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涼介

そろそろ、村のほう行くか。

侑李

そうだね。

涼介

村もだいぶ変わった?

侑李

いや、そこまでではないよ。

涼介

本当?

侑李

行ってみれば分かるよ!

涼介

そうだな。

涼介

ほんとだ、変わってない。

侑李

でしょ?

侑李

逆に変わらなすぎかもだけど。

涼介

そうかもな〜。

雄也

よっ、侑李。

侑李

あ、雄也にぃ!

涼介

え、誰?

侑李

近所のお兄ちゃん!

涼介

あー、なるほど。

涼介

侑李がお世話になってます。

雄也

いや、そんなほどじゃないよ。

雄也

てか侑李、風のうわさで聞いたよ。

侑李

あー、バレた?

雄也

大丈夫、村のみんなまでは伝わってない。

侑李

なら良かった。

侑李

…ってか、じゃあなんで知ってんの?

雄也

言ったじゃん。

雄也

俺は情報屋だって。

侑李

そうだった。

雄也

まあ、王国側も実名とか明かさないつもりらしいし?

雄也

きっと仕事とかも大丈夫だよ。

雄也

最悪うちの工場で雇えるし。

侑李

そっか。

涼介

じゃあその時は、お世話になります。

雄也

いいよいいよ、

雄也

てかまず仕事探せば?

侑李

そうだよねー。

涼介

てか俺まず高卒認定取ったほうがいい?

侑李

そう思う。

雄也

でも俺、高校中退したし。

雄也

大丈夫じゃない?

侑李

いやいや、

侑李

雄也にぃは自分の家だから。

雄也

そっか。

雄也

そうだな。

雄也

ごめん、変なこと言って。

涼介

いや、大丈夫です。

侑李

雄也にぃはそういうとこが抜けてんだよ〜!

雄也

そうだな、侑李。

侑李

まあ、そんなとこがかわいいけど。

雄也

えっ?

侑李

てか雄也にぃって働いてるっけ?

侑李

だいたいサボってるんじゃなかった?

雄也

あー、そうだけど。

侑李

じゃあ雄也にぃ、働きなよ!

侑李

それなのに僕たちにこんなこと言って!

雄也

ごめんごめん、侑李。

侑李

まあ、いいけど。

涼介

てかさ。

涼介

この時期、採用してるとこある?

侑李

ないかもね…。

涼介

だよな。

侑李

どうする?

侑李

僕はどうにかして探そうと思う。

涼介

じゃあ俺はちょっと勉強して、

涼介

高卒認定取って、

涼介

春から働くか。

侑李

いいんじゃない?

侑李

てか雄也にぃ、この辺で今採用してるとこあるかな?

雄也

あー、パン屋が店員募集してた気がする。

侑李

本当!?

雄也

うん。

侑李

じゃあ、応募しよっかな〜。

雄也

いいんじゃない。

涼介

頑張れ!

侑李

うん!

侑李

てか涼介、どこで勉強するの?

涼介

あー、どうしよっかな?

涼介

家で独学ででいいかな。

侑李

そういえば言ってなかったけど、

侑李

涼介のお母さん、遠くに引っ越したよ。

涼介

え!?

涼介

言ってよ!?

涼介

なんで!?

侑李

なんか仕事の都合って言ってた。

涼介

じゃ、俺の家は?

侑李

もう、ないね…

涼介

そっか…

涼介

じゃあどこで勉強しよう?

涼介

侑李の家は?

侑李

狭いもん。

涼介

変わってないのか。

侑李

うん。

雄也

じゃあ俺の家は?

雄也

どうせ部屋余ってるし。

涼介

いいんですか?

雄也

いいよ、おいで。

涼介

じゃあ、お世話になります!

雄也

いいよいいよ。

侑李

じゃあ雄也にぃ、涼介をよろしくね!

雄也

うん。

雄也

任せとけって。

数日後。

侑李

涼介!

涼介

侑李、どうした?

侑李

パン屋さんに雇ってもらえることになった!

涼介

お〜、良かったじゃん!

涼介

涼介

でも待って。

涼介

侑李、パン焼ける?

侑李

大丈夫、フロントスタッフだから。

涼介

あ〜、そっか。

涼介

なら大丈夫だな。

侑李

涼介、勉強は順調?

涼介

まあね。

涼介

でも割と覚えてないもんだな〜。

侑李

え〜、教えてもらったんでしょ?

涼介

でも結構前のことだし。

侑李

そっか。

侑李

そうなんだね。

涼介

でも、俺も頑張るよ。

侑李

応援してる。

侑李

今度は僕が涼介を応援する番だよ!

侑李

涼介はずっと僕の夢を応援してくれてたからね。

涼介

そうだよな。

涼介

ありがとう、侑李!

涼介

でも侑李も、仕事頑張れ!

侑李

うん!

涼介

人見知りなのに、フロントスタッフなんてできんの?

侑李

まあ、頑張る。

侑李

最悪、顔見なければいいでしょ。

涼介

それは駄目だろ!

侑李

でも、このぐらい大丈夫だから。

侑李

安心して。

涼介

本当に?

侑李

うん!

涼介

じゃあ、俺も暇なとき行ってもいい?

侑李

いいよ。

涼介

じゃあいつか行くわ。

侑李

分かった。

涼介

てかそのパン屋って昔からあるとこ?

侑李

うん。

涼介

だよね!

涼介

美味かったよなー。

涼介

懐かしいわー。

侑李

あー、一緒にピクニック行ったとき…

涼介

買ってったね!

侑李

めっちゃ通ってた感じしない?

涼介

する!

侑李

でもこの辺りで1番美味しいもんね。

涼介

そうなんだよな〜。

涼介

あそこにはどこも敵わない!

侑李

そうだね!

涼介

てかさ、侑李。

涼介

俺たちの失われた10年の時間を、

涼介

これから取り戻して行こう。

侑李

うん。

侑李

でも…

涼介

でも?

侑李

僕らだって、忙しいじゃん?

涼介

いや、何年かかってもいい。

涼介

2人でやりたかったこと、やっていこうよ。

涼介

少しずつ、1つずつでいいから。

侑李

そうだね。

侑李

涼介、何したい?

涼介

また一緒に、どこかに行きたい。

涼介

遠くまで、旅行とか。

侑李

僕も同じこと考えてた。

侑李

それと、あれもやりたい。

侑李

この村を見渡せる場所。

侑李

いつか行こうよって言ったじゃん。

涼介

えっ?

〜11年前〜

涼介

ねえ侑李。

涼介

この村を見渡せる場所があるって知ってる?

侑李

知らないな…

涼介

いつか行こうよ。

涼介

俺らで、探し出そう。

涼介

約束。

侑李

うん!

〜現在〜

涼介

あ、言ったかも!

侑李

でしょ?

侑李

僕らで探し出すんでしょ?

涼介

そうだった!

侑李

どこにあるのかな?

涼介

分からない。

涼介

だけど、調べれば出てくるんじゃない?

侑李

どうやって調べんの?

涼介

なんか資料でも集める?

侑李

図書館とかで?

涼介

そうだね。

侑李

じゃあ、そういう資料探しに行こう。

涼介

うん。

涼介

てか今暇?

侑李

まあ、暇かな。

涼介

じゃあ、今から図書館行かない?

侑李

うん!行こう!

涼介

よしっ!

僕たちは、図書館に向かって駆け出した。

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