永遠の楽園と1人の少女

それから2人は一緒に楽しく暮らしていた

2人は周りから何を言われても笑顔が絶えることはなかった

『君出会うまでの話を』

君に会うまで

俺はずっとつまらないって感じてた

それから俺は君のことをｺｿｺｿ見てたんだ

最初は興味とか退屈しのぎだったんだけど

一生懸命な君に惹かれてね

『嬉しいよ！』

『お母さんと雷斗だけだもの』

『嬉しいよ！』

『お母さんと雷斗だけだもの…ﾎﾞｿｯ』

『私の幼い頃の話を』

私は生まれてからずっとお母さんと2人きりだった

お母さんはお菓子を作る合間でも私と遊んでくれる人で、それでよくお菓子を焦がしてた

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私はお母さんと一緒にいることが1番幸せだった

これからもずっと、お母さんと暮らすんだと信じて疑わなかった

でも…

『現実は非情だった』

母が病気になったからだ

私は必死に病気の完治を願ったが

『お母さんはあっけなく逝ってしまった』

私はお母さんの仕事を受け継ぎ、お菓子を売りに街に出た

でも…

結果は散々

みんなに私の声は何一つとして

届かなかった

この苦しみは永遠に続くと思っていた

私には逃げる資格がないとずっと考えていた

そうして、２人は泣きながら

心からの笑顔で笑い続けた

周りの者たちは彼女たちを

“狂っている”という

でも…

それでも

最期まで心からの笑顔を浮かべながら

２人は人生を終えるのだろう

なぜなら２人はもう自由だから

何にも縛られないから