桃 side
N.
N.
S.
あれから何時間も 外を探し続けたが
未だ、2人を見つけられずにいる。
そんな、時だった。
プルルルルル__。
知らない電話番号からの着信。
N.
_
病院……、すごく不安な単語。
N.
_
そこから 先はあまり 記憶がない。
ただ、初兎ちゃんと、ほとけが病院に運ばれたこと
それが わかった瞬間、無我夢中で走り出していた。
S.
N.
すちくんの 驚いた声で ふっと我に返る。
N.
S.
N.
リーダーとして 何もできない自分への 不甲斐なさから涙が溢れる。
S.
S.
すちくんは そんな俺を気遣って 笑顔でそう言ってくれた。
N.
その時ふっと、いつかのほとけの声が蘇る。
H.
あの時の 眩しいほとけの 笑顔に救われたっけな……
N.
ほとけが 昔、教えてくれたから
そう言ってみた。
S.
不思議そうに首を傾げたあと、 すちくんは笑ってそう返してくれた。
病院に着くと 俺たちはすぐに 先生に呼び出された。
_
_
先生の真っ直ぐな目から
それが間違いないことが わかって安堵する。
ただ、それも束の間だった。
_
医師の表情が、暗く 固くなる。
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_
その言葉は、一瞬にして俺を絶望の縁に追い込んだ。
N.
違うッ……
まだ絶望するのは はやい。
可能性なんて、関係ないって。
ほとけなら大丈夫だって。
そう、信じよう。
今までほとけを信じてあげられなかったぶん。
今度こそ、
俺は君を信じたい。
あれから数日がたった。
先生の言った通り、 初兎ちゃんはすぐに目覚めてくれた。
処置がはやかったのもあって
幸い、後遺症もないらしい
初兎を襲った犯人は、またもやほとけのお父さん
その証拠が多くあったことから、
逮捕は容易かった。
初兎が目覚めて、犯人は捕まって...
傍から見たら、ハッピーエンド。
だけど……
隣りのベットにそっと視線を向ける
そこには、水色の髪の子が寝ている
N.
俺たちにとっては、全然ハッピーエンドじゃない。
ひとつだけ欠けた さいころ。
ほとけは2週間たった今でも、目を覚まさない。
N.
N.
そんな 謝罪は眠ったままのほとけには 届かない。
さっき、先生からあることが伝えられた。
_
その言葉が 脳裏に浮かんで 消えてくれない。
俺たちは どこで間違ってしまったのだろう。
どうして、ほとけの味方になって あげられなかったのだろう。
自殺に追い込むまで、なんで気づいて あげられなかったのだろう。
N.
ひとりきりの病室で放った言葉は
静寂の中に、静かに消えていく。
N.
ぱんっと 頬を叩いて 自身を励ます。
信じるって決めたんだから。
何日でも、何年でも 信じて待とう。
大切な君を。
リリン
リリン
リリン
𝐧𝐞𝐱𝐭…♡1000
コメント
52件
私はこの話を何往復してるんやっ!ってくらい読んでて、好きです♡
初コメ失礼します… 一気見っていいですねッ.ᐟ.ᐟ もう自然の目から涙が 止まらない… そういえばちょっとファンマつけてきます.ᐟ.ᐟ
初コメ失礼します! どうして、こんな素晴らしい物を作れるんですか?✨ そこがめちゃ不思議😱🤔 これからも素晴らしい小説を読ませてください!