！！

サキ

お願い、待ってよぉ！！

後日談

シュウ

後日、僕は改めてマイにプロポーズし、成功した。

シュウ

今度、ご両親に挨拶するのがとても緊張する。

シュウ

それとハルくんとサキちゃんは

シュウ

離婚するかしないということでモメているらしい。

シュウ

僕にワインをかけて、クリーニング代を請求されたことが、

シュウ

サキちゃんにとっては許せなかったらしい。

シュウ

もしかしたら、今後お腹の子どもにも

シュウ

なにかするかもしれないと不安になったらしい。

シュウ

まぁ、僕はもう関わるつもりがないので、どうなろうと関係ないと思っています。

シュウ

これからは、マイと二人で人生を歩み、どんな時も添え遂げようと思います。

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